目次
- スラスラ読めるようになる
- 深く理解できるようになる
- 内容を一言でまとめられる
- 多面的に理解できる
- ずっと記憶しておける
本の「外側」から読解のヒントを見つけてみよう!
いきなりですが、皆さんに質問です。いま読んでいるこの本のタイトル、正確に言えますか?この本の「帯」にどんな言葉が書いてあったか、覚えていますか?これらの質問に答えられない人は、実は思った以上に多いです。特に、本にカバーをかけて読む人には、その傾向が強いかもしれません。でも、それはとても「もったいない」ことです。本のタイトルや帯の文句は、その本の中身を「短い言葉で」「魅力的に」表現するために、著者や編集者がそれこそ頭をひねって考え抜いたもの。いわばもっとも凝縮された「要約」なのですから、本を読み進める上での「大きなヒント」になるのです。それを最初に読み込んでおくだけで、その本の理解度はいっきに高まるはずです。他にも、著者のプロフィールやAmazonの紹介文なども大きな「ヒント」になります。読み始める前に、ぜひ「自分なりのヒント」を探してみてください!
鵜呑みにせずに「質問」「疑問」を常に考えよう!
第3話では、「質問」「疑問」を考えながら読むことの大切さを紹介しました。鵜呑みにせずに「質問」「疑問」を常に考えよう!「そんなの難しい」という声が聞こえてきそうですね。でも何も難しいことなんてありません。心掛ければ誰でもできる、本当に簡単なことなんです。たとえば、僕こと本書の原案者である西岡壱誠は、自分で言うのもなんですがとても「カッコイイ」男なんです!・・・と聞いて、皆さんはどう思われますか?「そうなんだ」と受け入れてしまう人なんて、ほとんどいないと思います。多くの方は、「カッコイイってどういう意味で?」「根拠は?」お「誰から見てカッコイイの?母さん?」などと思ったはずです。これが「質問」です。ほら、何も難しいことなんてありませんよね?いま皆さんは完璧な「取材読み」をしていました。どんな本を読むときも、これと同じことを心掛けるだけです。ぜひ、試してみてください!
その本の「言いたいこと」を意識しよう!
約200ページの単行本の場合、全体の文字数はだいたい8万~10万文字だと言われています。これだけの分量を正確に把握するのは、東大生といえども不可能。だからこそ、東大生は内容を「整理」しながら読んでいます。実はあらゆる文章は、「著者の言いたいこと」と「それを補強するための説明」に分けられます。「整理読み」とは、これらを「整理」して、「著者の言いたいこと」だけをしっかりと受け止める読み方です。「著者の言いたいこと」は、次の4つの箇所に書いてあることが多いです。
- 本の最初と最後の部分
- 「しかし」の後の文
- 「〜ではないだろうか」という問いかけの文
- 「装丁読み」で見つけた内容が書かれた文
「整理読み」は、たしかに最初は難しいかもしれません。でも、トレーニングでどんどん上達していきます。最初からうまくやろうと思わず、気楽に試してみてください!
テーマが近い「2冊の本」を並行して読もう!
この本では東大生がやっている読書術=「東大読書」を解説しています。でも、あたりまえですが、この本のやり方が「唯一の正解」ではありません。世の中には、僕には思いもつかない読み方をしている人もいるでしょうし、それを紹介している本もあると思います。だからこそ、本当に読書術を知りたいと思ったら、この本だけを読むのは効率が悪い。「この本と同時に、他の読書術の本も読みましょう」というのが、この章で紹介した「検証読み」です。実際に別の本を読んでみると、「東大読書」と似ている内容だけでなく、違う点、まったく逆のことを言っている点などが見つかると思います。その「違い」がなぜ生まれるのか。自分にはどちらが合っているのか。そういったことを考えながら読むのです。たしかに時間は2倍かかりますが、得られるものは3倍にも4倍にもなります。ぜひ、試してみてください!
本とはトコトン「会話」をしてみよう!
「せっかく読んだのに、内容を覚えられない」そんなふうに悩んだことがある人も多いのではないでしょうか。そんな人は、もしかしたら本を「読みっぱなし」にしているのかもしれません。どんなに頭のいい人でも、「読みっぱなし」では、内容を覚えておくことはできません。実はどんな人でも、内容を覚えておくためには「本と会話する」ことが不可欠なのです。本は、僕たちに語りかけてくる存在です。そんな本に対して、僕たちからも何かを「アウトプット」する。つまり一方的に「聞く」だけではなく、こちらからも本に「語りかける」のです。そうすることで、記憶がしっかりと定着するだけでなく、本をより深く理解することができるようになります。アウトプットには「誰かに本の感想を話す」「内容を短くまとめる」など、いろいろな方法があります。Twitterで本の感想をつぶやくのもいいでしょう。自分に合ったやり方で「アウトプット」を続けてください!