「青汁王子」起訴内容認める 法人税法違反などの罪
2019年5月10日
- 「青汁王子」と呼ばれ、法人税などを不正した罪に問われている男が初公判で起訴内容を認めました。
- 青汁などの健康食品を販売する「メディアハーツ」と社長・三崎優太被告(30)はおととしまでに、法人税や消費税など約1億8000万円を不正した罪に問われています。10日の初公判で、三崎被告は認否を聞かれると「結果的にそういうことになったのはそうです」と話しました。裁判長から改めて問いただされると「検察官のご指摘の通りです」と起訴内容を認めました。検察側は冒頭陳述で「会社の収益が増加しても資金を自由に使えないことに不満を漏らしていた」「広告費などの支払いと見せ掛けて実態のない会社に送金し、送金額の約90%相当を受け取っていた」などと主張しました。
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「青汁王子」を保釈 “保証金”6,000万円
2019年03月05日
- 「青汁王子」こと三崎優太被告(29)が、5日午後4時半すぎ、保釈された。
- 「青汁王子」としてメディアに出演していた「メディアハーツ」社長の三崎優太被告は、法人税など、およそ1億8,000万円を不正した罪に問われている。
- 三崎被告は、保釈保証金6,000万円を納付し、午後4時半ごろ、東京拘置所から保釈された。
- これまで三崎被告は、「法的・社会的責任をしっかりとっていきたい」と述べていたという。
不正の一部を仮想通貨に 「青汁王子」
2019年03月04日
- 「青汁王子」こと、三崎優太容疑者(29)は、不正した金の一部を仮想通貨に替えていた。
- 不正の疑いで逮捕された三崎優太容疑者は、調べに対して、「法的、社会的責任をしっかりとっていきたい」と容疑を認めているが、不正したおよそ1億8,000万円の一部を仮想通貨に替えていたほか、北海道の家族に送金していた。
- 東京地検特捜部は、勾留期限の4日、三崎容疑者について刑事処分する見通し。
- また、共犯者の飯尾荘容疑者(38)と加藤豪容疑者(34)について、特捜部は、東京国税局とともに、別の不正事件での再逮捕に向けて捜査している。
1.8億円不正、「青汁王子」を起訴 東京地検特捜部
2019年03月04日
- 約1億8000万円を不正したとして東京地検特捜部は4日、法人税法違反などの罪で、青汁などを扱う健康食品販売会社「メディアハーツ」社長、三崎優太容疑者(29)=東京都渋谷区=ら2人と、法人としての同社を起訴した。三崎被告は同社で多額の収益を上げ、「青汁王子」として一部メディアで取り上げられていた。
- 起訴状によると、平成27年9月期と29年9月期に架空の広告宣伝費を計上するなどして同社の所得を隠し、法人税約1億4000万円を免れたほか、26年10月~27年9月と28年10月~29年9月の消費税約4000万円を免れたとしている。
- 特捜部は三崎被告とともに法人税法違反幇助(ほうじょ)などの容疑で逮捕した東京都新宿区の会社役員、加藤豪(ごう)容疑者(34)を起訴。別の会社に対する同法違反幇助などの容疑で加藤被告を再逮捕した。同法違反幇助などの容疑で逮捕した事務代行業の女性(50)は不起訴処分とした。
- 関係者によるとメディア社は、加藤被告が役員を務める健康食品会社の口座に架空の広告宣伝費を入金。三崎被告は一部をキックバックさせ、投資に充てたとみられる。
不正で逮捕の青汁王子 仮想通貨を巡り5億円の被害も?
