年金は払ってるんだけど、こういう生活がしたい
それが社会人になってから明確になった目標。
学生時代から海外に出たかった。
仕事でフィリピンに行って気持ちが固まった。
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チェンマイ老人の実例
2013/03/09 13:42
Aさんは推定年齢60代なかば。
- 全財産500万円を持って海外生活をスタート。
- 数年前からタイの観光ビザが年間6ヶ月程度までしか取れないので、タイが暑い時期はインド北部で3ヶ月、ネパールで3ヶ月の合計6ヶ月をタイ国外で過ごすことにしている。
- それまでも毎年インドには行っており、数年前までは20年連続でインドに通っていた。
- ここ最近は一箇所に数ヶ月単位で滞在しのんびりすることに徹している。
本を読んでるだけで十分幸せ。
- チェンマイのアパートは月2500バーツ
- 水道代100バーツ
- 電気1キロワット7バーツ
- エアコンは無いが、シャワーは付いている。
- 半年はアパートを出ておりその間も借りっぱなしなので、実質月5000バーツということになる。
- 月の予算3万円。
- これにはチェンマイのアパート代も含まれる。
- そのためお昼ごはんはパンや野菜を買って、自炊とは言わないがシンプルな昼食にしている。
- 飲み物もできるだけ買わず、お湯を沸かして湯冷ましにしたり、お茶を作ったりする。
年金はゼロ。払ってなかったのでもらえない。
- あと3年で財産が尽きるが、その後のことは一切考えていない。
第一話 日本で暮らせない貧困老人がチェンマイに逃げる
2014年10月4日
日本は世界一の超高齢社会を突き進んでいます。超高齢社会になると同時に格差がどんどん広がり、若い世代はもちろん、高齢者間でも格差が広がっています。
この日本で進行する高齢化社会の写し鏡の様に、アジア有数の日本人年金生活者コミュニティがチェンマイにできています。
このチェンマイでも、日本に存在する社会問題の格差を象徴する現象があります。僅かな年金しか受け取ることが出来ず、日本では生活に困る人が、何とか生活できる地を求めてやってくるのです。
チェンマイは日本の第二の老人ホーム地帯
年金を貰う世代ですから、タイ語はもちろん英語も話せない人が大半です。こういった人たちは同じ境遇なので、同じ安い宿で身を寄せ合うようにして暮らしています。
場所はタイのチェンマイですが、まるで日本人の老人ホーム状態のアパートが、街中のあちこちに存在しています。あるアパートは7階建てで、チェンマイ名物のナイトバザールに近い場所にあります。
6階建てで外壁は白のアパートで、どこでにでもありそうな建物です。簡素なフロントの脇には、ガランとしたロビーがあります。
正面玄関の外にも、駐車場奥にも入口がありますので、フロントを通らなくても自由に出入りが出来るようになっています。建物の中は意外に掃除が行き届いていて、清潔感が溢れています。
住民の殆どは老人なので、アパートは昼間でも静まり返っています。各部屋にはテレビ、ベット、家具、トイレ、バスが付いていて、1泊からでも宿泊できます。
いわゆるサービスアパートメントのタイプで、1か月契約をすれば5,000バーツ(16,500円)で宿泊できます。バンコクではあり得ない家賃ですが、チェンマイなら標準な家賃です。
年齢が70歳、小柄で細身、銀縁メガネでインテリっぽさがある日本人が暮らしています。
第二話 タイに移住した人の過去を聞くのはタブーかも知れない
2014年10月5日
彼はこのアパートに住んですでに20年だと言います。アパートはNHKも見れます。日本人の住人は10名ほどで、殆どが60代以上の男性です。以前はもっと沢山いましたが、同じようなアパートが近くに出来たりして引越ししていきました。
『それにしてもチェンマイの物価は安いですね』と彼に聞くと、彼は平然としながら答えます。「日本とはやはり違いますよね。私なんか家賃を含めて3万円前後でくらしていますから」
1か月3万円と言う生活は驚きです。食費が1か月1万円、家賃は昔からの入居者なので、特別価格の11,000円だそうです。残りは雑費と言ったところでしょうか。彼は「チェンマイでお金を使うのはゴルフか女性です。私は両方ともしませんから」と話します。
