意図的にグラフを「偽装」していたという客観的事実は確認できません
概要
- 「外国人犯罪は増えていたのに、警察庁がグラフを用いてあたかも減少傾向であるかのように見せかけた」という主張がSNS等で拡散されています。この報道や投稿の内容、関連する統計データ、そして警察庁や専門家による見解を踏まえ、事実関係を整理します。
1. 外国人犯罪の現状・推移
刑法犯の検挙数の長期傾向
- 外国人の刑法犯検挙人数は、2005年の14,786人がピークで、その後減少傾向にあります。2023年は9,726人と発表されています。
- 同じ期間に外国人人口は約3倍増加(130万人→370万人)していますが、検挙人数自体はむしろ減少しています。
直近の増加傾向について
- 2023年は前年比で1,024人増加していますが、これは「コロナ禍で一時的に低下した数値が元に戻った」という解釈がなされています。
- データを見る限り、大幅な増加や治安悪化を示すものではありません。
外国人犯罪率について
- 2024年の外国人の犯罪率(人口あたり検挙人員)は0.41%程度で、日本人の犯罪率(0.22%程度)よりやや高い水準ですが、突出して高いとは言えません。
- 外国人犯罪の多くは窃盗など比較的軽微な犯罪が占めており、凶悪犯罪の比率は極めて低いです。
2. 警察庁のグラフ「偽装」疑惑について
「偽グラフ」論の出所と実態
- SNS等で「警察庁がグラフを捏造して、外国人犯罪の減少を装っている」との主張が拡散されています。
- しかし、主要報道各社や警察庁の正式発表データを確認しても、「グラフの意図的な改竄」や「事実の隠蔽」を裏付ける信頼できる証拠は存在しません。
- 公式統計も2005年以降は減少傾向が続いていることを正しく示しており、一部の年で若干の増加が生じた場合も、グラフはその上昇を記載しています。
3. 各種専門家・公的機関のコメント
治安悪化と外国人人口増加の関連性
- 国立社会保障・人口問題研究所は、「外国人の増加が治安の悪化に直結しているとは言えない」と明言。
- 年齢構成や滞在形態等の社会的背景を考慮する必要があるとされ、単純な犯罪率比較はミスリードの元になるとされています。
世論・イメージとのギャップ
- 警察庁や専門家は、ネット上で拡散する「治安の悪化」イメージは誤解であり、『外国人だから犯罪が増える』という偏見は統計的に根拠がないとしています。
結論
- 警察庁が意図的にグラフを「偽装」していたという客観的事実は確認できません。
- 外国人犯罪は長期的には減少傾向であり、直近で若干の増加があったとしても、大きな治安悪化には繋がっていません。
- 統計データや専門家・公的機関の見解から見ても、「偽グラフにより減少を装った」という主張は誤りです。
参考
- NHK: 「外国人増加で治安が…」広がる情報を検証
- テレ朝NEWS: 外国人検挙人数は減少
- TOKYO HRC: 在留外国人増加と犯罪率
- 多様性や他者理解をテーマにした絵本です。
内容概要
- 科学者のママ、ゲーム好きのパパ、音楽家のおじさんなど、家族や親戚が食卓で同じ場にいるのに、それぞれが「見ている世界」「ものの見え方」が全く異なることを描いています。
- 人の感覚や関心、考え方によって世界の見え方が違うことを鮮やかなビジュアルで表現しており、多様性と共感について子どもたちが考えるきっかけとなる絵本です。
- 具体的には、同じ色でも「緑」に見える人、「青」と感じる人がいるように、視点や興味によって「今、見ているもの」が違うことがわかりやすく描かれています。
こんな人におすすめ
- 他者理解や多様性について子どもに伝えたい方
- 家族や学校での読み聞かせ本を探している方
- カラフルなビジュアルと共感をテーマにした絵本に関心がある方
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