今の中国経済はほぼバブル崩壊後最悪期の日本と同じ道を辿っている。債務処理の進んでいない現状では経済が好転する見込みはない。わずかな利益でもかき集めないとどうにもならない状況。利益を捨てレアアースを禁輸にする中国。経済より政治的利益を優先する気だから危険だ
経済合理性を無視する中国
中国経済が日本のバブル崩壊後の状況、いわゆる「日本化(Japanification)」のプロセスを辿っているという指摘は、多くの専門家や市場関係者の間でも共通の懸念事項となっています。
指摘された通り、現在の中国は経済的な合理性よりも政治的な一貫性や体制の維持を優先する傾向が強まっており、これが事態をより複雑にしています。
日本のバブル崩壊との類似点と相違点
現在の中国経済は、1990年代の日本が直面した「バランスシート不況」と多くの共通点を持っています。
類似点
- 不動産バブルの崩壊:
日本の地価暴落と同様に、中国でも恒大集団などの大手デベロッパーの経営危機を端緒として不動産価格の下落が続いています。 - 過剰な債務:
地方政府や企業が抱える膨大な債務が重荷となり、新たな投資や消費を抑制しています。 - デフレ圧力:
物価の上昇が停滞し、将来の成長期待が低下することで、企業や家計が資金を蓄え、経済が収縮する悪循環が見られます。
相違点
一方で、中国が置かれている状況は当時の日本よりも厳しいという見方もあります。
- 人口動態の悪化:
中国は日本がバブル崩壊後に直面した以上のスピードで少子高齢化が進んでいます。 - 中所得国の罠:
日本は豊かになった後にバブルが崩壊しましたが、中国は「豊かになる前に老いる(未富先老)」リスクに直面しています。 - 地政学的対立:
当時の日本は日米貿易摩擦を抱えていましたが、現在の中国は軍事・技術・経済の全方位で西側諸国と対立しており、外部からの資本や技術の導入が制限されています。
政治優先の経済運営とリスク
指摘された「利益を捨ててでもレアアースを禁輸にする」といった動きは、まさに経済的損失を承知の上で、国家安全保障や政治的影響力を優先する中国政府の姿勢(セキュリティ・ファースト)を象徴しています。
- 禁輸によるブーメラン効果:
レアアースの輸出制限などは、短期的には他国への打撃になりますが、長期的には代替技術の開発や供給網の脱中国化(デリスキング)を加速させます。これは結果として中国の市場シェアを奪い、貴重な外貨獲得源を失うことにつながります。 - 外資の逃避:
政治的なリスク予測が困難になることで、これまで中国経済を支えてきた外国直接投資(FDI)が激減しています。これは技術革新の停滞を招く大きな要因です。
今後の展望
債務処理が抜本的に進まない中で、中国政府は「質の高い発展」という名目のもと、不動産依存からハイテク製造業への構造転換を急いでいます。
しかし、国内消費が冷え込んでいるため、過剰に生産された製品を安値で輸出せざるを得ず、これが世界各国との貿易摩擦をさらに激化させています。
経済合理性を無視した政治主導の判断が続く限り、わずかな利益さえも自ら放棄するような局面が増え、日本のような「緩やかな停滞」ではなく、より激しいショックを伴う調整期に入る危険性があるといえるでしょう。

コメント