中国人の価値観「騙すより、騙される方が悪い」
- 「騙すより、騙される方が悪い」というのは、中国社会を説明する際によく使われるステレオタイプのひとつです。これは中国の一部に根付く歴史的・文化的な生存戦略の名残として理解する方が適切です。
歴史的背景
- 中国では長い歴史の中で、政権交代や社会不安、官僚の腐敗などが繰り返されてきました。この環境では「自分の身は自分で守る」という自己防衛的な価値観が強まり、他者を無警戒に信じることを危険とみなす傾向が形成されたと考えられます。
- 「騙される方が悪い」という発想は、そうした社会的不信の中で生まれた現実的処世術に近いものです。
2025年12月10日 ライブコマースのコメント欄にもサクラが。中国で初の摘発例
この記事は、中国でライブコマースのコメント欄(いわゆる「弾幕」機能)を利用して虚偽の宣伝を行った業者が、当局により摘発されたというニュースを伝えている。サクラ(偽の購入者コメント)を理由に摘発されたのは初めてのケースだ。
問題となったのは、北京市の市場監督管理局が摘発した健康食品販売業者。保健食品の認定を受けていないゼリーを「ダイエット効果がある」と偽装し、雇ったサクラがライブ配信のコメント欄で「5kg痩せた」「効果があった」などと繰り返し投稿していた。この投稿の多くは異なるアカウントから全く同じ文章で送られており、虚偽宣伝であることが判明した。
加えて、投稿者と業者の間に金銭の授受があったことも確認され、WeChatで依頼・連絡を取り合っていたことが明らかになった。報酬は1回のライブにつき40元(約860円)で、投稿内容は業者側が指定していた。
当局は、こうした「ニセ弾幕広告」は他のライブコマースにも広がっており、「不正競争防止法」第8条(優良誤認)に該当するとして、今後も監視と行政処分を強化する方針を示している。
全体として、この記事は中国のライブコマースにおけるコメント操作(サクラ文化)の問題が、法的取り締まりの段階へ進みつつある実情を紹介している。
