大麻を栽培して販売か 7人グループを摘発
2022年12月17日
組織的に栽培した大麻を販売するなどしていたとみられる、30代から40代まで男女7人のグループが摘発されました。 真空パックや袋に詰められた緑や茶色の植物片や、鉢に植えられて青々と育つ観葉植物のようなものはすべて大麻です。犯罪グループが密かに栽培して販売することを企てていたとみられています。
警察などによりますと宜野湾市の無職宇良孝将容疑者(35)と兄の宇良孝幸容疑者(47)、北谷町の介護職員小橋川勇二容疑者(33)ら5人は宜野湾市にある「貸しビル」で大麻草84本を栽培した疑いがもたれています。
また、5人のうちの沖縄市の無職福田良容疑者(34)と北谷町の自営業池原祐太容疑者(36)の2人は福田容疑者の自宅で大麻草29本を栽培するなどした疑いがもたれています。
さらに、名護市の自称・宿泊施設従業員平川光容疑者(37)と名護市の自称・自営業の44歳の女は乾燥大麻138gを所持した疑いがもたれています。
このグループは少なくとも9月から11月にかけて栽培した大麻を加工するなどして密売を続けていたとみられています。 警察と九州厚生局沖縄麻薬取締支所が合同で内偵捜査を続けるなか、複数の関係先を家宅捜索して大麻草113本と乾燥大麻5kgあまりなどを押収しました。乾燥大麻5kgは末端価格で3030万円相当です。 7人の認否は裁判への影響を理由に明らかにされていません。警察は栽培する大麻を入手した経路や誰に売っていたのかなどを解明するとともに大麻の売り上げが暴力団に流れていないか調べる方針です。
「沖縄は大麻の『地産地消』状態」 22年の摘発は181人
人口比は全国の3.3倍で最多 若者がスマホで簡単に入手
2023年09月26日
沖縄県内で2022年に大麻取締法違反の疑いで摘発されたのは181人で、人口比で全国最多だったことが25日までに、本紙の調べで分かった。関係機関の統計から人口1万人当たりの摘発者数を算出すると、人口比で全国の約3・3倍にもなっている。過去5年間の摘発者数も人口比で沖縄が全国最多だった。交流サイト(SNS)の普及を背景として若年層の大麻汚染が社会問題化している中、捜査関係者は「今や誰でもスマホ一つで購入できる。県内に大麻草の栽培施設があるのも間違いなく、大麻汚染は深刻だ」と警鐘を鳴らす。
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本紙の調査では、厚生労働省、警察庁、海上保安庁、総務省の統計から人口1万人当たりの摘発者数を算出した(速報値を含む)。22年の大麻取締法違反での摘発人員は、1万人当たりの人口比で見ると県内は1・23人で、全国平均0・38人の約3・3倍となっている。18年は約2・8倍で、過去5年間ではいずれも全国平均の約3倍だった。
22年の県内の薬物事犯の摘発者数を見ると、大麻取締法違反が全体の約8割を占める。覚醒剤事犯は30人で、薬物事犯全体の約1割だ。一方、全国平均では、覚醒剤が約半数で、大麻は約4割にとどまった。
23年8月末までの県警の取り締まり状況では、大麻事犯での摘発は93人(前年同期比19人減)だった。このうち10~20代が60人と6割以上を占めており、若年層へのまん延が懸念されている。8月には中学3年の男子生徒が乾燥大麻を所持していたとして逮捕された。中学生は自ら使う目的で持っていたという。
22年の全国の大麻事犯は30歳未満の割合が69・2%と過去最多を更新。若年層で大麻汚染が社会問題化している背景には、購入や譲渡のやりとりにSNSが使われるなど、簡単に手に入ることができる現状がある。
また、県内の事件では、大麻草の栽培施設がたびたび確認されている。実際、22年には県警と九州厚生局沖縄麻薬取締支所の合同捜査班で、宜野湾市新城の5階建てビルの数フロアで、大麻草が栽培されているのが見つかり、30~40代の密売グループ7人を摘発している。グループはビルでの栽培から、売買までを担っていた。
沖縄麻薬取締支所の上田達生支所長は「大麻の『地産地消』状態になっている可能性があり、沖縄は大麻汚染が深刻といえる」と指摘している。