2019年02月18日
- 東京地検特捜部に法人税約1億4000万円と消費税約4000万円の不正容疑で2月12日、逮捕された「メディアハーツ」(東京都渋谷区)社長の三崎優太容疑者(29)。
- メディアハーツは2014年に発売した「すっきりフルーツ青汁」が飲みやすいと評判になり、健康、ダイエット志向の女性の間で若い世代中心に大ヒット。累計6000万本以上を売り上げ、年商約130億円までに急成長した会社だ。
- 社長の三崎容疑者は18歳で起業したイケメンで昨年からはメディア露出を増やし「青汁王子」と呼ばれ、人気を博していた。
- 寵児となった三崎容疑者は豪華マンションに住み、高級外車、競走馬も複数所有し、高級腕時計を爆買いしたり、海外で豪遊する様子を自らSNSで発信するなど派手な私生活を売り物にしていた。その結果、国税局に睨まれてしまったということだろうが、筆者は昨年9月下旬、三崎容疑者を取材していた。
- 実は三崎容疑者は昨年6月に、『仮想通貨ICO投資で50億円稼ぐ』(ぱる出版)という本を出すほど、仮想通貨にハマっていた。
- 同書では、仮想通貨のプレセールで10万円を2億円に増やしたと謳っていたが、その一方で仮想通貨を巡りトラブルを抱えてもいた。
- 三崎容疑者は筆者にある仮想通貨A社の代表に騙され、被害にあったと訴えていたのだ。
- ツイッターのフォロワー数約5万人という人気者の三崎容疑者に目をつけた仮想通貨A社が宣伝を三崎容疑者に依頼。
- 三崎容疑者はその意を受けて熱心に自身のファンらにAを推奨したという。
- しかし、このA社の通貨は、なかなか値が上がらない上、18年には引き出しなどができなくなるトラブル勃発。
- 「A社は三崎容疑者と密にプロモーションの打ち合わせなど行い、宣伝代として5億円の支払いを約束していたようだ。だが、その5億円は仮想通貨で払うとなり、三崎容疑者はそれをビットコインに替えようとしたがこれまた換金出来なかったそうだ。それでA社側とトラブルになっていた」(三崎容疑者の知人)
- そのトラブルが解消しないまま、三崎容疑者自身が不正で逮捕されてしまったというのだ。
- 結局は“泡銭は身につかず”ということか……。
「青汁王子」出席者が苦笑いした逮捕前ド派手パーティーの中身
2019年02月18日
- 「青汁王子」としてテレビ番組に出演し先日、法人税法違反などの疑いで逮捕された健康食品販売会社「メディアハーツ」(東京)社長の三崎優太容疑者(29)が主催した、見えっ張りなパーティーの模様をキャッチした。
- 架空の広告費などを計上する手口で法人税など計約1億8000万円を不正したとして三崎容疑者が東京地検特捜部に逮捕される前日の11日、ホリエモンこと実業家の堀江貴文氏は会っていたと証言した。
- 堀江氏は17日、TBS系「サンデー・ジャポン」に生出演。三崎容疑者と「交流はない」が、同容疑者は検挙されるXデーを予期していたそうで、堀江氏に「逮捕されても、テレビに出られますかね?」と質問してきたという。堀江氏は「なんか妙に悲壮感がないんですよ」と振り返った。
- 逮捕の2か月弱前の昨年12月21日には、東京・恵比寿のウェスティンホテル東京で同社のパーティーをド派手に開催した。見えっ張りで知られるだけに、お笑いコンビ「カラテカ」の入江慎也(41)をMCに起用。ステージも特設し、お笑いコンビ「8・6秒バズーカー」(ハチロク)が持ちネタ「ラッスンゴレライ」を披露したり、セクシーアイドルグループが出演したり、プロレスの選手が試合をしたりしたという。
- 「入江は実業家たちと太いパイプがあるからMCで呼んだのはまだしも、あまたいる芸能人の中でハチロクを招くセンスはなかなか」(業界関係者)