タイで他人の過去を聞くのはタブー
チェンマイに住むのはゴルフのためと言う人がいるぐらい、安価なゴルフ場が沢山あります。また、バンコクとは違う比較的擦れていない女性が多いのも、日本の高齢者にとって優しいかも知れません。
彼は元々工業高校の教員で、タイでも教鞭をとっていたそうです。外見は元教員らしくきちんとしていて、物静かな話しぶりです。彼の一番の楽しみは、タイ人の教え子たちが訪ねて来てくれることです。
彼の好きなタバコや果物などを持って訪ねてくれるのです。彼らが来れば食事に行きますが、さすがに食事代を教え子に払わすわけにはいきません。雑費の中には教え子との食費が含まれているそうです。
彼は日本人ですが、日本食をあまり食べません。日本食を食べる時は教え子たちに奮発するときに限られるそうです。普段の生活では近所の人が通う食堂に、自分も通っています。
チャーハン、麺類などで済ませて、1食に100円もかかりません。
チェンマイは日本の高齢者が多いですから、何かとお誘いが多くなります。しかし彼はまるで僧侶の様な生活を送っています。彼は日本で教員をしていたわけですから、それなりの年金が入っているはずです。
生活費を1か月3万円で抑える必要はないはずです。
彼は「このアパートでは暗黙のルールがあるのです。それは他人の過去を詮索しないことです。長く住んでいて、気が知れた仲間同士ですが、過去の素性は知らないのです」と言います。
つまり、彼の素性も聞かないでほしいとやんわり断っているのです。
第三話 困窮邦人の高齢者がチェンマイなどに押し寄せる
2014年10月6日
日本に住んでいて自分の過去を隠すことはあまりありませんが、海外に住んでいる人たちの中には過去を隠さざるを得ない人がいます。借金から逃げてきた人、暴力団に追われている人、タイ女性に嵌った人などいろいろです。
バンコクに住む怪しい日本人の中には、チンピラのような人間もいます。タイの首都と言う地域がら致し方ない面もあるでしょう。バンコクに比べて、チェンマイはとてもおっとりした街です。
ややこしい人が寄り付きにくい街の様な感じがしますが、チェンマイに住む老人の中には過去を晒したくない人も結構いるそうです。昔の自分を日本に捨て、チェンマイで新しい自分として生きていると言います。
今の中年・若年世代の老後はさらに貧困に陥る
チェンマイのアパートには日本から来た老人が沢山住んでいます。アパートの敷地内にベンチやテーブルなどが設置されています。そのベンチに日本の老人たちが、入れ代わり立ち代わりやってきて四方山話をします。
日本の寂れた田舎に行くと、同じような光景を見ます。地方はドンドン過疎化と高齢化が進んでいて、見かけるのは老人ばかりです。同じような光景がチェンマイの一部の地域にあるのです。
老人たちの格好はお世辞にもキチンとしているとは言えません。よれよれのシャツ、ズボン、無精ひげ、髪もボサボサか禿げです。下手すればズボンのチャックが開いていても気にしません。
どう見ても裕福とは言い難い人たちがたむろしているのです。一般の日本人観光客や若い女性が見れば、思わず避けたくなるような雰囲気を醸し出しています。
彼らのような老人の風貌は日本の縮図を表しています。日本では年金制度がジワジワと崩壊しつつあります。支給開始年齢の先延ばし、支給額の減額など静かに崩壊しています。
今の中年世代や若い世代は、老後に年金が貰える可能性は極めて低いでしょう。現在、老後を過ごしている人たちの中でも、社会保障の網からこぼれ落ちている人が200万人以上います。
日本で網からこぼれ落ちた高齢者と、チェンマイに暮らす高齢者はダブって見えます。格差社会の本流は、年齢がますにつれて益々格差が広がっていくことです。年金の受給額はもちろん、老後の資金も益々格差が広がります。
国民年金60,000円さえ貰えない人が急増しています。中年世代や若年世代は今の高齢者よりも年金をかけていませんので、無年金者も数百万人越えしてくるでしょう。
生活保護に頼ればいいと思っている人もいますが、減額されるのはわかりきっています。今は医療費、介護費用とも無料ですが、当然自己負担が増えるはずです。
