世界的な事情は知らないが、日本では年商・年収・所得・手取りがあやふやに使われている

日本ではこれら4つの言葉が混同して使われがち

ビジネスや税金の世界ではそれぞれ全く異なる意味を持っています。

これらを最もシンプルに整理すると、以下のようになります。

言葉 意味(ざっくり言うと) 誰(どこ)の数字?
年商 会社や個人事業主が1年間に売り上げた総額(まだ経費を引いていない) 企業・個人事業主
年収 会社員が1年間に得た総収入(税金や保険料を引く前の総支給額) 会社員(給与所得者)
所得 収入から必要経費(または控除)を差し引いた、税金の計算ベースになる金額 全員(税金計算用)
手取り 税金や保険料がすべて引かれ、実際に銀行口座に振り込まれる金額 全員(生活に使えるお金)

各言葉の明確な違い

年商(ねんしょう)

  • 売上そのもののことです。
  • 例えば、100円で仕入れた商品を200円で売った場合、年商(売上)は「200円」になります。
  • どれだけ利益が出ているかは関係ないため、「年商1億円」と言っても、経費が1億1,000万円かかっていれば赤字です。

年収(ねんしゅう)

  • 会社員の「額面(がくめん)」の給与総額のことです。
  • 基本給、各種手当、ボーナスなどをすべて足した金額で、社会保険料や税金が天引きされる前の状態です。
  • 一般的に「年収500万円」と言うときは、この金額を指します。

所得(しょとく)

  • 「収入」から「経費」を引いた残りの儲けのことです。税金を計算するために使われます。
  • 個人事業主の場合:年商(売上) - 実際の経費
  • 会社員の場合:年収 - 給与所得控除(会社員に認められているみなし経費)

手取り(てどり)

  • 自分の手元に残り、自由に使えるお金のことです。
  • 会社員であれば、年収から所得税、住民税、社会保険料(健康保険・年金など)が引かれた後の金額(いわゆる振込額)です。
  • おおよそ年収の7割〜8割くらいになることが多いです。

 

 

なぜ混同されやすいのか

マスメディアや広告の表現

「年収〇〇万円!」などの表現において、額面(年収)なのか手取りなのかが明確に区別されずに使われることが多い。

自営業者と会社員の言葉のズレ

自営業者にとっての「収入(売上から経費を引いたもの)」と、会社員にとっての「収入(会社から支給される総額)」の基準が異なるため、会話の食い違いが生じやすい。

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