- 三崎容疑者は、さぞご満悦だったと思いきや、キレる場面があったという。三崎容疑者はパーティーに慣れていても、スタッフは慣れていなかったのか、「会の演出や段取りがグダグダだった。三崎氏は明らかにイライラしていた」(出席者の一人)。パリピ(パーティーピーポー)でもあるだけにこの手のミスは許せず、イラ立ちや恥ずかしさもあったのだろう。出席者は「赤面王子」「冷や汗王子」とささやき合って苦笑いしていたという。
「青汁王子」の不正逮捕、税務調査の怖さを知らず墓穴を掘った
2019年02月18日
- 女性向けにダイエット効果などをうたった青汁商品を手掛け、テレビやインターネットの番組に「青汁王子」として登場していた健康食品会社「メディアハーツ」(東京)の三崎優太社長(29)が12日、約1億8000万円を不正したとして、法人税法違反などの疑いで東京地検特捜部に逮捕された。三崎容疑者は豪華マンションに居住し、高級外車や競走馬も複数所有。アクセサリーや時計を爆買いしたり、海外旅行で豪遊したりする様子をメディアが紹介し、自らもSNSで発信していた。(事件ジャーナリスト 戸田一法)
- 任意で否認、逮捕後は認める
三崎容疑者は2015年9月期と17年9月期の2年間、架空の宣伝費を計上するなどし、法人税約1億4000万円と消費税約4000万円を不正した疑いが持たれている。三崎容疑者のほかにも手助けしたとして、会社役員ら2人も逮捕された。 - 事件に詳しい方なら、この逮捕を受けて一瞬「おや?」と疑問に感じたのではないだろうか。
- というのは今回の事件、不正額がそれほど多くなく、むしろ少ない。手口も経費の水増しと典型的な手法で、それほど込み入った悪質性も見られないからだ。本件だけ見れば逮捕する要素はなく、可能性としては余罪があるか、情状面が悪かったかのいずれかだろう。
- 通常、不正事件は国税局の査察部(マルサ)が強制調査し、所得隠しの金額、手口の悪質さ、情状面などを検察庁と総合的に協議。多くは在宅のままで、国税局が検察庁に刑事告発するのが一般的だ。そして告発を受けた検察庁が公判請求(起訴)するか否かを決める。ほとんど起訴されるが、刑事処分をするまでもないと判断されれば、行政処分の追徴課税で済むケースもごくまれにある。
- なぜ在宅のまま告発というパターンが多いのかと言うと、強制調査を受けた段階でほとんどの対象は事実関係を認め、修正申告して情状酌量を求める。ただでさえ反面調査で取引先に迷惑を掛けているので、早期に幕引きしたいと考えるのは当然だ。
- そして、国税当局も検察庁も「全面降伏したのだから証拠隠滅も逃亡の恐れもない」という判断で、在宅のまま告発・起訴という流れに落ち着くのだ。
- 東京地検は三崎容疑者の認否を明らかにしていないが、関係者によると、任意聴取に「正当な業務だった」と容疑を否認していたが、逮捕後は「税金を払いたくなかった」などと認める供述に変わったという。
- 地検が逮捕した以上、起訴はほぼ間違いない。今回のようなケースは刑事手続き上は形式的なものになり、起訴の直後に国税局が告発という逆のパターンになる。
- 申告漏れ、所得隠し、不正の違い
ところで「不正」とは、どんな行為かお分かりだろうか。「そんなもん、税金をごまかしたに決まっているだろう」と思われるに違いない。平たく言うとその通りで、一般的な言葉としても「納税義務を要する者が、その義務を怠り、一部または全部を免れること」を指す。筆者も全国紙の社会部記者時代、そういう認識で深く考えたことはなかった。 - では、新聞やテレビが報道する場合はどうか。筆者は社会部で事件担当デスクに指名され、国税庁担当の経験がある先輩デスクに1日かけてみっちり指導してもらった。その時のメモを元に簡単に説明してみたい(※細かく解説するときりがないので、一般的な所得税と法人税に限定します)。
- まず、新聞やテレビの税金に関する記事では「申告漏れ」「所得隠し」「不正」の用語が使われるが、違いを厳密に理解している読者はほぼ皆無だろう。社会部の記者でもおそらく、ごく少数ではないだろうか。