日本で暮らせない人々がドンドン増えるのは簡単に予想できます。チェンマイや東南アジアの田舎でしか、生きることが出来ない日本人が今後も増え続けます。
明日は我が身です。
第四話 貧乏な日本人はタイに来ても迷惑でしかない存在
2014年10月7日
日本をはじめとする先進国の多くは、財政がそれほど潤っていません。日米に至っては巨額の国債を発行し、金融緩和を行っていますが、株価ばかりで実体経済は悲惨です。
貧困層が増えれば増えるほど、生活保護やフードスタンプ、医療費などの費用が増えます。年金や保険を納めることが出来る人が減れば、まともに払っている人にしわ寄せがいきます。
今の高齢者でさえ、すでに1か月10万円以下の生活を強いられていますので、中高年の世代の人たちは1か月5万円レベルの生活を強いられるかもしれません。
貧乏人はどこへ行っても煙たがられるのか
数十年後に迎える極貧の老後生活から抜け出すために、すでに多くの日本人がタイや東南アジアで暮らしています。しかし、東南アジア各国は中流層以上の日本人にロングステイして貰いたいのが本音です。
現地人レベルしか資金をつかえない、コンドミニアムも買えない、ただただ生きているだけの日本人は、タイにとって重荷でしかありません。
タイのリタイアメントビザはマレーシアやシンガポールと比べると、相当緩く、広範囲の日本人を受け付けています。80万バーツの預金残高証明があればOKですから、ハードルはかなり低いです。
この低いハードルを越えることが出来ない日本人が増えています。どこの国でもそうですが、外国人退職者を誘致する目的は自国への経済効果のためです。
しかし、実際は母国では暮らしていけない人たちがタイに住みつき、生きながらえていると言っても過言ではありません。日本人の年金生活者は東南アジア各国が狙っています。団塊世代前後の人たちが、刻々と東南アジアへ移住していますので、彼らを取り込まないわけにはいきません。
日本の多くの金融資産を握っている世代です。日本の金融資産は1,400兆円という巨額なため、アメリカをはじめとする世界中の金融屋が狙っています。これほど巨額の個人資金を貯めこんでいる国はありません。
この世代がタイに来て楽しく暮らせるように、大規模な日本人村的な老人ホームの建設が進んでいます。タイはもちろん、フィリピン、インドネシア、ベトナム、マレーシアなどでも日本人誘致合戦を繰り広げています。
しかし、この誘致合戦に共通していることが「外国に長期滞在するなら退職者ビザを取得して貰うのが条件です。ビザなしで外国人滞在を喜ぶ国などありません」です。
ビザを取得できない層の日本人や外国人に来た貰いたいとは、どこの国も思っていないのです。
第五話 日本で暮らしても夢も希望もないからチェンマイで暮らす
2014年10月8日
ビザのじわじわと減価化されています。現在は軍事政権下で、いろんな理由をつけてビザの更新のハードルが上がりました。裏口から上手くやっている人もいるかも知れませんが、全体的には締め付けています。
また、円がドルに対して110円になり、10,000円が3,000バーツを切る状態が続いています。小泉政権下では120円近くの円安がありましたから、同じレベルまで円安になる可能性もあります。
円のまま資産を持っていて、タイで暮らしているなら資産が目減りしている状態が続いています。乏しい年金で生活しているチェンマイに住む男性たちにとって、円安は痛すぎるでしょう。
時間と多少の費用が掛かってチェンマイから離れない
ビザが厳格化されるたびに、タイに暮らすことが出来なくなった日本人が日本に戻ります。日本に戻っても更に厳しい年金生活が待っていますので、長生きしたくないと言う老人さえいます。
チェンマイに住んでいて仲良くしていた日本人が、経済的な事情や病気など日本に帰国しますが、お互い連絡は取らないそうです。
お互いの過去を探らないと言うチェンマイでの日本人の風習を考えると、妙に納得してしまいます。チェンマイで経済的に困窮したのなら、日本ではもっと厳しいはずです。
厳しい生活の状態をチェンマイでゆっくり暮らす日本人に見せたくないでしょう。日本に帰国して、またチェンマイに戻って来れたら、その時に会えばいいと在住者は言います。
