有限会社川越建材興業 国内最大規模。三重県四日市市大矢知の産業廃棄物不法投棄問題

対策工事が続く産業廃棄物の埋め立て現場。中核市移行の大きな足かせになっている=四日市市の大矢知町・平津町地区で

四日市・桑名市長選を前に/上 四日市の産廃処理 /三重

2016年11月16日

任期満了に伴う四日市市と桑名市の市長選(27日投開票)が20日、告示される。北勢を代表する両市のかじ取り役を決めるダブル市長選を前に、明日へ向けた課題を見つめる。

中核市移行の重荷に

鉄柵の向こうで重機が動く。格闘する相手は不適正に埋められた産業廃棄物だ。四日市市の大矢知町・平津町地区。東名阪自動車道・四日市東インターチェンジにほど近い里山の一角に、全国最大規模262万立方メートルの産業廃棄物が眠る。

荒れた地への覆土やのり面の補強、地下水の汚染チェック--。産廃業務を所管する県が3年前から対策工事を続けている。国の補助があるとはいえ、その費用は約34億円に積み上がっている。

この産廃投棄を巡る問題こそが市の足かせとなってきた。市は2005年に旧楠町を編入合併して、中核市となる条件(当時)の人口30万人を突破した。中核市になれば、行政の事務権限の一部が県から移譲され、行政の効率化や住民サービスの向上を図る方策も増える。

だが頭痛の種が、移譲される業務の中に、産廃業務が含まれることだった。膨大な処理費用の負担が予想され、重荷となる。04年ごろから表面化し始めた、この問題が中核市への移行の機運をしぼませ、足踏みが続く。

「中核市への移行」を重要政策に掲げてきた田中俊行市長は3選に向けて出馬しない意向を表明したが、9月市議会で「20~21年度にかけてがめどになる」と移行の目標時期に言及した。産廃投棄に伴う県の工事が終わるのが20年度。せめて「その後」に道筋を示した格好だ。

ただ想定通りに移行したとしても、財政負担と無縁ではいられない。工事終了後、少なくとも2年間は水質のチェックが必要で、その費用は市に降り掛かる。万が一、調査で環境問題が浮上すれば、更に負担はかさむ。

加えて大矢知町・平津町以外にも、市内で産廃の新たな不適正処理が何カ所か発覚している。全て移行までにかたづく保証はない。「移行までに県に何とかしてほしい」。市廃棄物対策室の担当者から本音が聞こえる。

市は8年前、保健所を設置できる「保健所政令市」に移行し、県から約1400項目に上る保健所の事務を移譲された。中核市に移った場合、法定内の事務の移譲は残り750項目程度だ。昨年4月から中核市の人口要件が「20万人以上」に緩和され、ブランド価値は薄まった。ある市議からは「津、鈴鹿市も要件を満たしており、旬を過ぎた感もある」との声も漏れる。

先々に想定される負担と、中核市になる利点をてんびんに掛け、移行に踏み切るか否か--。その判断は次のリーダーに託される。

大矢知産廃 2ch / Twitter / Google / Youtube
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不法投棄川越建材興業と清算人・書類送検!

産廃処理命令違反容疑!

  • 国内最大規模の廃棄物が不法投棄された四日市市大矢知町の最終処分場跡地の問題で、四日市北署などは22日、処分場を運営していた廃棄物処理業者「川越建材興業」=同町大城、特別清算中=と、同市の清算人の女(74)を、廃棄物処理法違反(措置命令違反)の疑いで、津地検四日市支部に書類送検した。
  • 容疑は、07年1月に最終処分場の廃棄物の飛散や、汚水の流出防止対策をするよう県から措置命令を受けたにも関わらず、履行期限の08年12月までに応じなかったとしている。「金がなくてできなかった」と容疑を認めているという。
  • 県は履行期限後も含め、計25回にわたり指導を繰り返したが同社は応じず、今年2月に同署に告発した。約9万4000㎡ルの敷地に、約262万m3の廃棄物が投棄されているとされ、染み出た汚水で下流の農作物に影響が出る可能性もあるという。県は先月11日に行政代執行に着手、来年度から対策工事を行う予定。

大矢知 産廃現場に行ってきました!!

2005年07月10日

この産廃は大きく分けて4種類ある。

  1. 第一は最も古い40年前からの第一期の一番底に埋まっているもの。
  2. 二番目はその上に川越建材が当初許可を取った約4万㎥と県が後追いで、「違法」投棄を追認、30倍もの量を合法化した130万㎥。一応、ここまでは不法ではない分。
  3. そして、三番目は、その後、この上に、捨てられた「不法投棄」分、約130万㎥。
  4. さらに、四番目は、その周辺、隣接地に捨てられている20数万㎥である。

県が後追い、合法化した分を除いても、不法投棄された産廃は約159万㎥に達し、四日市大矢知は、全国最大規模の不法投棄現場になってしまっている。

隣接道路から中にはいると周りの風景は一変。リサイクルショップと名付けた現場事務所風の建物のところまでは、一応、乗用車で入れる。その近くで、県の環境部M次長から概略の説明を聞いた後、車を乗り換え、現場の「山頂部?」に向かう。

山頂部は、川越建材から「また貸しのさらにまた貸し」のアフリカ系と言われる実態の定かでない業者が、中古自動車を輸出するための「置き場」と称してはいるが、誰が見ても、ほとんど「中古車の不法解体」か部品を取り除いた後、出てきたゴミ状態の車の「捨て場」としか考えられない状態で使用している。まったく、無茶苦茶な状態。

それら散乱する車の残骸の間に、予想よりも、ず~っと小さい調査用のボーリングのポールが立っていた。しかし、幸か不幸か「自動車の置き場」として使っているため、現場を覆う緑の中で、この辺りだけ、緑を捲ってあり、ところどころ見え隠れするゴミの残滓からも、やはり、ここは産廃の不法投棄現場であると言うことがよく判る。

県の環境部から説明を何度も聞いているが、「措置命令」がだせるのか?あるいは出す気があるのか?よく判らない。調査をし、分析をし、精査をした結果、健康被害が出る部分と健康に影響がない部分に分かれる。健康被害が出る部分に対しては「措置命令」を出すのは当然であるが、その他の部分に対しては、どうするのか?

「年内」を目途に、告発も視野に入れながら検討していくとの話ではあるが、「措置命令」のことに話が及ぶと途端に、どんどん県の口が重くなってしまうことが気になる。

一日も早く、この不法投棄の全貌を明らかにし、法令上、やらなければならないこと、出来ないこと、県の裁量でできることを明確にするとともに、それらに掛かる費用とその費用の負担割合などを示し、この解決のためにはどうするのが一番いいのかを、県民の見えるところで、議論することが大切だと思います。県の頑張りに期待しています。

大矢知産廃周辺の地下水調査

全国でも最大規模と言われる大矢知の廃棄物不法投棄場所周辺の地下水調査を環境情報学部教員有志(高橋正昭、粟屋かよ子、井岡幹博、武本行正)が行っています。



三重県に建設残土が集まる!?

2018/12/19

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