日本とアメリカの経常収支の推移
- 日本とアメリカの経常収支の推移について、最新のデータとその背景を以下にまとめました。
🇯🇵 日本の経常収支の推移
- 日本は長年にわたり経常黒字国として知られていますが、その構成は近年変化しています。
主なポイント(2024年)
- 経常収支:29.3兆円(約1,926.7億ドル)の黒字で、1985年以降で最大の黒字額を記録しました。前年から29.5%増加しています。
- 第一次所得収支:海外投資からの利子や配当などによる収入が40.2兆円の黒字で、経常黒字の主な要因となっています。
- 貿易収支:自動車や半導体製造装置の輸出増加、エネルギー輸入コストの低下により、赤字幅が40%縮小し、3.9兆円の赤字となりました。
- 旅行収支:インバウンド観光の回復により、5.9兆円の黒字を計上しました。
これらの要因により、2024年の日本の経常収支は過去最高の黒字を記録しました。
🇺🇸 アメリカの経常収支の推移
- アメリカは長期にわたり経常赤字が続いており、近年もその傾向が続いています。
主なポイント(2024年)
- 経常収支:948.64億ドルの赤字で、2022年の1,012.10億ドルの赤字からやや改善しましたが、依然として大きな赤字が続いています。
- 対GDP比:2024年の経常赤字はGDP比で約3.25%となっており、過去数年と比較しても高水準です。
アメリカの経常赤字は、主に貿易赤字や海外からの投資収益の支払いなどが要因となっています。
📊 日米の経常収支比較(2024年)
指標 | 日 本 | ア メ リ カ |
経常収支 | +1,926.7億ドル | -948.64億ドル |
対GDP比 | 約+3.5% | 約-3.25% |
主な黒字要因 | 海外投資収益、観光収入 | |
主な赤字要因 | 貿易赤字、投資収益の支払い |
🔍 補足情報
- 日本の経常収支の詳細:経済産業省の通商白書2024年版では、日本の経常収支の詳細な分析が行われています。特に、サービス収支や旅行収支の改善が注目されています。
- アメリカの経常収支の詳細:世界経済のネタ帳では、アメリカの経常収支の長期的な推移や対GDP比のデータが掲載されています。
日本は海外投資収益、観光収入。アメリカは貿易赤字や投資収益の支払い
日本は海外投資からの収益や観光収入の増加により、経常黒字を拡大しています。一方、アメリカは貿易赤字や投資収益の支払いにより、経常赤字が続いています。これらの経常収支の動向は、両国の経済政策や為替市場にも影響を与える重要な指標となっています。