チェンマイに戻って来れないのは、戻って来れない理由があるからです。その理由を詮索しても解決しません。一緒に過ごした楽しい時間だったとして心に置くのがスマートでしょう。
観光ビザでカンボジアなどに出国して、再びタイに戻ってくる手法はまだ何とかできるます。ただ手数料やら旅費、円安のトリプルパンチなので、ビザ更新もなかなか大変なようです。
そこまでしてチェンマイやタイに住み続ける理由ですが、やはり日本での生活との比較です。すくない年金でもチェンマイであれば、面白おかしく暮らせます。
タイ女性とも交際できますし、食生活も日本より充実するぐらいです。NHKで日本の年金生活者の厳しい状況が報道されていました。あまりの困窮ぶりに、涙がこぼれそうになるぐらいです。
今の若年層、中年層はさらに年金が減ります。チェンマイで面白おかしく暮らせる可能性は低そうです。
第六話 日本と体が元気なうちにタイを卒業する選択も有りだろう
2014年10月9日
チェンマイで暮らしながら、リタイアメントビザなどは取得せずに暮らす日本人は、今後も増える可能性はあるでしょう。バンコクは物価が高いので生活は厳しいですが、チェンマイであればそこその生活です。
チェンマイでタイ人女性に老後を支えて貰いたい日本人高齢者は多くいます。しかし、中には女性との関係は、割り切ったものとして考える日本人もいます。
70歳を超えて一人で暮らしていれば、誰しも不安ですし、誰かに頼りたくなるものです。しかし、中には若いころに肉体労働をこなし、たくましい心と体を持つ老人は一人暮らしでも平気です。
日本が元気なうちに帰国しないと危ない
そんな逞しい日本人は言います。「日本人は甘すぎるよ。日本人は金持ちと思われてるんだから、いつも狙われているんだよ。間違っても惚れられたとか思ってはいけない。絶対にそんなことはあり得ないんだよ」
ここまで割り切れる人はなかなかいませんが、残念ながら事実です。日本円と言う世界屈指の通貨が無ければ、夫婦関係、彼女との交際は成り立ちません。
強靭な体と心、気力を持っている間は強気でいられますが、もし病気になったら話は違ってきます。病気は心を弱くしますので、一人でいればいるほど不安になります。日本に全く身寄りがいない人が、チェンマイや東南アジアで暮らしています。今の時代なら、命からがらでも日本に帰れば、日本の病院と日本は手を差し伸べてくれます。
お金が無くても診療はもちろん、生活保護を使って手術も行ってくれます。
しかし、日本の財政状態は国債発行額だけを見れば、世界で一番悪化しているとも言えます。もちろん国債発行額だけで、財政を語ることは出来ません。
ただ、いつまでも1,200兆円の国債、金融緩和を継続し続けることは出来ません。いずれドイツやイギリスのように、強烈な緊縮財政に舵を切る可能性はあります。年金削減、年金支給開始が70歳、医療負担5割、生活保護削減、介護費負担率増などが十分考えられます。この緊縮財政がやってきたときに、タイから日本へいきなり帰国してもどうにもならないかも知れません。
今の日本なら、まだ弱者にも手を差し伸べます。しかし、数年後、数十年後は弱者に目を向けない可能性もあります。重い判断を下すのは、数年以内かも知れません。
第七話 タイに一人でやってきた老人が、孤独に亡くなる現実
2014年10月10日
タイで暮らす高齢者の関心事、心配事は健康です。病気で倒れたり、寝たきりになって介護が必要になった場合、一体どうしたらいいのだろうと途方に暮れかけている人もいるでしょう。
こういった不安に拍車をかけるように、不幸な死を迎えてしまう日本人高齢者は後を絶ちません。チェンマイのホテルには、日本人の長期滞在者が沢山住んでいます。
この長期滞在者が多数住んでいるホテルで、ひっそりと60代の男性が亡くなりました。この男性はマレーシアでロングステイをしていましたが、いろいろ物足りずに過ごしていました。
他の国も経験してみようと思い、タイのチェンマイにやってきました。するとすぐにチェンマイを気に入って、3か月契約をしました。3か月契約をして、これからという1か月後に亡くなったのです。
タイにやってきてすぐに亡くなった彼の気持ち
彼は規則正しい生活を送っていた人でした。毎朝7時には必ず部屋からロビーに降りてきて、コーヒーを飲みながら日本の新聞を読むのが日課でした。
