1970年代に銀の価格が高騰した理由「当時の銀市場には流通量が非常に限られていたため、投機の対象として理想的だった」

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1970年代に銀相場がバブル化した理由

  • 当時の銀市場には流通量が非常に限られていたため、投機の対象として理想的な環境だった。
  • 1973年から1979年にかけて、ハント兄弟が大量の銀を購入し、市場全体を支配しようとした。この投機的な操作が銀価格の急騰を招いた。
  • 彼らの買いによって、銀価格は1973年末の1オンスあたり約2.9ドルから1979年末には約19ドル、1980年初頭には約50ドルまで急上昇した。これが史上最も長く続いた銀の強気相場となった。
  • 世界的なインフレや産業需要の高まりも銀価格の上昇に寄与した。ただし物価上昇に比べて銀の価格上昇は過大で、投機的バブルの色彩が強かった。
  • 高騰により銀の密輸騒ぎや銀延べ棒の買い漁りが世界的に起こり、各国が巻き込まれた。
  • 1980年初めに銀価格が暴落し、ニューヨーク証券取引所やシカゴ商品取引所が非常事態を宣言、証拠金の引き上げと強制決済で暴落が加速した。
  • 銀の大規模な投機により、一族やブローカーのリスクが膨れ上がり、政府の介入や融資によって市場の安定が図られた。
  • さらに、JPモルガンなどが銀価格抑制のため空売りで介入し、価格操作の構図が続いた。

流通量の少なさに乗じたハント兄弟の大量買い占め、1970年代の高インフレ環境、投機の過熱、そしてその後の市場調整が銀価格のバブル化の主な理由です.

 

 

インフレ回避のためゴールドやシルバーへの投資が有効?

インフレ回避のためにゴールド(金)やシルバー(銀)への投資は一般的に「インフレヘッジ」として注目されていますが、その効果については見解が分かれています。

まず、金についての意見をまとめると:

  1. 金は希少な資源であり、価値の保存手段として歴史的に使われてきました。通貨の価値が下がるとき、金価格は一般的に上昇する傾向があり、そのためインフレヘッジとしての役割を果たすとされています。実際、過去のデータでは主要通貨の価値下落時に金価格が上昇する相関が確認されています。また、中央銀行が外貨準備として金を保有し、自国通貨の信用リスクをヘッジしている例もあります。
  2. 一方で、最近の金融市場の動向では、金価格の動きが期待通りにインフレに連動しないこともあります。米連邦準備制度の利上げやドル高の影響を受けて、金価格が下落傾向になることもあり、必ずしも短期的にはインフレヘッジとして効果的とは言い切れません。しかし、複数の主要資産と比べれば金の相対的なパフォーマンスは良好であり、長期的な視点ではインフレに強い資産であることは変わりません。
  3. シルバー(銀)については情報が少ないものの、シルバーも金と同様に実物資産であり、インフレ時に価値が保たれやすいとされることがあります。しかし、銀は工業用途が多いため、金ほどの安全資産としての性質は弱いと言われています。

総合的に見ると、ゴールドやシルバーへの投資はインフレ対策の一つとして有効視されていますが、それだけに依存するのはリスクがあります。インフレ対策としては、不動産、株式、外貨建て資産などを組み合わせて分散投資することが望ましいとされます。

以上の点から、ゴールドやシルバーはインフレ回避のための有効な投資手段の一つだが、それ単独ではなくポートフォリオの一部として検討すべきだと言えます。

 

 

ジム・ロジャーズ氏: 1970年代の銀相場のバブルが再来する

ジム・ロジャーズ氏が1970年代の銀相場のバブルを振り返り、今後再び同様の現象が起こり得ると語った内容である。以下に要点をまとめる。

1970年代の背景

  • ニクソンショック以降の金融緩和により世界的なインフレが発生。
  • インフレ回避のため投資資金がゴールドやシルバーに集中し、価格は数十倍に高騰。
  • 物価上昇率よりもはるかに大きい伸びであり、これはバブル的性質を持っていた。