- 申告漏れは「経理ミス」の類で、それほど悪質性はなく、ペナルティー(過少申告加算税)も軽い。だから報道されるのは芸能人や政治家など著名人のほか、税法上で特異なケース、巨額だった場合などに限定される。芸能人などはそれこそ“有名税”で、特異なケースで名前が出た会社は「とばっちり」でしかない。
- またトヨタなど超巨大企業も数十億円規模の申告漏れがニュースになるが、法人所得に比較すると誤差の範囲だ。
- ではなぜニュースになるのか。先輩デスクは「深い意味はない。年中行事の決まり物だと思えばいい」と話していた。
- 所得隠しは「仮装・隠ぺい」を伴う悪質な手口を指す。こちらは故意があったと認定されたケースで、ペナルティー(重加算税)も重い。
- ただし「故意」というのは立証が難しい。新聞やテレビで「重加算税を含む申告漏れ総額は…」などと申告漏れを含めて報道された場合、国税当局は指摘を申告漏れにとどめたが、極めて黒に近いグレーと見ていた可能性が高い。
- そして不正だが、これは国税局の査察部が強制調査し、所得税法や法人税法違反などで検察庁に告発したり、今回の事件のように容疑者が逮捕されたりした「刑事事件」を指す。既に行政処分のレベルではなくなった場合、新聞やテレビでは「不正」と表現するのだ。
- では、国税が税務調査のきっかけとする端緒は何か。
- すべての情報を網羅する国税当局
今回、三崎容疑者は羽振りの良さをメディアに出演して披露したり、自らSNSで発信したりしていた。筆者が知る限り、これは「墓穴を掘った」と言わざるを得ない。 - というのは、国税当局は査察部に限らず、すさまじい情報収集能力を持つ。情報収集の方法が限られていた時代、国税当局といえども、調査のきっかけの多くは「タレコミ」頼みだった。
- 現在は新聞、テレビ、雑誌の報道はすべからく網羅し、ワイドショーやバラエティ番組の情報も細かくチェックしているという。それも税務調査の参考になるネタだけではなく、政治、経済、国際、文化、芸能、医療・科学などといった分野まで、幅広く集めると聞く。
- そして、急成長した企業や業界は税務調査の対象として絞り込むのだが、前述の先輩デスクによると「まとまった金が入ると、“税金を納めたくなくなる心理”が働くそうだ。だから、急激に売り上げを伸ばした会社は確実に税務調査の対象になるから、むしろキチンと納税した方が身のためだろうな」と笑っていた。
- 出演したメディアに『年収12億円』などとと語り、メディアハーツは16年9月期の売り上げが約18億円に対し、17年9月期は約121億円。これで税務調査の対象にならないはずがない。通常の税務調査で所得隠しが見つかり査察に切り替わったか、最初から査察部が強制調査の対象としたのかは不明だが、ターゲットにされたのは当然の成り行きだったと言える。
- 前述の通り、筆者は記者時代、不正事件を手掛けたことはなく、贈収賄や選挙違反、談合事件などが主戦場だった。
- 数十年前、政治家秘書と建設会社を仲介する、永田町界隈でも有名な地方のブローカーに聞いた言葉を覚えている。当時は意味を理解できなかったが、事件担当デスクとして国税当局幹部の何人かとお付き合いをさせていただいた今は、その意味が少し分かる。
- 「(警察の)捜査2課や検察に聴取を受けても、知らぬ存ぜぬを決め込む自信はあった。しかしマルサは怖い。証拠(決算書類)と理詰め(税法)で攻められるから、ダンマリは効かないし、下手なことも言えない」
- 百戦錬磨のブローカーが震え上がるマルサにロックオンされた三崎容疑者。逃げ切れる可能性は極めて低いだろう。
2019年02月14日
- 東京地方検察庁は2月12日、法人税法違反の疑いで、健康食品・化粧品通販を手掛けるメディアハーツ(本社東都)の三崎優太社長を逮捕した。架空の広告宣伝費を計上するなど、約2年間でおよそ1億8000万円を不正した疑いが持たれている。