しかしその日に限って、8時になっても、9時になっても降りてこないので、タイ人スタッフが心配して部屋を尋ねました。すると彼は部屋で倒れていました。死因は心臓麻痺でした。
元々心臓が弱かったそうで、心臓の薬をいつも飲んでいました。心臓まひで亡くなったのですが、どこでどう間違ったか、自殺したと言う噂が流れてしまいました。
事実は人から人へと渡るにつれて変化していくものですが、心臓麻痺が自殺に変化するのはさすがに極端です。日本人にまつわる話が起きますと、尾ひれが付いて噂が流れてしまうものです。
狭い日本人の年金生活者のコミュニティーではよくあることです。それにしてもホテルで日本人が自殺したとなると、ホテルとしては大きな風評被害です。
彼が宿泊していたホテルは1か月5,000バーツと言う安さですので、日本からの高齢者はもちろん、バックパッカーなども沢山滞在しています。そんな安宿の一室で人生を終えた彼は、何を思いながら逝ったのでしょうか。彼には日本に残した家族がありました。自分の好き勝手に暮らしていた父親に対して、家族は不満がたんまりあったはずです。しかし、ホテルの経営者としても、後味の悪さが残ります。
彼の遺体はチェンマイまで奥さんや子供たちが引き取りに来ました。しかし、世話になったホテルには何の挨拶もありませんでした。ホテル側としては彼はお客さんですが、遺体の管理までする義理はありません。
せめて挨拶ぐらいはあって然りだと、ホテルの経営者は愚痴をこぼしていたそうです。
第八話 タイに住む困窮邦人の一部は虚言癖や躁鬱がいるので厄介だ
2014年10月11日
前回の記事で紹介した日本人高齢者の男性が亡くなったのを紹介しました。この男性が亡くなる前にも別の男性が亡くなっています。別の亡くなった方も高齢でチェンマイでの滞在が数年に及んでいました。
男性が亡くなったのは、長期間にわたって暮らしていたサービスアパートでした。男性の死はローカルで報道されました。その報道内容は『アパートのロビーで倒れた後に、搬送された病院で亡くなった』でした。
しかし、同じアパートの住人たちの証言は、新聞記事と大きく異なっています。実は苦しんで部屋から飛び出て、苦しみ、のたうち回っているところを発見されました。
困窮邦人になる人の多くは人格に問題がある
とても苦しんでいたので、すぐに日本人医師がいる病院に運ばれましたが、お金が無いので診療を断られました。そのあと別の病院に運ばれましたが、手遅れになり亡くなりました。
現金を持たずに診療を断られるのは、タイを含む東南アジアではよくあることです。実は亡くなった男性は、生前に自らを資産家だと吹聴し、現地の日本食レストランを買い取る話をしていました。
そのレストランの経営者は言います。「確かに以前、そんな話がありました。なんでも日本にピカソの絵を数枚持っているとフカシていました。店を買う資金を銀行で下してくると日本に戻ると言ってました。
しかし、実は生活費にも困るような状態だったのです。日本へ帰国するときの飛行機代も自分のバイクを売ってやっと工面できたような男です。」
その後彼は、こっそりとチェンマイに戻ってきます。そして哀れな最期を迎えるのでした。周囲では男性の死に着いていろんな噂が飛び交いました。
「彼はエイズだったと思うよ。肌に妙な斑点が出来てたし、痩せたてたから。まぁ、チェンマイで遊びまわったり、嘘ばかりついて周りに迷惑をかけた結果だよ」
男性の死亡情報はチェンマイの日本領事館を通じて、日本へ届けられた。受け取ったのが彼と30年前に離婚した前妻でした。父親の顔を見たことが無い次男を伴って、チェンマイへ遺体を引き取りにやってきました。
亡くなった男性を知る人たちの間では、前妻が遺体に向かって捨て台詞を吐き続けた所を見ています。日本にいるころから彼は虚言癖で、前妻にも相当迷惑をかけていたようです。
第九話 タイ警察は日本人が殺害されても力を入れて捜査はしない
2014年10月12日
別のチェンマイのアパートでも年金生活者の日本人が亡くなっています。この男性が死亡したのは、アパートでタイ人の彼女と一緒にいたときです。現場検証を行ったタイ警察は、心臓麻痺として片づけました。
心臓麻痺と言うことはいわゆる”腹上死”したということです。
