北方領土に配備されていたロシアの地対空ミサイルの多くが撤去されたとの報道
ロシアの北方領土に配備されていた地対空ミサイルの多くが撤去されたとの報道があります。これらのミサイルは2020年に配備されたとされ、ウクライナ戦争に使用するために転用された可能性が指摘されています。
背景と最新の動き
- ミサイル撤去の時期と推測: 2020年頃に配備されたS-300V4ミサイルが、その後撤去されたと見られ、2022年以降にウクライナで使用されていると考えられています。
- ロシアの軍事活動: 北方領土では軍事演習や新兵器の配備が活発に行われており、ロシアは軍事的な動きとともに、ミサイルシステムの撤去は戦略的に動いている可能性も示唆されています。
- 推測の根拠: ウクライナでの戦況維持や兵力分散のための措置として、北方領土のミサイル撤去が行われたと考えられています。
総合的見解
- 2025年現在、北方領土に配備された地対空ミサイルの多くは撤去され、これはおそらくウクライナに使うために戦力を移していると推測されている。ロシアは引き続き北方領土を含む極東の軍事活動を続けており、緊張状態は継続しています。
北方領土の防御態勢は手薄になっている
ロシアが北方領土に配備していた地対空ミサイル「S-300V4」が2022年秋には撤去され、その後ウクライナへ転用されたとみられることで、北方領土周辺の防御力が弱まっているとの指摘があります。このため、北方領土の防御態勢は手薄になっている状況がみられます。
それでもロシアは、北方領土および周辺の極東地域に戦車、装甲車、各種火砲、偵察用無人機、戦闘機や地対艦ミサイルなど他の軍事装備を展開し、防衛体制の維持に努めています。ただ、主要な地対空ミサイルの撤去は防空能力低下の懸念を生み、日本への抑止力強化のために他の方法でけん制を図っていると考えられます。
まとめると、ロシアは北方領土の防空に手薄となった部分を認識する一方で、日本をけん制しつつ軍事拠点の維持と拡充を狙っていると見られます。
日本も軍事演習を行いロシアへプレッシャーをかけるべき
日本はロシアからの天然ガス輸入を続けています。2025年上半期に日本は世界最大の液化天然ガス（LNG）輸入国であり、その一部はロシア産を含んでいますが、ロシア産LNGの輸入は減少傾向にある一方で、サハリン2プロジェクトなど極東地域での開発が進行中で、これが日本のエネルギー安全保障において重要な位置を占めています。
このため北方領土周辺の軍事的緊張を強くけん制することが困難で、天然ガスの安定供給を優先せざるを得ません。この現状は、日本が北方領土の領有権問題とエネルギー供給の両面で「天然ガスを取るか、北方領土を取るか」という難しい選択を迫られていることを示しています。
ロシアからの天然ガス輸入及びサハリン開発の経済的利害が影響し、日本は北方領土問題で強硬な軍事的態度を取れず、慎重な外交・安全保障政策を展開している状況です。
2025年10月15日 ＜独自＞ロシアが北方領土周辺の「無害通航権」停止通告、軍事演習も 日本政府は厳重抗議
ロシアは北方領土周辺の海域で日本を含む外国船舶に対する「無害通航権」の停止を通告しました。とくに色丹島周辺で11月1日まで射撃訓練を行う軍事演習も通告しており、日本政府はこの措置は北方四島に関する日本の立場に反するとして、外交ルートを通じて厳重に抗議しています。
詳細としては、13日から20日まで北方四島周辺の日本領海を含む海域でロシアが他国の軍艦や公船の無害通航を一時停止する航行警報を出しており、ロシアは具体的な理由や根拠は示していません。国連海洋法条約では、沿岸国の安全を脅かさない限り無害通航権は認められていますが、今回のロシアの行動はこれに反しているとして日本側は強く批判しています。
この問題はロシアが北方領土の実効支配をさらに強める意図があると見られており、日本政府は引き続き厳しい姿勢で抗議を続けています。
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