住んでいない奥深い森で起きていた火災が、都市部の拡大に伴い「住宅地と隣接する森林エリア」で発生する傾向

米西部とカナダで森林火災が猛威を振るい続け、数万人が避難

  • Wildfires Continue To Rage Across Western US And Canada As Tens Of Thousands Evacuated

北米西部の広範囲で大規模な森林火災が発生し、数万人規模の住民が避難を余儀なくされています。主な被害状況は以下の通りです。

カナダ(ブリティッシュコロンビア州)

オカナガン湖周辺でボールド・レンジと呼ばれる火災が急拡大し、州の非常事態宣言が発令されました。2万人以上が避難し、避難中に80代の女性1人が亡くなっています。カナダ連邦政府による避難所の確保などの緊急支援が承認されました。

アメリカ(ワシントン州スポケーン周辺)

3つの火災によって約920棟の建物が被害を受けました。鎮火作業が進められていますが、最も大きい火災については放火容疑で男が逮捕されています。2020年にも火災で大きな被害を受けた町などで、再び避難への警戒が続いています。

アメリカ(ユタ州)

フィッシュレイク国立公園での消火活動中、ヘリコプターが墜落する事故が起き、パイロット2名が死亡しました。国家運輸安全委員会が原因を調べています。

 

 

住宅地と隣接するエリアで森林森林が発生

「世界全体で焼失面積が減っている」というのは統計上の事実です。ただし、「日本全体の状況」や世界の専門家の知見をあわせて確認すると、問題の性質が「火災の回数や面積」から「火災の質(激烈化と被害額)」へと変化していることがわかります。

焼失面積が減っている理由

  • 人工衛星による観測データなどによると、1990年代以降、地球全体での森林や草地の焼失面積は低下傾向にあります。
  • その最大の要因は、途上国などを中心に野原やサバンナ、森林を農地や牧草地に転換する開発が進んだことです。燃える素材となる草木が存在する自然地帯そのものが減ったため、結果として燃え広がる面積の合計が小さくなっています。また、世界的に消火・防火技術や監視体制が向上したことも影響しています。

「面積減少」の陰で起きている問題

  • 焼失面積の合計が減っている一方で、近年懸念されているのは「火災の激烈化」です。
  • 気候変動や乾燥、高温などの影響により、ひとたび火災が起きると以前では考えられなかった規模の熱量となり、コントロールが困難な大規模火災(メガファイア)になりやすくなっています。

人間社会への影響の増大

  • 昔であれば人が住んでいない奥深い森で起きていた火災が、都市部の拡大に伴い「住宅地と隣接する森林エリア」で発生する機会が増加しました。
  • その結果、地球全体での焼失面積の数値が減っていても、人間社会が受ける被害(避難者数、建物の焼失、インフラ破壊、経済的損害など)は以前よりも甚大化するという現象が起きています。

このように、「統計上の面積減少」という事実と、「人間生活への脅威の増大」という現状は、矛盾することなく同時に進行しています。

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