[ヤクザ] 表雅人 (28)　指定暴力団・住吉会系暴力団幹部　太田雅揮 (29)　中川虎乃輔 (26)　木内翼 (25)

全国の高速道路を走り続け…電話は毎日 12 時間、ホテルを転々

堂々とした様子で後部座席に座る、特殊詐欺グループのトップとみられる男。詐欺未遂の疑いで、指定暴力団住吉会系暴力団幹部の表雅人容疑者(28)が逮捕されました。今年5月、佐賀県の女性にウソの電話をかけ、現金をだまし取ろうとした疑いが持たれています。

東京・中央区のタワーマンションに住み、派手な生活をしていたといいます。グループによる被害は、北海道から九州まで、全国で少なくとも9400万円に上ります。

手口には特徴がありました。固定のアジトを持たず、常に移動しながら詐欺の電話をかけ続けることです。かけ子は4人組で、毎日午前8時から午後8時まで12時間、高速道路を走りっぱなしで詐欺のターゲットに電話をしていたといいます。

ある被害者(当時87)にはかけ子が「おばあちゃん、僕だけど」と電話。被害者に「声が違うね」と返されても、「マスクはめてるから。お金に余裕あるかな？」とだましていたとみられます。

トイレの代わりに使っていたのはペットボトルです。摘発を逃れるため、サービスエリアにも立ち寄らなかったということです。移動型特殊詐欺グループは全国の高速道路を走り続け、ホテルを転々としながら金をだまし取っていたといいます。

これまでに、幹部クラスとみられる受け子の管理役の太田雅揮容疑者(29)や、統括役の中川虎乃輔容疑者(26)をともに詐欺容疑で逮捕。かけ子役の木内翼被告(25)も逮捕・起訴されています。

グループトップとされる表容疑者が逮捕されたことで、受け子やかけ子も合わせて検挙されたのは18人に上ります。

そして14日午前、警視庁は表容疑者の関係先として、東京・新宿にある住吉会事務所を家宅捜索しました。詐欺でだまし取った金が暴力団の資金源になっていたとみて、全容解明を進めています。