紫外線が弱くなるとビタミンDを体内で合成することができない黒人

おとなの教養 私たちはどこから来て、どこへ行くのか?
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強い紫外綿のもとでは生きていけない白人

白人たちは、強い紫外綿のもとでは生きていけなくとも・紫外線が弱くなれば肌の色が白くても平気ですし、紫外線を浴びでビタミンDをつくり出すことができます。

紫外線が弱くなるとビタミンDを体内で合成することができない黒人

一方、黒人たちは、メラニン色素がたくさんあるものですから、強い紫外線のもとでは生きていけますが紫外線が弱くなると今度はビタミンDを体内で合成することもできなくなります。結果的に黒人たちは北に行くとさまざまな病気になって生き延びることができないということになってしまいます。日本人のような黄色人種はその中間ということになるわけです。つまりなぜ黒人白人黄色人種などさまざまな肌の色の人が生まれたのかといえばそれは突無変異を繰り返す中で、紫外線をなるべく吸収しないようなタイプと、吸収しやすいタイプに分かれてきたから、ということです。私たちはどうして生まれてきたのか?突然変異によって生まれてきたのです。

マラリアにはかかりにくく、貧血を起こしやすい遺伝子

もちろん突然変異したのは肌の色だけではありません。それ以外にもさまざまな突然変異がありました。たとえば東南アジアのニューギニアには貧血になりやすいタイプの遺伝子を持った人たちが大勢いることがわかっています。彼らと同じ遺伝fを持っている人たちがアフリカにもいるのです。これはどういうことなのか。貧血を起こしやすい遺伝子を持っている人たちは、マラリアにかかりにくいのです。マラリアは、蚊を媒介にして感染します。原因はマラリア原虫です。感染すると大変な高熱が出る病気で毎年マラリアで何十万人もの人が命を落としています。このマラリア原虫が、アフリカから東南ァジアにかけての熱帯地方にいます。ところが突然変異の中で、マラリアにかかりにくいタイプの人が生まれました。その人たちはマラリアに強いわけですから、生き延びることができる。でもその代わりに、その遺伝子は、貧血を起こしやすいという別の欠陥を持っていたのです。