悪質 勝手に帰った2人と上司を吊るし上げろ 内閣官房の男性職員(37)死亡

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[速報]

午後7:09 · 2020年2月1日

警察によると、新型コロナウイルスで中国・武漢から帰国した人たちの受け入れ業務に携わっていた内閣官房の37歳の職員がきょう午前、埼玉県和光市の施設から飛び降り死亡した。自殺とみられている。現場は、検査後、症状のない人たちが宿泊している施設で、警察が詳しい動機などを調べている。

帰国者受け入れ施設で内閣官房の男性職員 自殺か

2020年2月1日 21時00分

新型のコロナウイルスの感染が拡大し、武漢から帰国した人の一部が滞在する埼玉県和光市の施設で1日午前、内閣官房の男性職員が血を流して倒れているのが見つかり、その後、死亡が確認されました。職員は帰国した人の受け入れ業務にあたっていたということで、警察は現場の状況などから自殺を図った可能性があるとみて詳しい状況を調べています。

新型のコロナウイルスの感染の拡大を受けて、武漢からチャーター便で帰国した人の一部が滞在する埼玉県和光市の「国立保健医療科学院」で、1日午前10時すぎ「人が倒れている」と警察などに通報がありました。

救急隊員などが駆けつけたところ敷地内で男性が血を流して倒れていて病院に運ばれましたが、その後死亡が確認されました。

警察によりますと死亡したのは内閣官房の37歳の男性職員で、31日から帰国した人の受け入れ業務にあたっていたということです。

これまでに遺書などは見つかっていないということですが、警察は現場の状況などから自殺を図った可能性があるとみて詳しい状況を調べています。

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新型コロナ、自殺した職員らに帰国者から寄せられた苛烈怒号

2020.02.06 07:00

埼玉県和光市の緑豊かな一帯にある国立保健医療科学院。保健、医療、福祉に従事する職員の人材育成などを行う同科学院には、7階建ての受講生用寄宿舎がある。

通常は研修中の地方自治体職員などが宿泊する施設だが、現在は新型コロナウイルスが猛威を振るう中国・武漢からの帰国者が、一時的に身を寄せている。2月1日午前10時15分頃、同科学院周辺に救急車のサイレンが鳴り響いた。

「ドサッという音を聞いた施設関係者が、寄宿舎近くで倒れている血だらけの男性を発見。すぐに119番通報しましたが、男性は搬送先の病院で死亡が確認されました。遺書は見つかっていませんが、遺体の状況から寄宿舎の上階から飛び降りたとみられています」(全国紙社会部記者)

死亡したのは、内閣官房の男性職員A氏(37才)。

「警視庁から内閣官房に出向していた男性で、帰国者の滞在受け入れ要員に抜擢されていました。本人はまさか新型コロナウイルスの最前線に立つとは思っておらず、ここ数日は動揺もあり、心ここにあらず、という様子だったそうです」(前出・全国紙社会部記者)

A氏が自殺した当時、この科学院には政府が派遣した第三便のチャーター機で1月31日に帰国した149人のうち、98人が滞在していた。

「A氏は1月31日から施設に泊まり込み、過酷な勤務状況が続いていたようです。自殺と受け入れ業務の因果関係は不明ですが、混乱を極める現場で大きなストレスを抱えていたのは間違いないようです」(前出・全国紙社会部記者)

帰国者のメンタルも限界に。怒号が飛び交い、恐怖さえ感じる現場だったという。

武漢からのチャーター機が帰国を始めたのは1月29日。第一便で206人が帰国して、ウイルス検査後に191人が千葉県勝浦市にある勝浦ホテル三日月に滞在した。

「ところが部屋は140室しか用意されておらず、2人1部屋を強いられた帰国者もいた。そのうち2人に新型コロナウイルスの陽性反応が出て、『感染者と非感染者を相部屋にするなんておかしい!』と、怒鳴り声も聞こえました」(前出・全国紙社会部記者)

制約の多さに帰国者から不満が途絶えることなく続く。

「帰国者はホテルの居室で終日過ごすよう伝えられ、部屋のカギを受け取れませんでした。“軟禁状態”といえるかもしれません。また、衣服は客室内の洗面所で洗うよう求められ、食事は弁当支給でした。こうした対応に不満を抱きクレームが噴出して、受け入れ現場は殺伐としていました。責めるほこ先は全て職員に向かってしまった」(前出・全国紙社会部記者)

◆「人権無視か!」

世間の視線も厳しかった。最初のチャーター機では、思いもよらぬ「主張」をする帰国者も現れた。2人の帰国者が帰国後のウイルス検査を拒否し、強引に自宅に戻ったのだ。

「2人は、『自分には症状がない』『早く家に帰りたい』と訴えたそう。また厚労省の職員が『ご自身のために検査を受けるべきです』と説得すると、怒り出して動画を撮影し始めた。その後、SNSなどで『彼らが自由に動くのはバイオテロだ』など役所の対応のまずさが批判されました」(前出・全国紙社会部記者)

大々的に報じられていないが、実は第二便、第三便でも軋轢が生じていた。

「受け入れ先で、『テレビがない』と不満を言ったり、『こっそり逃げ出すぞ』と脅しのように凄む帰国者がいたそう。相部屋が不満で、『こんな狭いところに閉じ込めるな!』『人権無視か!』などの怒鳴り声もあったとか」(政府関係者)

そんなクレームを一身に受けるのがA氏のような公務員たちだ。

「有名国立大学を卒業し警視庁に採用された彼は、企画課と公安総務課などを経て内閣官房に。大学時代はボート部に所属したスポーツマン。仕事ができ出世も早かった。ただ、真面目すぎる面もあった。A氏は危機管理を担当していた関係で、帰国者対応を命じられました。仕事は“相談窓口業務”という名のクレーム処理係だったようです。真面目な彼は帰国者の怒りのハケ口となり、サンドバッグ状態。2日間、寝ずに相当なプレッシャーを受け続けた。急激なストレス過多と、自殺に何らかの関係があるかもしれません」(警視庁関係者)