トランプが西半球を支配する「新モンロー主義(ドンロー主義)」

海上での取り締まりにより、コカイン約2,040ポンド、大麻5,800ポンドが押収される

  • About 2,040 Pounds Of Cocaine, 5,800 Pounds Of Marijuana Seized At Sea

提示されたニュース記事は、アメリカの合同省庁タスクフォース(JIATF South)が国際パートナー(パナマ、コスタリカ、ドミニカ共和国)と共同で実施した、3件の海上麻薬密輸阻止作戦の概要を伝えるものです。コカイン約2,040ポンド(約925kg)、大麻約5,800ポンド(約2,630kg)が押収されました。また、トランプ政権下での麻薬押収量の増加や、カナダを拠点とする北部の国境における密輸ルートの変化についても言及されています。記事の主なポイントは以下の通りです。

3件の海上阻止作戦の成果

  • パナマ共同作戦(7月10日発表)
    高速艇を追跡・補足し、コカイン約2,010ポンド(約912kg)を押収。
  • コスタリカ共同作戦(7月9日発表)
    密輸船と逃走用のピックアップボートを拿捕し、大麻3,672ポンド(約1,666kg)を押収。容疑者4名を逮捕。
  • ドミニカ共和国・CBP共同作戦(7月8日発表)
    カリブ海で船舶を阻止し、大麻2,124ポンド(約963kg)とコカイン約30ポンド(約13.6kg)を押収。容疑者2名を拘束。

トランプ政権下での押収量増加

  • 国境警備局(CBP)によると、現会計年度の5月までの麻薬押収量は、前政権下の2024会計年度の同期間と比べて56%増加。
  • 2026年2月〜5月の大麻押収量は月平均37,033ポンドで、2024年度比61%増。
  • 2026年5月の全体的な麻薬(コカイン、大麻、フェンタニル、ヘロイン、メス)の押収量は、2024年5月比32%増。

カナダ(北部国境)をめぐる密輸動向

  • カナダ人国籍の密売組織リーダーに禁錮20年の判決(コカインやメスなど約1,700万ドル相当の密輸容疑)。
  • カナダ国境サービス庁の報告によると、コカインの押収量が2020-21年度の約2,700ポンドから、2024-25年度には約7,700ポンドへ急増。
  • アメリカ南部国境の警備強化に伴い、密売組織が拠点をカナダ(バンクーバー港など)に移し、現地での製造や前駆体の輸入を増やしているため、DEAとFBIがカナダ当局と連携してこれらを阻止する動きを進めています。

 

 

経済力の弱い国は麻薬産業に依存する

経済力の弱い開発途上国や紛争地域において、麻薬産業への依存が生じやすいのは、主に代替となる経済手段の欠如、ガバナンスの脆弱性、そして国際市場における高い需要と利益率が背景にあります。経済力の弱い国や地域が麻薬産業に依存してしまう主な要因は、以下の3点に集約されます。

代替となる生活手段の不足

インフラが整備されておらず、合法的な農産物を市場に運ぶコストが高い地域では、地元農家にとって麻薬原料(コカインの原料となるコカの葉や、ヘロインの原料となるケシなど)の栽培が、唯一の確実な現金収入源となるケースが多々あります。これらの作物は、過酷な環境でも育ちやすく、密売組織が現地で直接現金を支払って回収していくため、物流や販売のハードルが極めて低いという特徴があります。

*ガバナンス(統治能力)の脆弱性

政府の支配力が国境や地方の隅々まで及んでいない国では、警察や司法機能が麻薬組織の資金力によって買収されやすく(汚職の蔓延)、違法行為が事実上黙認される土壌が形成されます。また、内戦や紛争が続く地域では、反政府武装勢力や軍閥が活動資金を調達するために麻薬産業を支配・育成するケースが目立ちます。

高い利益率とリスクの非対称性

麻薬は密売ルートを通じて消費国(主に北米や欧州などの先進国)に届く過程で価値が跳ね上がります。生産国自体の経済規模が小さい場合、この流入する莫大な「麻薬マネー」が国家全体のGDP(国内総生産)の中で無視できない割合を占めるようになり、結果として国全体の経済構造そのものが麻薬に歪められて依存する状況(国家の脆弱化や不法経済の肥大化)が定着します。

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