- 架空の広告宣伝費の計上などにより、約1億4000万円の法人税を免れたとされているのは15年9月期と17年9月期。架空の課税仕入れを計上し、消費税約4000万円も免れた疑いがある。
- メディアハーツは14年7月、ヒット商品「すっきりフルーツ青汁」を有する自社ブランド「FABIUS(ファビウス)」を立ち上げた。主にアフィリエイト広告の運用により自社商品を拡販。ブランド立ち上げとともに発売した「すっきりフルーツ青汁」は発売から約3年間で、累計販売本数が1億3000万本を突破した。
- 不正が疑われる15年9月期と17年9月期は、「すっきりフルーツ青汁」の拡販時期と重なる。17年9月期の通販売上高は前期比539%増の131億円だった。
- 本紙が昨年9月に実施した取材に対し「広告費を膨大に投下してフルーツ青汁のトレンドを作った。予算という考えがあまりなく、アフィリエイトにかかる予算は把握していない。全部いけるだけいく」(三崎社長)と語っていた。
青汁王子 逮捕直前肉声「ステマはしたが不正はしていない」
2019年02月14日
- 不正の疑いで逮捕された「青汁王子」こと、三崎優太容疑者(29)。数多くの経済事件を取材してきたジャーナリスト・伊藤博敏氏は、逮捕直前まで本人とのやりとりを続けていた。“時代の寵児”は何を語っていたのか──。
- * * *
「1年にも及ぶ査察で、日本が本当にイヤになりました。処分が決まったら、国税を批判する本を書いて売りまくり、日本を脱出するつもりです」 - こう“決意”を語っていたのは、2月12日、法人税と消費税1億8000万円を不正したとして、東京地検特捜部に逮捕された健康食品会社メディアハーツ(東京・渋谷)代表で“青汁王子”として知られる三崎優太容疑者である。
- 取材を行なったのは都心の超高級レジデンス。昨年11月22日、三崎容疑者はモロッコ旅行から帰ったばかりで、女性秘書に促されて部屋に入ると、専属の美容師に髪を整えてもらっているところだった。
- 以降、約3か月の間に、メールや電話を交わし、最後の電話は、地中海中心部のマルタ共和国から帰国、東京国税局の取り調べを受けた直後だった。
- 「私は、どうなるんでしょうか。告発されますかね。なにか情報は入ってないですか」
- その前から、彼はマルタ移住をほのめかしていた。海外移住を選べば、国税を刺激、告発される可能性は高まる。
- しかし三崎容疑者は、「国税(担当者)には移住を伝えているし、逃げ隠れするつもりはありません」と、そこは意に介さず、なにより「不正した覚えはない。自分は悪くない」と、一貫して主張していた。
- メディアに露出を繰り返し、年収は12億円で、1億円超で競走馬を落札、尺八ーリなど高級外車を乗り回す。そんな「青汁王子」の派手な私生活には、それほど興味はなかった。
- 私が三崎容疑者に興味を持ったのは、通販事業への本格参入から3年で売上高122億円(2017年9月期)を達成した“秘密”を知りたかったからだ。
- 三崎容疑者に会い、本社を訪ねて、今回、共犯で逮捕された内藤由美子容疑者(49)に話を聞いてわかったのは、「ネット広告」の効用を最大限に生かしたこと。現役高校生の18歳の時に会社を立ち上げ、成果報酬型のアフィリエイト広告で、月商数百万円の会社にした三崎容疑者は、「ウェブを駆使して販売する天才」(内藤容疑者)だという。「美と健康に役立つすっきりフルーツ青汁」は、若い女性を中心とするネットユーザーに受けた。青汁は累計1億3000万本以上売れ、大きな財を成した三崎容疑者は、その容姿も相まっていつしか「青汁王子」と呼ばれるようになった。
- 逮捕容疑は、やはり共犯逮捕の加藤豪容疑者(34)の会社に「架空の広告宣伝費を計上するなどの手口」ということだったが、三崎容疑者は「“後ろめたい広告宣伝”はあっても架空ではない」と、否定していた。
