ペルソナ・ノン・グラータ / 薛剣 / 呉江浩
2025年11月18日 薛剣氏投稿は「党指導部への演出」、毅然対応で「日本の価値確認を」香港民主活動家・李氏
- この記事は、香港の民主活動家・李伊東(アリック・リー)氏による分析と提言を伝えたものだ。要点は3つある。
1. 薛剣・駐大阪総領事の投稿は「演出」
- 李氏によると、薛剣総領事が高市首相に対して発した挑発的なSNS投稿は、「日本人向け」ではなく「中国共産党指導部への忠誠を示すための政治的演出」だという。
- このような発言は、中国の外交官が「どう外国を怒らせたか」で評価されるという体制の下で行われており、二国間関係の改善よりも「中国の強さ」を誇示するのが目的だと指摘している。
2. 「挑発的外交」の背景
- 習近平政権下では、外交官が「敢於亮劍(剣を抜く勇気を持て)」というスローガンのもと攻撃的言動をとる傾向が強まった。
- 李氏は、2014年の雨傘運動以降の香港中央政府代表部の言動が次第に「市民を侮辱し、罵倒や脅しを含む」形に変質した経緯を述べ、中国外交全体の言語スタイルが粗暴化していると分析している。
3. 「怒れる日本」への警告
- 李氏は、日本側がこうした挑発に感情的に反応すれば、中国国内で「日本に勝った」という宣伝材料に利用される危険があると警鐘を鳴らす。
- 彼は「国際基準に沿った毅然とした姿勢」を保ち、文明的な水準を崩さない対応こそが、日本の価値を確認することにつながると訴えた。
この分析は、中国外交官の発信が「対外メッセージ」というより「対内パフォーマンス」であることを踏まえ、日本がそのゲームに巻き込まれない冷静さを持てと警告している。
感情より戦略で応じろ――というのが李氏の本旨だ。
