2025年10月26日 中国人4人「やんばるの森」や離島で密猟か ビスケットと偽り絶滅危惧種のカメを大量密輸
沖縄本島北部の「やんばるの森」や離島で、中国籍の男女4人が国の天然記念物で絶滅危惧種に指定されているリュウキュウヤマガメなどを密猟し、香港へ密輸しようとしたとして摘発された。
沖縄県警は10月24日、種の保存法違反容疑で4人を再逮捕。主犯格とみられる林素怡容疑者(32)らは、9月から10月にかけて国頭村や久米島町で、
- リュウキュウヤマガメ107匹
- クメトカゲモドキ2匹
- ホルストガエル1匹
を捕獲した疑いが持たれている。
3人は容疑を否認し、1人は黙秘している。逮捕のきっかけは那覇中央郵便局での発見だった。局員が香港宛の「ビスケット」と申告された段ボール箱を不審に思い、税関職員が検査したところ、絶滅危惧種のカメが多数入っていた。
郵便を使ったリュウキュウヤマガメ密輸の摘発は全国初。関連して西表島でも別の男がヤエヤマセマルハコガメを違法採取したとして逮捕されている。
リュウキュウヤマガメは沖縄本島北部、久米島、渡嘉敷島にのみ生息する固有種で、「絶滅危惧Ⅱ類」に分類。森林を歩き回って暮らすとされる。こうした希少種は海外市場で高額取引されるため、密猟が絶えない。最近では大型甲虫のヤンバルテナガコガネも標的となっており、県警・環境省による取り締まりの強化が急がれている。
今回の事件は違法採集の氷山の一角とみられ、今後、持続的な監視体制や出入国管理の厳格化など、より根本的な対策が課題とされている。
2025年10月24日 リュウキュウヤマガメ107匹捕獲疑い 闇市で売買目的か 4人再逮捕
この記事は、沖縄県で中国籍グループ4人が国の天然記念物リュウキュウヤマガメなどを違法に捕獲・密輸しようとした事件について報じている。
事件の概要
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- 容疑者は香港在住の自営業者3人と無職1人(男女計4人)。
- 2025年9月4日〜10月3日にかけ、沖縄本島北部・久米島などでリュウキュウヤマガメ107匹、ホルストガエル1匹、クメトカゲモドキ2匹を捕獲。
- 闇市場での売買目的とみられる。
- 税関のX線検査で、70匹を「ビスケット」などと偽って箱詰めし、国際スピード郵便で香港に送ろうとしていたことが発覚。
- 県警は関税法違反で3人を逮捕(後に処分保留)、さらに別の容疑者が西表島でヤエヤマセマルハコガメ35匹を所持していたとして文化財保護法違反でも逮捕された。
生態・保全上の問題
- リュウキュウヤマガメは沖縄の固有種で、絶滅危惧種に指定されている。ワシントン条約でも輸出入は原則禁止。沖縄カメセンターによれば、密猟個体を再び野生に戻すのは難しく、
- 感染症拡散の恐れ
- 遺伝子レベルの地域差による再導入リスク
- があり、ゲノム解析などによる慎重な対応が必要とされている。
この事件は、希少生物の国際的な違法取引と日本国内の野生動物保護体制の課題を浮き彫りにしている。

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