- 「(国税は)架空発注して、浮かせた分を私に還流させていたというんですが、そんな工作はしていません。2017年に12億円以上の法人税を払っています。1億4000万円(消費税を除いた法人税)を払わず、犯罪者になるつもりはない」
- “後ろめたい”というのはその広告戦略だ。
- 「風評のコントロールには、かなりのカネを使っていました。ネット上のランキングを上げて、売り上げを伸ばした。だから急成長したのは事実で、記事の体裁を取るステルスマーケティングを利用したこともあります。違法ではないけど、好ましいことではない」と、語ったうえで、「でも不正なんてしていない」と続け、北海道に住む三崎容疑者の祖父母にまで調査をかける国税の手法を批判するのだった。
- ベンチャー企業には、「規模のカベ」がある。10億、50億、100億円と売り上げが伸びるに従い、同業他社との競合、大企業の圧力、そして拡大する組織のマネジメント能力が問われるようになる。
- それを「ネット広告」の力でクリアした三崎容疑者は、「青汁王子」というチャラさを、「自分と会社を売る道具」にしようとし、その目立ち過ぎる言動が、国税の関心を呼んで狙われた。
- 公判の行方に注目したい。
「青汁王子」を逮捕 法人税など約1億8千万円不正容疑 29歳経営者、東京地検特捜部
2019年02月12日
- 法人税など計約1億8千万円を不正したとして東京地検特捜部は12日、法人税法違反などの容疑で、健康食品販売会社「メディアハーツ」代表取締役、三崎優太容疑者(29)=住居不定=ら3人を逮捕した。三崎容疑者は同社で多額の収益を上げたほか、仮想通貨の売買で数十億円の所得を得るなどしており、「青汁王子」との呼称で一部メディアで取り上げられていた。
- 逮捕容疑は、平成27年9月期と29年9月期に架空の広告宣伝費を計上するなどして同社の所得を隠し、法人税約1億4千万円を免れたほか、架空の課税仕入れを計上するなどして26年10月~27年9月と28年10月~29年9月に消費税約4千万円を免れたとしている。
- 特捜部は三崎容疑者のほか、法人税法違反幇助(ほうじょ)などの容疑で会社役員、加藤豪容疑者(34)=東京都新宿区=と事務代行業、内藤由美子容疑者(49)=北区=も逮捕。同社の架空宣伝費を振り込むなどして三崎容疑者の犯行を手助けした疑いが持たれている。
- 民間の信用調査機関によると、三崎容疑者は19年に同社を設立し、「すっきりフルーツ青汁」などの健康食品が注目され、29年9月期の売り上げは年120億円に上り、2年前の約20倍となっていた。
- 同社の税務申告については東京国税局が査察を行っていたが、三崎容疑者は頻繁に海外を訪れるなどしており、不正額も多額に上るとして特捜部が強制捜査の必要があると判断した。特捜部は同社の経理関係を詳しく調べている。
- 本人のSNSなどによると、三崎容疑者は会社経営とは別に仮想通貨の売買で数十億円の利益を得ており、「10万円を2億円にした」などと著作に記載。他にも高校時代からインターネット上で広告収益を得る「アフィリエイト」を行い、年数千万円の収益を得ていたという。
- 同社をめぐっては、販売方法をめぐる商品購入者とのトラブルが相次いでいるとして、消費者庁の適格消費者団体「消費者被害防止ネットワーク東海」が昨年1月、誤解を招く販売表示の差し止めを求めて名古屋地裁に提訴している。
だから睨まれた? 不正逮捕「青汁王子」のド派手な金満生活
2019年02月12日
- 「『青汁王子』などとメディアに持ち上げられ、ド派手な生活をしすぎて、当局に目をつけられたといったところでしょう」(霞が関関係者)
- ダイエット効果をうたった青汁などを販売する「メディアハーツ」社長の三崎優太容疑者(29)ら3人が12日、法人税法違反などの疑いで東京地検特捜部に逮捕された。
