アメリカは日本と韓国が仲違いするよう暗躍した過去がある？
アメリカは慰安婦問題を通じて日本と韓国の関係に大きく関与し、両国が対立する中で一定の影響を及ぼしてきた。特にオバマ政権時代には、日本と韓国の和解を促すために圧力をかけ、日韓合意へとつなげる努力を続けた。また、米国議会では日本に公式謝罪を求める決議が採択され、韓国系住民や議員の働きかけで慰安婦問題が国内政治にも影響を与えている。こうした動きは、アジアにおける米国の戦略的利益や同盟関係の強化にも関連しているが、一方で慰安婦像設置を含めた街頭レベルの対立が広がる要因ともなっている。
米政府は日韓対立を意図的に煽った証拠があるか
現時点で信頼できる情報として、米政府が意図的に日韓対立を煽った「明確な証拠」は確認されていない。むしろ、韓国内で反日感情を煽り、日韓対立の激化を図った勢力として北朝鮮がスパイ組織を通じて反日扇動を行っていたという裁判所の判決がある。この判決文には、北朝鮮が福島第一原発の処理水放出問題を素材に、反日世論を煽り日韓対立を深刻化させるよう指示した記録がある。一方、米政府は日韓両国の和解や関係改善を働きかけてきた経緯があるため、対立促進を意図した証拠にはなっていない。
米政府が日韓対立を煽ったとする具体的な機密文書はあるか
現在のところ、米政府が日韓対立を意図的に煽ったことを示す「具体的な機密文書」の公開や確認はされていません。2023年に米国の機密文書の流出が報じられ、その中には韓国政府の通信傍受に関する記録が含まれていたものの、それは韓国側からは偽造や情報工作の可能性も指摘されています。また、これらの文書は主にロシアのウクライナ侵攻に関連するもので、日韓対立を煽るための文書ではなかったとされています。
2015年の日韓合意で米国はどんな圧力をかけたのか
2015年の日韓合意において、米国はオバマ政権が中心となって強力な圧力をかけた。オバマ大統領は公式に両国に介入し、合意に向けて交渉を推進。米政府は日韓両国に対し、慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的な解決」を強調し、和解の重要性を繰り返し伝えた。これは北朝鮮の核問題や中国の台頭など、米国がアジアでの戦略的利益を守るために日韓の協力関係の悪化を防ぐ意図があったためだ。
また、米国は北朝鮮の核実験やミサイル発射の情報を日韓両政府に提供し、緊迫する安全保障環境を背景に合意を促進。韓国側の決断は日本との関係改善だけでなく、米国との良好な関係維持を意識したものとされている。こうした圧力は水面下で行われ、日韓首脳らの歩み寄りを促した。
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