中国の新疆農業大学は著しく不利な条件で学生を農場やトマト加工工場で働かせている

中国の大学が強制労働プログラムの下で学生を工場労働に送り込んだとして非難される

  • Chinese University Accused Of Sending Students To Factory Jobs Under Mandatory Labor Program

新疆農業大学が、必修プログラムとして学生を農場やトマト加工工場での労働に送っている疑惑が浮上しました。「Zhihu(知乎)」に投稿された情報と流出文書によると、学生は綿花やトマトの収穫、工場の生産ラインなどの重労働に従事させられています。工場側との安全合意書には、労災補償の放棄や社会保険の適用除外など、不当な条件が含まれていました。大学側は過去25年で8万人以上の学生らを参加させ、約40億元の経済効果を生んだと主張しています。人権侵害や強制労働の懸念がある新疆ウイグル自治区での事例として、教育機関を利用した低賃金労働力の供給体制に批判が集まっています。

強制労働プログラムの疑惑

新疆農業大学の卒業生を名乗る人物が中国の知恵袋サイト「Zhihu」に投稿した内容により、同大学が長年にわたり実施している「農村支援労働実践コース」の実態が明らかになりました。

2年生の学生は学期の始めに約20日間通常の授業を停止し、大学の手配によって農場や新疆生産建設兵団が運営する農業拠点、トマト加工工場などへ移動させられます。そこで綿花、トウガラシ、ブドウ、トマトの収穫作業のほか、ケチャップ工場の生産ラインで包装や資材移動、ボイラー補助などの作業に従事させられているとされています。

不当な安全管理合意書の内容

流出したトマト加工工場と作業員の間の安全管理合意書(2024年7月28日〜10月30日)には、労働者側に著しく不利な条件が記載されていました。

  • 事前に持病等を自己申告する必要があり、隠蔽した場合は補償なしで解雇。
  • 雇用契約ではなく「一時的な労働サービス関係」であり、会社側に保険提供の義務はない。
  • 勤務中に労働災害が発生した場合、作業員が「全責任を負う」ものとし、いかなる形式の補償も会社に請求できない。

新疆大学の社会学者は、大学が単位や卒業資格を握っているため学生側に拒否権はなく、教育権限を利用して企業に安価な労働力を供給する構造になっていると指摘しています。

商業的利益と人権問題

新疆農業大学の公式サイトによると、同校は過去25年間で8万人以上の学生と教員を農業勤労体験プログラムに参加させ、約40億元(約5億9100万ドル)の直接的な経済効果を生み出したと発表しています。

中国共産党は近年、集団教育や人格形成の一環として学校での労働教育を推進していますが、地元住民からは「実質的な強制労働」との声も上がっています。新疆ウイグル自治区では、かねてより少数民族に対する強制労働や抑圧が国際的な問題となっており、今回の事案も教育制度を利用した労働搾取として注視されています。なお、大学側は本件に関する取材に対して回答していません。

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