ハント兄弟による買い占め

  • テキサスの大富豪ハント一族は、銀を大量に買い集め、世界の民間保有銀の3分の1に達したとされる。
  • レバレッジを利用し大規模なポジションを持ち続けたが、やがて取引所の規制強化と証拠金引き上げにより資金繰りが破綻。
  • 1980年03月、「シルバー・サーズデー」と呼ばれる銀相場の急落を引き起こした。

その後の展開

  • 暴落後、銀価格は長期間にわたり高値を回復できなかった。
  • ロジャーズ氏は、当時のバブルは投資マネーの逃避先として市場規模が小さい貴金属に資金が集中したことが原因と説明。

現在への示唆

  • 現在、世界の債券市場は103兆ドル規模であるのに対し、ゴールド市場は23兆ドル、シルバー市場は2.1兆ドルと圧倒的に小さい。
  • 債券や通貨から資金が一斉にシルバーへ流入すれば、再び理屈を超えたバブルになる可能性がある。
  • ロジャーズ氏自身もシルバーを保有しており、将来的に再び高値を更新すると考えている。

まとめ

  • ジム・ロジャーズ氏は、1970年代に銀相場が投機と資金流入で異常な高騰と崩壊を経験した歴史を踏まえ、現在の通貨・債券市場の規模と比較しても、銀市場は小さいため再度バブル化の余地が大きいと見ている。

 

 

投資的な示唆(今後の銀投資について)

市場規模の小ささ

  • 世界の債券市場:103兆ドル
  • ゴールド市場:23兆ドル
  • シルバー市場:2.1兆ドルと非常に小規模
    • 大きな資金が逃避先としてシルバーに流入した場合、相場は急騰しやすい構造となっている。

インフレ局面で価値を持ちやすい

  • 1970年代同様に「通貨の価値が下がる」と考えた投資家は貴金属へ資金を移す。
  • ゴールドに比べてシルバー市場は狭いため、少しの資金移動でも価格が大きく動く。

工業需要の存在

  • シルバーは装飾品や投資対象だけでなく、太陽光発電パネルや半導体などの工業需要も強い。
  • 供給制限と産業需要が重なると価格上昇要因となる。

リスク要因

  • レバレッジを使った投機は過去のハント兄弟のように相場崩壊の引き金になる。
  • 証拠金ルールや取引所の規制変更で強制ロスカットが発生する可能性がある。
  • 長期で見ればインフレヘッジとなり得るが、短期的には値動きが激しい。

 

 

歴史的バブルの事例(教訓)

  1. ハント兄弟の失敗
    投機とレバレッジが行きすぎると市場崩壊を招く。過度な集中投資は危険。
  2. 銀はゴールド以上にボラティリティが高い
    金よりも値動きが大きく、投資家心理に左右されやすい。
  3. 相場の持続性は「世論・規制・政治」に左右される
    価格上昇が社会的に問題になると、規制による介入(証拠金引き上げなど)が行われやすい。

まとめ

  • 銀は市場規模が小さく、インフレ期には資金が集中しやすいため、再びバブル化する可能性は十分にある。
  • ただし、1970年代のハント兄弟事件から学べるように、レバレッジ投資や過度な短期投機は危険。
  • 長期的にインフレヘッジや分散投資の一部として銀を持つことは有効だが、ポートフォリオ全体でリスクを管理することが重要。

 

 

未来の年表2 人口減少日本であなたに起きること
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  4. 社会保障制度の見直しや公平化、健康寿命を伸ばす生活習慣づくりも重視されています。
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  6. 地域レベルでは、雇用創出、若者の地元定住支援、空き家活用や自治体間協同による持続可能な社会づくりが実践されています。
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これら多面的な取り組みにより、人口減少社会の課題を乗り越える道筋が示されています。