タスニム通信は「トランプがイランを脅迫してきたから交渉を打ち切る」と言ったが、あれはウソだった?

イランのアラグチ外相、レバノン戦争終結に向けた交渉で「大きな進展」があったと言明、今週中も協議を継続

  • Iran’s Araghchi Says Talks Delivered “Major Progress” To End Lebanon War, Will Continue For Rest Of Week

2026年6月21日、スイスのビュルゲンシュトックで、米国とイランによるレバノン戦争終結に向けた高官級(副大統領・議長レベル)の和平交渉が開始されました。カタールとパキスタンの仲介により、第1ラウンドで「心強い進展」が見られ、今後60日以内の最終合意に向けたロードマップと、週内の実務者協議の継続が決まりました。

イランのアラグチ外相は、石油・石油化学製品の禁輸解除や凍結資産の放出、レバノンでの衝突回避セルの設置など、大きな前進があったと発表しました。一方、パキスタン側の情報によると、イランの濃縮ウラニウムのレベルを60%から0.7%に引き下げることで双方が合意した模様です。

しかし、トランプ米大統領はSNSなどで、イランの代理勢力(ヒズボラ)が攻撃を止めず、ホルムズ海峡を閉鎖するようなら軍事攻撃を辞さないと強く警告しています。イラン側も米国の脅しには屈しない姿勢を示しており、緊張感をはらんだ中でのスタートとなっています。トランプ大統領は世界的な経済危機(大恐慌)を避けるために和平合意を急ぐ意向ですが、今回の交渉は核合意(JCPOA)の時とは状況が大きく異なり、60日間という短い期限内で最終合意に至るかどうかが注目されています。

 

 

タスニム通信は「トランプがイランを脅迫してきたから交渉を打ち切る」と言ったが、あれはウソだった?

タスニム通信をはじめとするイラン国営メディアが「交渉打ち切り」や「一時中断」を報じたのは、完全にウソというわけではなく、現場で起きた激しい駆け引きを反映したものでした。

日曜日、スイスでの交渉が始まる直前に、トランプ大統領がSNSで「代理勢力がトラブルを起こし続けるなら、イランを再攻撃する」といった強い脅迫的発言を行いました。

これに抗議する形で、イランの交渉団が一時的に席を立ち、カタールなどの仲介者とだけ面会して会場を離れるという事態が発生しました。イランのメディアはこの瞬間を捉えて「交渉中断」と報じたため、一時は交渉決裂の噂が広がりました。

しかし、これはイラン側がアメリカの出方を牽制するための外交的なポーズ(ボイコット)であり、完全に決裂したわけではありませんでした。

カタールとパキスタンによる懸命な舞台裏の仲介が続けられた結果、イランの交渉団も最終的には話し合いに戻りました。

その結果、月曜日の午前3時過ぎまで続いた長時間の交渉を経て、最終的には第1ラウンドの合意と、今週後半の実務者協議の継続という成果に結びついています。

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