しかし、チェンマイに住む別の年金生活者は言います。「そんな話はあり得ない。遺体が運び出される時に、かけられた白い布に血が付いているのを見た。
またどういう訳か彼のパスポートは消えていたんだよ。女が持って逃げてるんだよ。これは保険金目的の計画的な殺人だ。我々の様な日本人が殺害されても、タイの警察は大して捜査はしないんだよ」恥かしい高齢日本人はタイ人に軽蔑されている
こういった状況に追い込まれて命を落としてしまう年金生活者は、東南アジアに沢山います。年老いた年金生活者と結婚してくれたり、同棲してくれるのはやはり日本円が目当てです。
若い女性たちは、日本円以外に興味は一切ないと言うことを肝に銘じるぐらいでちょうどいいでしょう。『自分だけは…、自分の彼女だけは違う』と思っていると、下手すれば命さえ落としかねません。
こういった日本人のトラブルは毎日のように発生しています。日本で相手にして貰えなかった男性も多いので、女性に対してキチンと紳士に対応できない老人がいます。
また、『自分は日本人だから優秀』というとんでもない勘違いをし、タイ人に対して威張り散らしたり、馬鹿にする日本人もいます。
東南アジアの露店で見かけるのが、中高年日本人の集団が値切り倒している姿です。ナイトバザールなどでタイ人女性がこじんまりとお店をやっていますが、その女性に対して大声で怒鳴ります。
「こんなもん、そんな値段のはずがねーだろ、もっと安くしろ」と言って、集団で一人のタイ人女性に食って掛かります。
これほど恥ずかしい光景は見たことがありません。こういう屑な日本人たちは、欧米の体が大きい外国人の前ではYESしか言えない小心者です。アメリカとドイツで日本人の集団オッサンを見かけたことがありますが、英語が全くダメで半泣きになっていました。
レストランでオーダー一つさえできない姿は、滑稽以外の何物でもありませんでした。もちろん、多くの日本人は紳士的で礼儀はありますが、一部の日本人はどうしようもありません。
これがタイを初めとする東南アジアとなると、日本語で貫き通してみたり、大声で押し切ろうとするのです。同じ日本人として恥かしい以外の何物でもありません。
中流階級以上のタイ人達が日本人にどういった印象を持っているかと言えば、『タイの下流階級の女性たちをむさぼる変態』です。全ての中流階級以上のタイ人ではありませんが、多くは思っています。
集団で風俗店にオッサンたちで駆けつけ、ギャァギャぁ言いながら品定めする日本人たちは、山のようにいましたし、今もいます。一部の日本人によって、タイや東南アジアでの印象は地に落ちています。
第十話 タイでの日本人のイメージは悪化の一途でしかない
2014年10月13日
タイに日本人旅行者や移住者が増えることは、タイ政府にとって悪いことではありません。外貨獲得の上客ですので基本的には、微笑みで迎えます。ただ残念なことに、素行の悪い日本人もタイに沢山来ています。
チェンマイにやってくる日本人の多くは老人ですが、この老人の中に質の悪い人が沢山います。日本では邪魔者扱いされている世代ですので、タイに来て羽を伸ばしたいのは理解できます。
しかし、訳のわからない理屈を爺さんが通そうとする姿は迷惑です。毎日のように発生するのが、女性とのトラブルです。援助交際をするわけですが、避妊をするとかしないで揉める人が多いのです。
日本人の貧困が犯罪を誘発しイメージを下げる
女性問題でトラブル老人が多いですが、困窮から窃盗や万引きをする困窮日本人も増えています。ノービザで滞在している日本人高齢者が、スーパーなどで万引きして強制送還なんてこともあります。
以前、タイにやってくる日本人は中流層が比較的多く、日本人は金払いがよく、ごねないので上客として思われていました。しかし、日本国内で中間層がドンドン減り、貧困層に落ちてしまいました。
また、年金の減少や貯蓄が少ない老人がタイにやってきますので、必然的に困窮した日本人がタイに増えます。いくらチェンマイの物価が安いとはいえ、1か月5万円の国民年金生活となればそれなりの厳しさがあります。
また、タイに駐在していて悠悠自適だった日本人が、経費節減のために日本への帰国を命令されることがよくあります。タイの現地法人を日本人ではなく、タイ人に任せれば経費を抑えることが出来ます
