中国の対アフリカ経済関係は「現代の植民地化」
中国の対アフリカ経済関係は資源獲得と経済的利益の追求が中心です。これがアフリカの資源搾取や債務依存の構造現地での雇用機会の制限や社会的不安も引き起こしている。こうした構造は「現代の植民地化」として批判されることも多い一方、中国は自己の投資を「ウィンウィン」の関係と説明しているが、現地の評価は肯定と否定に分かれている状況である。
2025年11月06日 中国鉱山企業がアフリカで環境汚染、被害者に圧力
中国系企業がアフリカ南部ザンビアの銅山で管理していた鉱滓(こうさい)ダムが2025年2月に決壊し、数百万リットルの有毒廃棄物が小川や河川、農地に流出した。この汚染水はシアン化合物やヒ素を含み、住民の農地が水浸しとなって作物の栽培が不可能になり、住民は深刻な健康被害も受けている。被害を受けた住民176人は約11兆7000億円に相当する損害賠償を中国企業に求めて訴訟を起こした。しかし、被害者側に対して中国企業は補償の条件として口外禁止契約を求める圧力をかけていることも報告されている。ザンビア政府は被害地の農地は少なくとも3年間作物を育てられないと判断している。
この事故により、地域の環境や住民の生活に長期的かつ深刻な影響が出ており、ザンビア大統領もこの状況を「危機」と表現し警告している。被害者への補償交渉の透明性の欠如や圧力の問題も指摘されており、中国企業のアフリカでの鉱山事業に対する倫理的および環境的な批判が強まっている状況です。
2025年09月02日 中国系企業によるザンビア銅鉱山で有害物質流出 隠ぺいを図るか
ザンビア銅鉱山での有害物質流出事故は、現地住民や環境に甚大な影響を及ぼしており、さらに中国企業による情報隠蔽の疑いまで浮上しています。
- 2025年2月18日、ザンビア第2の都市キトウェ近郊で、中国有色金属鉱業集団の子会社が運営する銅鉱山の鉱滓ダムが決壊。
- 約150万トンの有害廃棄物がカフエ川に流出し、魚類の大量死や水道供給停止を引き起こした。
- カフエ川はザンビアの人口の半数以上に飲料水や農業用水を供給する重要な河川であり、国家的な危機となった。
- 南アフリカの環境調査会社Drizitによる調査では、シアン化合物、ヒ素、鉛、カドミウムなどが基準値を大きく超えて検出。実際の流出量は企業側公表の30倍の可能性ありと指摘。
- 住民には臓器障害、先天異常、がんなど長期的健康リスクが懸念される。
- しかし、最終報告書提出直前に中国企業が調査契約を打ち切り、データの正確性に疑義を表明。事故の深刻さを隠ぺいしようとしたとの見方が強い。
- ザンビア政府は新たな調査を進めるとしているが、依然として約90万立方メートルの有害廃棄物が残留しているとされ、処理を怠れば数十年にわたる環境汚染の恐れ。
- ザンビアは銅生産拡大を国家戦略として推進しているが、中国企業の資源開発に対する説明責任や透明性の欠如が大問題となっている。
- この事件は、資源開発と環境保護の両立の難しさ、そして中国系企業の情報隠蔽体質への国際的な懸念を浮き彫りにした。
つまり、この事故は単なる環境災害ではなく、中国企業の透明性欠如と責任回避、さらにはザンビア政府の規制能力の弱さが相まって、地域社会に長期的なリスクをもたらしている国際問題に発展しているといえます。

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