アフリカの農業

世界

 

「来年は世界の人口養う十分な食べ物ない可能性」世界食糧計画

世界食糧計画(WFP)は、来年に世界の人口を養うために十分な食料がない可能性があると警告しています。これは、2022年の報告などで指摘されており、世界的な食料供給の不足懸念や価格上昇、食料安全保障の悪化に関連しています。また、2025年の「世界の食料安全保障と栄養の現状」報告書では、食料価格の高騰(食料インフレ)が食料安全保障や栄養に大きな影響を与えており、これに対応するための政策が求められていることが示されています。

さらに、2023年のデータでは、約3億3300万人が高いレベルの食料不安に直面し、少数の国々では飢饉に近い深刻な状態にあることも報告されており、資金不足による食料支援の縮小も懸念されています。

こうした背景から、世界食糧計画は今後の食料供給の不足リスクを強く警告しており、十分な対応がなければ飢餓や栄養不良がさらに拡大する可能性が高い状況です。

 

 

アフリカ小規模農家所得3倍へ。Degasと池森VCの挑戦

Degasは2018年に牧浦土雅氏がガーナで創業したスタートアップで、現金での融資が難しい小規模農家に対して、農業資材の現物融資と営農指導を行い、収穫物で返済を受けるファイナンス事業を展開しています。独自の機械学習アルゴリズムを用いて農家や農地のデータから与信判断を行い、回収率は95%に達しています。これまでに累計6.5万軒以上の農家に融資実績があり、所得向上に寄与しているとのことです。

事業の主な内容は、高品質の農業資材提供から営農指導、作物の集荷・保管・販売までを一気通貫で行い、農家の生産性と収入の大幅な向上を実現しています。Degasは「Degas Farmer Network」という15,000軒程度の農家ネットワークを活用しており、衛星画像解析や自社開発の管理アプリで農家ごとの営農状況を詳細にトラッキングしています。さらに収穫物にはQRコードを付けてトレーサビリティを確保し、食品企業への販売ルートを確立しています。

また、同社は2025年までにアフリカの小規模農家3000万人の所得を3倍にすることを目標に掲げ、農業資材融資のスケールアップやエチオピアなど他国展開の調査も進めています。

投資面では池森ベンチャーサポートが2022年から支援し、単独で5億円の出資を決めるなど、社会課題解決と事業性を兼ね備えた経営姿勢が評価されています。

要点まとめ

  • ガーナ中心に小規模農家に農業資材の現物融資と営農指導
  • 収穫物で返済、回収率95%の堅実な融資モデル
  • 独自のAI与信判断、衛星画像・アプリで営農状況を可視化
  • QRコード付の収穫物を食品企業に販売、流通も一気通貫
  • 15,000軒の農家ネットワークを活用し、2030年までに所得3倍を目指す
  • 大手VCからの支援も受け社会的かつ経済的インパクトを創出している

このようにDegasはテクノロジーと現地密着型のファイナンスでアフリカの小規模農家の生産性と所得向上を実現し、持続可能な農業発展に寄与しています。

 

 

餓えと争いをなくすため、砂漠をゴミで緑化する。「アフリカの人道危機を解決する実践平和学」

大山修一教授は、西アフリカのニジェールにあるサヘル地帯の砂漠化問題に取り組んでいます。彼の研究テーマは「アフリカの人道危機を解決する実践平和学」であり、飢餓や砂漠化、都市のゴミ問題、紛争やテロが根本的に連関していると考えています。彼の活動の中核は、都市で発生する家庭ゴミやし尿、家畜の糞など有機性の廃棄物を農村の砂漠化した土地に運び入れ、緑化を促進することです。この緑化は肥料となる有機物と土壌水分の蒸発を防ぐビニール類の効果で作物の育成が可能となり、結果的に家畜の餌場や農地の再生に寄与しています。

