南アフリカの「白人虐殺(White Genocide)」現地政府、司法、国際メディアの報道は否定

デマ

2025年11月07日 トランプ氏、G20サミットのボイコット示唆 南アに不満、白人迫害で「ひどい恥辱」

  • トランプ大統領は11月7日、自身のSNSで「米政府関係者は誰もG20サミットに出席しない」と述べ、事実上のボイコットを示唆した。理由として、彼は南アフリカで欧州系移民(オランダ・フランス・ドイツ系)の子孫たちが迫害されていると主張し、そのような国で国際会議を開くのは「ひどい恥辱だ」と批判した。

背景

  1. トランプ氏は一貫して「白人農民が虐殺や土地の不法没収に苦しんでいる」と訴えており、人権侵害が続く限り米国代表団を派遣しない方針を明言。
  2. 5月にはラマポーザ大統領との会談で、迫害の「証拠映像」を報道陣の前で流すなど、南ア側との緊張関係が表面化している。
  3. さらに、フロリダでの演説では「南アはG20から除外すべきだ」と発言していた。

今後の影響

  • G20サミット(22、23日・南アフリカ開催)には通常、米国大統領または閣僚級が出席するが、今回は政府関係者全員が欠席する見通し。
  • 来年のG20議長国は米国になるため、今回の対応は議長国間の外交摩擦を引き起こす可能性がある。

南アフリカで白人が迫害されているかについては見解が分かれています。トランプ米大統領や一部の米政権は、南アの白人農民が土地を違法に没収され、虐殺されるなどの迫害を受けていると主張し、白人を難民として米国で受け入れる政策を進めています。しかし、南アフリカ政府はこれを否定しており、「白人ジェノサイド」や組織的な迫害が行われているという主張には確かな証拠がなく、広く否定されている状況です。南ア外務省は、米国の主張は「事実に反する」と強く批判しています。この問題は米国と南ア間で対立の一因となっています。また、人権擁護団体などもトランプ政権の対応に懸念を示しています。​​

要約すると、南アフリカで白人が迫害されているという主張は米国側にあるものの、南ア政府や国際的な評価ではその根拠は乏しく、迫害が広範に行われていると認められてはいません。

 

 

南アフリカの「白人虐殺(White Genocide)」主張の現状

  • 南アフリカにおける「白人虐殺」(White Genocide)という主張は、近年一部の政治家や著名人によって繰り返し取り上げられていますが、現地政府や司法、国際メディアの報道はこの主張を否定しています。

主張の発端と拡大

  • アメリカのトランプ元大統領や実業家イーロン・マスク氏は、南アフリカで白人(特に農民)が組織的に殺害されている、あるいは土地を不当に奪われていると主張し、難民受け入れや制裁などの対応を求めてきました。
  • こうした主張は、SNSや一部の保守系メディアで拡散され、「White Genocide」という言葉が国際的にも注目されるようになりました。

事実関係と現地の状況

  • 南アフリカでは、白人農民を狙った殺害事件が発生しており、2017年には72人の白人農民が殺害されたと報道されています。
  • ただし、南アフリカ国内の犯罪率は全体的に非常に高く、農場襲撃や殺人事件は白人に限らず多発しているため、白人だけが標的となっているわけではありません。
  • アフリカーナー(オランダ系白人)のロビー団体や一部の白人コミュニティは、こうした事件を「ジェノサイド」として抗議活動を行っています。

政府・司法・国際機関の見解

  • 南アフリカ政府は「白人虐殺」や人種差別的な政策の存在を否定しています。
  • 2025年2月、南アフリカの裁判所は「白人ジェノサイドが現実に起きているとの主張は明らかに想像上のものであり、事実ではない」と公式に判断しました。
  • この裁判では、白人至上主義団体への寄付をめぐる訴訟の中で、「白人虐殺」説がネット上の誤情報や既存の人種差別的な見解によって助長されていると指摘されています。

国際的な反応と論争

  • トランプ政権は2025年、南アフリカの白人59人を難民として受け入れましたが、これに対してアメリカ国内外で「特別扱い」「証拠に基づかない政治的決定」との批判が起きています。
  • BBCやNHKなどの国際メディアも、南アフリカで白人が組織的に虐殺されているという証拠はなく、裁判所の判断を支持する報道を行っています。

まとめ

  • 南アフリカで白人農民が殺害される事件は確かに存在しますが、これを「ジェノサイド(集団虐殺)」と呼ぶ根拠は現地政府や司法、国際的な調査では認められていません。
  • 「White Genocide」という主張は、主に政治的・イデオロギー的な文脈で拡散されているものであり、現実の犯罪状況や統計、司法判断とは一致しません。
  • 南アフリカの犯罪や土地政策をめぐる議論は続いていますが、「白人虐殺」という表現は事実に基づくものではないとされています。

 

 

映像使い「白人迫害」主張 トランプ氏、南ア大統領に

記事の要約

2024年5月21日付の共同通信配信記事によると、アメリカのドナルド・トランプ前大統領が、南アフリカのラマポーザ大統領に対して「南アで白人の農民が土地を奪われ、殺害されている」と主張し、白人が迫害されているとする自身の持論を展開しました。トランプ氏は「証拠」として、南アフリカの野党指導者が白人殺害を呼びかける映像を流し、是正を求めたとされています。しかし、これらの主張には根拠がないと記事は伝えています。ラマポーザ大統領はこれに対し、反論したと報じられています。

背景とポイント

  • トランプ前大統領は過去にも南アフリカの土地改革政策を「白人迫害」と批判してきた経緯がある。
  • 今回も「白人農民が土地を奪われ、殺害されている」という根拠のない主張を繰り返し、映像を「証拠」として提示した。
  • 南アフリカのラマポーザ大統領は、こうしたトランプ氏の主張に対して反論した。

まとめ

トランプ前大統領は南アフリカでの白人迫害を主張し、ラマポーザ大統領に是正を求めましたが、その主張には根拠がないと報じられています。ラマポーザ大統領はこれに反論しています。

 

 

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