フェンタニルとコカインの大量密輸に関与
2025年10月24日 中国フェンタニル密輸組織幹部「王兄」、キューバから米国に身柄引き渡し
- この記事は、中国の麻薬密輸組織幹部「王兄(Brother Wang)」こと張志東容疑者が、キューバから米国に身柄を引き渡されたことを報じている。以下に要点をまとめる。
事件の概要
- 張志東容疑者は、中国発の合成麻薬フェンタニルを不正輸出していた組織の幹部。
- 2024年10月にメキシコで拘束され、米国の資金洗浄容疑で身柄引き渡し手続きを待っていたが、7月に逃亡。
- その後キューバで拘束され、正式な要請に基づきメキシコ当局に引き渡された後、米国に送致されたとされる。
関係組織と背景
- 張容疑者は、メキシコの「シナロア・カルテル」「ハリスコ新世代カルテル」と密接に連携し、中国から中南米・欧州・米国へフェンタニルを密輸。
- 米国当局は彼を「主要な国際マネーロンダリング実行者」と見なしていた。
政治的背景
- トランプ大統領は中国とメキシコ両国に対し、フェンタニル密売取り締まりを強く求めており、関税圧力などの制裁を警告。
- メキシコのシェインバウム政権も米国からの圧力を受け、麻薬取り締まりを強化している。
麻薬フェンタニルの特性
- フェンタニルはヘロインの約50倍の効力を持つ合成オピオイド。
- 製造が容易で安価なため、米国内で鎮痛剤やヘロインに代わる過剰摂取死の主因になっている。
- 米政府は現在、フェンタニルの原料供給源として中国企業に注目している。
この記事は、麻薬密輸ネットワークにおける中・米・メキシコの複雑な関係と、トランプ政権下での国際的圧力構造を映し出している。
2025年10月23日 キューバ、合成麻薬密輸の中国人拘束 麻薬マネロンの主要人物
2025年10月、キューバ当局が米国への合成麻薬フェンタニルとコカインの大量密輸に関与したとされる中国籍の張志東容疑者(38歳)を拘束しました。この件はメキシコ政府がキューバ当局から通知を受けて公表されたもので、張容疑者は2020〜21年にかけてフェンタニル1.8トン以上、コカイン1トン以上を米国に密輸し、年間1億5000万ドル(約226億円)もの利益を得て資金洗浄も行っていました。
米国は2022年に張容疑者を起訴し国際手配、その後メキシコ政府が2024年10月に逮捕しましたが、今年7月に監視下の住宅から地下トンネルを使って逃亡し、偽造パスポートでキューバへ逃げていました。現在はメキシコへの送還、さらに米国への引き渡しも検討されています。
メキシコ安全保障当局は、張容疑者を国際的な麻薬資金洗浄の中心人物と見なしており、シナロア・カルテルなど複数の大規模麻薬組織との関係も指摘しています。米国では、年間10万人が違法薬物の過剰摂取で死亡しており、そのうち7万人がメキシコやカナダから流入するフェンタニルによるものです。
この事件は中国系組織がアメリカやメキシコの麻薬犯罪ネットワークに深く関与し、国際的な麻薬・資金洗浄ビジネスの実態が浮き彫りになった事例と言えます。
