役作りのために9本の歯を抜いた 北村一輝

役作りのためにチンピラ役を演じるときに9本の歯を抜いた

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日映画出演の理由…当初は細部未定だったと事務所

2019年09月03日

この作品は朝鮮半島を日本が統治していた1920年6月、中国東北部の渓谷の村・鳳梧洞で起きたという、武装集団“独立軍”と日本軍の戦いを描いている。

『朝鮮日報』は、この大ヒットについて次のように報じている。

《映画に登場する3人の日本人俳優も話題だ。この映画に出てくる日本の軍人の多くは韓国の良民たちを虐コロる人物として描写されているからだ》(8月18日付)

韓国の映画評論家たちでさえ“善悪の構図があまりにもはっきりしていて、憎悪をあおる編集が残念”などと評価しているように、“残虐な日本軍”の描写には容赦がない。農村を襲撃し、妊婦をレイプし、子供や老人たちも無慈悲に虐殺していくのだ。そのなかでも際立っているのが、北村一輝が演じた追撃舞台の隊長、安川少佐だ。

「まさに“絵に描いたような敵役”です。作戦に失敗した部下の指を切り落としてしまったり、日本軍の蛮行を批判するようになった少年兵に切腹を命じたり……。韓国人俳優が主演した独立軍の3人も歴史上は実在していないそうで、製作者たちも“フィクションだから”と考えたのでしょうが、あまりにも荒唐無稽に思えました」(前出の映画関係者)

北村といえば、9月末から放映されるNHK朝の連続テレビ小説『スカーレット』ではヒロインの父親を演じる“日本の大物俳優”。彼の決断には監督もかなり驚いたことだろう。北村の意図について、所属事務所に聞いたところ、担当者は次のように答えた。

「北村は以前から海外作品のオファーも受けています。出演を決めるにあたっては、監督の実績や共演俳優が誰かなどの条件を検討しますが、『鳳梧洞戦闘』も、そのようにして選んだ作品の1本にすぎず、けっして北村本人の政治信条や思想などで選んだわけではありません」

――演出が過剰という評価もありますが?

「オファーを受けた段階では演出の細部までは決まっていませんでした。北村もあくまでも役の1つとして演じただけだと思います」

「北村さんは『世間に持たれている(自分の)イメージを常に裏切っていきたい。どんな役が来ても受け入れて、その役を自分のものにしたい』と、よく言っています。彼にとっては、冷酷非道な日本軍将校役も挑戦の1つだったのでしょう」

しかし前出のジャーナリストは、ある疑問も抱いたという。

「北村さんの“国際的に活躍する俳優でありたい”という熱意がうまく利用されてしまったのではないでしょうか。“残酷シーンが過剰”という批判に対しては監督もかなり気にしていたようです。実は8月14日のトークショーで監督はこんなことを語っています。『ここまで(残酷なシーンを)描写してしまったら、観客が受け止められないかもしれない、と悩んでいたら、北村が“当時は、もっとひどかったはずだ。よりリアルに伝えたい”と、言って励ましてくれた』。まるで、その場にいない北村さんに責任を転嫁しているように思えました」

「北村一輝」が準主役の反日映画が大ヒット

2019年8月30日

ボイコット・ジャパンに忙しい韓国では反日映画も大ヒット中だ。中でも「鳳梧洞(ポンオドン)戦闘」(ウォン・シンヨン監督)という作品は、韓国併合後に初めて日本軍に勝利した独立軍の話。“極悪”日本軍の将校を北村一輝(50)が演じ、日本でも話題になった。ただ、このポンオドンなる戦い、寡聞にして聞いたことがない……。

かの国にとって、今年は併合に抵抗した独立運動「三・一運動」(1919年)から100年目に当たるそうで、元々、反日気運が盛り上がる要件は揃っていた。

だからこそ、1月には日本の統治時代にハングル語の辞書を作ろうとした人々を描いた「マルモイ」(オム・ユナ監督)が公開され、2月には、やはり統治時代に自転車レースで日本人に勝った男の話「自転車王オム・ボクドン」(キム・ユソン監督)、同じく2月に三・一運動に参加した女性運動家を取り上げた「抗拒柳寛順物語」(チョ・ミンホ監督)も公開された。

その一方、この1年、日韓関係は悪化の一途を辿った。

●18年10月30日韓国大法院(最高裁)はいわゆる徴用工問題で、新日本製鉄(現日本製鉄)に対し、1人あたり1億ウォン(約1000万円)の損害賠償を命じた。
●18年11月21日韓国政府は慰安婦財団の解散を一方的に発表。
●18年12月20日韓国海軍艦艇が日本の自衛隊機に対し火器管制レーダーを照射。
●19年2月7日文喜相(ムン・ヒサン)韓国国会議長による天皇陛下への謝罪要求発言。

いずれも原因は韓国側にある。こうした中、日本の経済産業省が韓国に対し、半導体材料3品目に対し輸出管理の強化を発表したのが今年7月1日。これにより、韓国ではボイコット・ジャパンが始まった。

さらに8月2日、韓国をホワイト国から除外する旨を定めた輸出管理令の一部改正を閣議決定し、それが公布された8月7日、韓国で公開されたのが、「鳳梧洞戦闘」である。三・一運動が始まった翌1920年6月、中国・満州の山間部で起きた朝鮮独立軍と日本軍との闘いを描いた作品で、満足な武器も持たない独立軍が知略で日本軍に初めて勝利を収めたというストーリーである。