- 三崎容疑者らは、2015年9月期と17年9月期の計2年間、架空の経費を計上するなどして、法人税約1億4000万円と、消費税約4000万円を免れた疑いが持たれている。裏を返せば、不正できるほど儲かっていたわけだ。
- 「三崎容疑者が高校中退後の07年に設立したメディアハーツは、高校生の頃に始めたアフィリエイトの収入を節税するために始めたといいます。そして、14年に販売を始めた『すっきりフルーツ青汁』が若い女性を中心に大ヒット。年商約130億円まで急成長を遂げました」
- 三崎容疑者は若くてイケメン、高身長というルックスもウケて、メディアに引っ張りだこ。テレビやインターネットの番組に出演し、「青汁王子」と呼ばれていた。
- 18年6月には「仮想通貨ICO投資で50億円稼ぐ」という著書も出版している。
- 「年収は自称10億円。最近は、東京都港区の『超』が付く高級賃貸マンションの19階で暮らしています。家賃はワンルームでも月50万円、2LDKなら140万円はする。海外で贅沢旅行をしまくり、BMWやランボルギーニといった高級外車や、3000万円は超える超高級腕時計も見せびらかしていましたね」(前出のマスコミ関係者)
- 1月16日付の自身のツイッターには、こんなこともつづっている。
- 〈ヨーロッパはブランド品が激安! 正規店で日本で買うよりも30~40%位は安く買える なので、両手で持てる限界まで爆買いしてみた! 結果、荷物重すぎて飛行機乗り遅れ、再度チケット買うはめになり、結局出費はかさむことに、、これぞ本末転倒〉
- ここまで来ると痛快ですらあるが、青汁王子はさらに、即決価格8億8000万円でネットオークションに出品されて話題になった、「ストラディバリウス」とされるバイオリンの落札にも意欲満々。2月6日付の本人のツイッターには〈これ買う、全力で買う しかし、検索しても出てこない、もはや売り切れた?〉などとつづっていた。
- これだけド派手な金満生活をしていれば、当局にも睨まれるか。
「青汁王子」の(株)メディアハーツ三崎社長 不正容疑で逮捕される
2019年02月12日
- 東京地検特捜部は2月12日、女性向けECサイト「FABIUS(ファビウス)」で青汁などの健康食品販売を手がける(株)メディアハーツ(TSR企業コード:298508648、法人番号: 3011101056423、渋谷区)の三崎優太社長ら3名を不正容疑で逮捕したと発表した。
- 関係者によると、三崎容疑者らは架空の広告宣伝費で法人税等を約1億4,000万円、また架空の課税仕入(消費税を控除される仕組み)で消費税等を約4,000万円、合計約1億8,000万円の税を免れた疑いがもたれている。報道によると、「(三崎容疑者は)容疑を否認している」という。
- メディアハーツは2007年11月設立。2014年1月から健康食品、化粧品などのECサイト事業に参入していた。東京商工リサーチ(TSR)に公表した決算書によると、2013年9月期の売上高はわずか362万円だったが、2017年9月期の売上高は121億7,714万円に急成長。同期の最終利益は19億1,635万円をあげていた。決算書に計上された法人税等は、2015年9月期は333万円、2016年同期は1億977万円、2017年同期は11億4,315万円となっていた。
- 三崎容疑者は「青汁王子」の愛称で、最近までテレビの情報番組などに出演。また、SNSでネットオークションに出ていた8億8000万円のバイオリンを「これ買う、全力で買う」とツイートしていた。メディアハーツはTSR情報部の取材に、「わかるものがいないのでお答えできない」とコメントしている。
「青汁王子」こと三崎優太容疑者、不正容疑で逮捕
2019年02月12日
- 東京地検特捜部は、約1億8000千万円を不正したとして、法人税法違反などの疑いで「メディアハーツ」の社長三崎優太容疑者(29)を逮捕した。
- 「青汁王子」としてテレビ番組に出演していた。