この循環型アプローチは、都市と農村の物質循環の欠陥を是正し、食料不足や土地の痩せ細りを改善するものであり、その一環として農耕民と牧畜民の紛争防止も期待されています。具体的には、フェンスで囲った放牧地を設けることで家畜の食害を防ぎ、地域紛争の火種となるトラブルを減らす効果も目指しています。この活動は現地の住民の雇用創出にもつながり、地域社会の安定と平和促進の礎になっています。

大山教授の取り組みは、2011年から本格化し、数年で植物が生育、さらに3年後には樹木が生い茂るまでに成功。ニジェールの政府や学術界も徐々に理解を示し、連携が進んでいます。また、このゴミを活用した緑化法は京都大学の「くすのき・125」ファンドの支援を得て、今後3年間でさらに多くの緑化サイトを作る計画です。

大山教授の研究は、飢餓と紛争の連鎖を断ち切り、持続可能な農村地域の再生と平和構築を目指す、実践的で包括的な地域研究の一例です。

 

 

【海外の反応】「日本人が来てから砂漠がおかしい…」ゴミと家畜の〇〇だけでアフリカを緑化!?一体どうやって!?

京都大学大学院アジアアフリカ地域研究研究科の小山秀一教授が、アフリカのニジェールという国で、都市部の家庭ごみや家畜の排せつ物を使って砂漠化した土地を緑化するという斬新な緑化プロジェクトを紹介しています。

ニジェールは西アフリカに位置し、国土の大部分がサハラ砂漠に覆われていて、多くの人が農業に従事しながらも、国土の農耕地は1割にも満たず、慢性的な食料不足や都市部のごみ問題、砂漠化など多くの課題を抱えています。都市部には大量のごみが蓄積される一方で、農村部は栄養の循環がうまくいかず、土地が劣化していきました。

小山教授は都市のごみを農村の荒廃地に持ち込み、150トンの家庭ごみを巻いて「サイト」と呼ばれる緑化区域を作りました。そこにやってきたシロアリがトンネルを掘り、雨水が土壌深くまで浸透できるようにし、土壌を柔らかく変えます。ごみには肥料となる栄養素が豊富に含まれ、ビニールや布なども土壌の水分や風の影響を緩和する役割を果たしています。

この方法により、植物が発芽し、徐々に木々も育ち、5年目には2803本の樹木が成長。家畜が夜間に放たれ、排せつ物でさらに土壌を肥沃にし、種子の分布も助けました。また、この緑化により農耕民と牧畜民の争いが減り、収入増加や生活の安定にもつながっています。

現在、小山教授はニジェール政府認可のNGOを設立し、JICAの協力も得て有機性ごみを使った緑化活動を進めており、すでに東京ドーム2個分の面積を緑化に成功しています。海外からも現地の人々を支える実効的な支援と評価されている活動です。

 

 

一流の習慣: 心がけを変えるだけで頭が良くなる28の習慣
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  • 日常生活での小さな心がけや習慣がどのように頭の良さに影響を与えるかを解説した自己啓発書です。著者によれば頭が良い人は運が良いだけでなく、時間を効率的に使い、28の具体的な習慣を日々の生活に取り入れていることが共通点とされています。

本書のポイントは以下の通りです。

  • 頭の良さは日常的な小さな行動や考え方の積み重ねで向上する。
  • 28の習慣は、一流の人たちが共通して実践している具体的な行動や心がけを示している。
  • 習慣は独立した内容で、読者は自分に必要なものだけを取り入れやすく工夫されている。
  • 主な習慣の一例には「スピード感を持つ」「ものごとを俯瞰的に捉える」「本を読む」「具体的な目標を持つ」「時間を無駄にしない」「ポジティブで建設的」「整理整頓を心がける」などがある。
  • これらを継続的に実践することで自己成長し、知的レベルや思考力を高められる。

内容は短くわかりやすいため、ビジネスパーソンや自己成長を目指す人に適しています。また、忙しい中でもすぐに実践できる習慣が多いのも特徴です。