人が消えた上海、マクドナルドで涼む市民たち
上海の経済不況の影響による異常な現象を伝えています。かつて人で賑わっていた上海の歩行者天国は閑散として多くの店舗が閉店し、人通りが激減しています。特に注目される現象は以下の4点です。
- 市民が自宅で作った料理や食器を持ち込み、マクドナルドのエアコンで涼みながら食事をする様子。
- 上海に住む外国人の数が大幅に減っていること。
- 会社員が昼食に弁当を持参する人が増えたこと。
- オフィスビルが家賃無料キャンペーンを打ち出すなど空室が増えていること。
特にマクドナルドで持ち込んだ家庭料理を食べる家族の映像が多くの注目を集めています。また、上海の人口が減少し、地下鉄の混雑も緩和され、ショッピングモールや飲食店の多くが閉鎖されるなど街全体の活気が失われている状況が語られています。夜の繁華街も賑わいをなくし、人々は精神的な充実を求めて週末は公園などに向かう傾向に変化しています。
さらに、かつて国際的であった上海の展示会も国内中心に変わり、外国人が減ったことで街の国際色は薄れています。オフィス空間も多くが空室となり、賃貸状況は悪化しています。
上海の経済的・社会的な変化とその影響を映像と共に伝える内容となっています。
上海だけでなく中国の複数の都市で賃貸市場が冷え込んでいる
上海の家主が賃借人を求め家賃を値下げ 中国の複数都市で賃貸市場が冷え込み
上海の家主たちは最近、できるだけ早く物件を貸し出すために家賃を値下げする傾向が強まっており、「上海の物件は賃貸に困らない」というこれまでの状況が変わりつつあることが報告されています。この現象は上海だけでなく、中国の複数の都市で賃貸市場が冷え込んでいることを示しています。
中国で流行する「働くふり会社」とは?
- 2025年現在、中国の都市部で「働くふり会社(假装上班公司)」という新しいビジネスが話題になっています。これは、実際には仕事がない人や失業中の若者が「毎日出勤しているフリ」をするために、オフィスやデスクをレンタルできるサービスです。背景には、若者の高い失業率や、家族に無職であることを知られたくないという社会的プレッシャーがあります。
サービス内容と利用者層
- 料金:1日30~50元(約600~1000円)
- 提供内容:オフィス環境、Wi-Fi、ドリンク飲み放題、ランチなど
ターゲット:
- 就職活動中の若者
- 起業家
- 主婦
- フリーランサー
- 家で作業ができない人
一見するとシェアオフィスのようですが、特徴的なのは「出勤記録の撮影サービス」や「架空の上司とのやり取りの演出」、「在職証明書の発行」など、家族や周囲に“働いている”と見せかけるためのサポートがある点です。
実際の「働くふり会社」の様子
- 設備:デスク、ネットワーク、プリンターなど基本的なオフィス設備を完備
- 利用者の様子:真剣にPC作業をする人もいれば、スマホで遊ぶ人、ゲームをする人も
- ユニークな事例:農場のビニールハウスをオフィスとして開放し、自然の中でリモートワークや農作業体験ができる「働くふり会社」も登場
なぜ流行しているのか?
- 若者の失業率が高い:2025年03月の16~24歳の失業率は16.5%(中国国家統計局)
- 家族や社会からのプレッシャー:家にいると「なぜ働かないのか」と責められる
- SNSでの拡散:小紅書(RED)など中国SNSで話題となり、広告も多数
社会的な意味・今後の展望
- 「働くふり会社」は、単なるシェアオフィスを超え、現代中国の社会問題や若者の心理的な課題を映し出しています。失業や就職難という現実と、それを隠したいという気持ちが、こうしたユニークなビジネスを生み出しています。
- 今後は、働き方や社会の価値観が変化する中で、「働くふり会社」のような柔軟なスペースやサービスがさらに多様化する可能性もあります。
まとめ
- 中国の「働くふり会社」は、現代の雇用問題と社会的プレッシャーが生んだ新しい現象です。今後も社会の変化とともに、こうしたサービスがどのように進化していくのか注目されます。
上海の消費崩壊と経済危機の現状
企業の存続危機と消費者の節約志向
- 上海は現在、深刻な経済不況に直面しており、現地の多くの労働者が「7割の人が満足に給料を受け取れていない」と証言しています。オフィスビルの長期空室化や中小企業の相次ぐ人員削減・閉業が続き、経営者はネットローンや小口融資に頼らざるを得ない状況です。実店舗の閉店率は70%に達し、営業を続ける店も利益がほとんど出ていません。住民の消費意欲は大きく落ち込み、格安の理髪店が急増するなど、節約志向が顕著です。
中間層の借金苦と住宅市場の停滞
- かつて安定していた中間層も、住宅ローンや生活費の負担増で「右から借りて左に返す」自転車操業状態に陥っています。中古住宅の売り出し件数は過去最多となり、大幅な値引きをしても売れ残りが目立っています。中間層の最大の願いは「プレッシャーのない生活」であり、収入増よりも安定を求める傾向が強まっています。
雇用環境の悪化と都市の空洞化
- 企業のリストラや賃下げが進み、就職市場も縮小。出前や運転代行など柔軟な働き方が増えていますが、収入は低く不安定です。飲食店や商業施設も客足が激減し、交通量や駅の利用者も大幅に減少しています。地方出身の賃貸住民が上海に戻らず、人口減少も進行中です。専門家は、賃金低下や失業、生活コスト高騰などが背景にあると指摘しています。
消費回復策の効果は限定的
- 地方政府は消費クーポンや住宅購入補助金など様々な策を講じていますが、消費財小売総売上高は前年比14.1%減と過去最低水準。市場の反応は鈍く、特に中間層は住宅ローン・教育費・医療費の「三重苦」に苦しみ、消費余力がありません。
まとめ
- かつて「成功の象徴」だった上海は、実体経済の停滞、雇用市場の悪化、不動産市場の行き詰まりなど複数の課題に直面し、都市の未来が不透明になっています。
このガイドマップは上海の歴史的変遷を地図上でわかりやすく解説しており、近代史年表や詳細な索引も付属しています。地図編では外灘(バンド)、南京東路、人民公園、南京西路、静安寺、豫園、新天地など上海の主要地区を網羅し、解説編や資料編も充実しています。増補改訂版では地図編の全面リニューアルと解説編の大幅増補、写真の更新などが実施されているのが特徴です。上海の東洋と西洋が交錯する歴史的背景を詳しく旅するための視覚的資料として評価されています。
著者の木之内誠氏は1954年生まれで、東京都立大学大学院修了後、首都大学東京で人文・社会系の教授を務め、中国の文学および場所と交わる文化研究に専門的関心を持っています。
この書籍は、上海の歴史的な街並みの変化を地図と解説でリアルに再現し、歴史巡りや学術研究、文化理解に適したガイドマップとして広く利用されています。
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