金持ちとか有名人は、最後まで物事をやり通す精神がある。
- 異常なほどに執着心がある。
- 徹底的に目標を実現する気持ちを貫く。
- どんな困難が待ち受けようが、何十年かかろうが、心変わりしない。
- ∴キチガイ
幼少時に貧乏を経験すると、精神的におかしいと感じるほどにお金に執着する。
- ソースは父親。
- 貧乏時代の話で客を掴む。
- ワンパターンなまでに貧乏時代の苦労話。
貴方が金持ちになれない理由。
- 本心では金持ちになりたくないから。
2015/11/21 15:23
金持ちになれないのは、金持ちになりたくないからだと主張する男
なぜ自分は金持ちでないのかと、あなたがスティーブ・シーボルドに訊けば、率直な答えが返ってくるだろう。
「選択の問題です」とシーボルドは言う。「金持ちになりたければ、金持ちになることを意識的に選ばねばなりません」
そう、読み間違いなどではない。あなたが金持ちでないのは、それほど金持ちになりたがっていないからなのだ。
シーボルドは、日中はコンサルタントとして働き――ジョンソン・エンド・ジョンソンやプロクター・アンド・ギャンブルといった大企業の営業部門や管理部門チームをトレーニング――夜は富の研究にいそしんでいる。この30年、フォーブス400に名を連ねる著名人をはじめ、世界で最も豊かな1,200人に取材してきた。なにが人を金持ちにするかについて調べ始めた貧乏学生の努力は、やがて3つの成果をもたらした。すなわち、1冊の本(『金持ちになる男、貧乏になる男』)、個人資産(金額は教えてくれなかったが、「全世界の講演者の中で上位1パーセントに入る収入」にランキングされているという)、そして、収入に関する、反感を抱かれがちな主張である。
私がシーボルドに興味を抱いたのは、彼の主張を売り込む一通のメールがきっかけだった。「あなたが金持ちでないのは、貧乏人と一緒にいるから」という考えに基づく主張である。貧乏人と一緒にいるから金持ちになれないというのは、犠牲者を責める典型的なやり口に聞こえた。そもそも、貧困の連鎖は現実に存在する。生まれ落ちた場所と環境によって、人はその一生で莫大な収入を失うことになりかねない。その影響は、「上から1パーセントの金持ちになりたい」と唱えるだけで消え失せるようなものではないのだ。
それでも、金持ちと、その他大勢である私達とでは考え方が違っており、金持ちは平均的アメリカ人とは違ったやり方で仕事にアプローチするというシーボルドの主張の根幹部分は、その主張から派生したほかの考え同様、一聴に値する。たとえば、シーボルドは居心地のよさについて、以下のように考えている。
「金持ちになりたければ、居心地のよさは最大の敵になります。[多くのアメリカ人は]居心地のいい場所に住み、居心地のいいライフスタイルを確立して、腰を落ち着けます。腰を落ち着けることは、富の創出を妨げる最たるものです。[富を生み出すためには]自分を追い詰めなければなりません」
「自分を追い詰めろ」というアドバイスは、起業家にはふさわしいかもしれないが、階層組織的な企業に属している人に対しては的外れではないかと私が指摘すると、シーボルドはこう反論した。「アメリカで金持ちになりたいなら、自分で会社を経営するのが一番ですが、会社員でも金持ちになることはできます。長時間労働を厭わず、転勤を命じられれば喜んで引っ越す……。金持ちになりたいなら、そのためにどんなことでもするのです」
シーボルドのその他の主張は、あまり納得できるものではない。彼の主張を聞いていると、まるで人が金持ちでないのは、その人自身の責任だと言わんばかりだ。アメリカの中産階級はある「病」に冒されており、その病とは、金は諸悪の根源だという洗脳であるという診断すら、シーボルドは下している。
「私もそういう家庭に生まれました。人生の一定期間を、その中で過ごしたのです。金はこの世で最も邪悪な存在だと子供の頃から叩き込まれれば、金 を追い求めるようにはならないでしょう?」とシーボルドは言う。「私は、お金というのは欲しがるべきものではないと考えて育ちました。いろんな人がいると ころで、『金持ちになりたい』なんて口走ったら、たいへんなことになります。批判されるのです。金持ちに出会った時に初めて、『そう、金持ちになりたいと 思うべきなんだよ』と言ってもらえました。まるで、金持ちになりたいというセリフは、下品な言葉かなにかのようです」
(お金の話題はたし かにタブーだが、アメリカ人は平均して週に47時間働いている。9時から5時までが典型的な勤務時間とすれば、週におよそ6日間働いていることになる。し かも、私達の大半は、定年までに充分なお金を稼げるかどうか心配している。そういったことを考えると、清教徒的なものの考え方のせいで富を否定していると は言い切れないと思う。もっとも、これに関しては、意見の相違を認め合うことができそうだ)
シーボルドによると、中産階級と金持ちの違いは、あからさまに金をほしがるかどうかに留まらないという。
「ほとんどの人は、そんなに一生懸命働きたくないのです。彼らがビデオゲームで遊んでいる間、金持ちはせっせと働いています。足りないものは、やる気なのです」
私が憤然と抗議すると(たしか、こう言ったと思う。「子供達を育てるために、3つの仕事を掛け持ちしているシングルマザーは、一生懸命働いてないって言うんですか?」)、シーボルドは、富の形成に関する彼の立場は、すべての社会経済的地位にあてはまるわけではないと説明した。
「[アメリカは]たしかに平等な場所ではありません。平等だと言いたがるのはばかげています。私の理論は恵まれない環境に置かれた人々のためのものではなく、困窮家庭で育ったわけではない人々のためのものです」
つまりはそこなのだ。シーボルドのアドバイスは、アメリカのごく一部の層に向けられたものなのである。シーボルドの主張は、将来性のある中産階級、すなわち、栄誉の上にあぐらをかきがちで、運良くフォーブス400の一員になれなかったらふてくされる人々のみを対象にしているのだ。教師や非営利事業、看護、ジャーナリズムといった、百万長者になれるほどには稼げない仕事を天職と感じる人もいると私が指摘した時、シーボルドの考えの特異性が明らかになった。そうした職業を選ぶこと自体が、本気で金持ちになりたいとは思っていないことを意味していると、彼は答えたのである。少なくとも、金持ちになりたくてたまらないわけではない、と。
「働く必要がないくらいの金持ちになりたくて、そのことが看護の仕事よりも重要であれば、まず金を稼いで、そのあとで看護の仕事を無料でするでしょう。もし金持ちになりたいのであれば。みんながみんな金持ちになりたがっているわけではないのです。金持ちになることが、一番と言っていいくらいの重要な目標でなければなりません。そのことに意識を集中しなければ、手に入れることはできないのです。金持ちになることを意図せずして金持ちになった人に、私はあまりお目にかかったことがありませんね」
シーボルドの主張があてはまる人も、1パーセントの人々の中にはいるだろう。だが、フォーブス社内の富のエキスパート――全世界の1,800人の億万長者を日々追いかけ、記録している記者達――によると、ウォーレン・バフェットのような大金持ちは、個人資産に意識を集中することによって富を築いたわけではないという。彼らは仕事に意識を集中したのだ。富はあとからついてきたのである。
「金持ちになりたければ、金融業界に入ることだ」と富のエキスパート達は言う。「億万長者の頭の中は、仕事のことで一杯だ」
「なぜ」それが『嫌い』なのか
自分の心と向き合い、最終的に執着心からくる対象物への思いを理解し克服する