帰国命令が出た日本人がそのままタイに残り、起業しますが失敗して困窮邦人に陥ります。そして何とか資金を得るために詐欺や窃盗、ドラッグに関わってしまいます。
日本国内では非正規雇用の割合が40%に達しようとしています。これは日本で格差の広がりが止まらないことを意味しています。非正規雇用の給与は永久に上がることはありません。
景気が悪化すれば真っ先に首を切られる立場です。こういった全く夢のない日本に嫌気がさして、タイで奮起しようとして渡航する人もいます。しかし、結果は残念ながら惨敗で、貧困化してしまい犯罪じみたことをします。
貧困は犯罪を誘発しますし、人の心をむしばんでしまいます。この蝕まれた日本人がタイで増え、悪事を働いたり、素行が悪いので日本人のイメージは下がります。
貧困かによる日本人のイメージダウンの流れが止まることはないでしょう。
田舎暮らしの日本のおじさんと山奥のヒッピー日本人
2015.06.19 05:58|ボリビア
上間さんという方。今から約50年前に新天地を求め、父親とともに日本から南米に渡って来られた移住一世。
- 最初アルゼンチンのブエノスアイレス近郊に住んでいたのだそう。だけど、フォークランド紛争が勃発。アルゼンチンがイギリスに勝てる訳がない。なぜ負けると分かってる相手に戦争を仕掛けたのか?上間さんはアルゼンチンの状況が今後悪くなる、と早いうちに判断。暮らしやすい環境を求めてボリビアのサマイパタに引越し。切り花の生産で生計を立ててこられた。
- 奥様はすでに他界、息子さんや娘さんはそれぞれ日本や近郊の移住地に住んでいて一人暮らしの上間さん。
- 高校を卒業してすぐ、新しい世界に飛び込むことにワクワクしながらはるばる地球の裏側までやって来た上間さん。言葉や文化、生活習慣などなにもかもが違う異国の地で暮らしていくのは大変だっただろうけど、今まで一度も日本を離れたことを後悔したことはないんだそう。
- 「日本で暮らすなんて考えられないよ。」
- 年金制度のような老後の保障はないけれど、ボリビアでは家族・親戚が助け合うのでお金がなくても暮らしていけるんだそう。仕事と時間に追われ、隣の人の顔も分からないような日本の生活にはもう馴染めない、そう話す上間さん。日本を離れた人に羨ましがられない今の日本・・・。なんだかちょっと悔しい気がした。
ここサマイパタにもう一人日本を、というより俗世間を捨てて生きている日本人女性がいるんだそう。
- じつはサマイパタは知る人ぞ知るヒッピーのメッカ。何に惹かれるのか凡人には分からないけれど、白人を中心にここで自給自足の生活を送っているヒッピーたちが多いんだそう。日本人女性ひわちゃんもそんなヒッピーの1人。コロンビア人の旦那とまだ小さな息子と3人で山の中で暮らしているんだそう。子どももいるのに山暮らし・・・筋金入りのヒッピーだ。
- ひわちゃんには「ちょっと行ってくる」という気軽な感じで会うことはできない。なにしろ住んでるところが山の中。上間さんが住む国道沿いから山2つ越えた先。四駆でしか走れないような山道を車で30分。
- ひわちゃんたちはもちろん車やバイクなんて持っていないので下界に下りてくるときはひたすら歩いてくるんだって。最後は車を置いて歩き。ジャングルをかき分け、川を渡る。予想以上にとんでもないところに住んでるな。
- プチ探検気分を味わってひわちゃんの敷地に到着。ちゃんと土地の境界には柵が張り巡らせてある。奥に見えてる森も全部ひわちゃんの土地だって言うんだから驚きだ。
- ひわちゃんは以前海外に留学していたことがあり、日本にいたころは高級英会話スクールの講師をしていた。企業に出張して、ビジネスマン相手に英語を教えていたんだって。
- そんなひわちゃんがなぜいまこんな山奥にいるのか。旅行が好きで、日本を出て中南米を旅していたひわちゃん。そのときに、旦那さんと運命の出会いをする。まだそのとき旦那さんは19歳。ひわちゃんはアラサー。そんな2人が惹かれあい、そのままいっしょに旅をすることに。そして南下しながらいきるくんを授かったんだって。妊娠中にボリビアに来て、ここサマイパタに到着。サマイパタはヒッピーが多く、ここで子どもを生み育てている外国人がたくさんいる。
- 「大丈夫よ!ここでなら産める。子育ても問題なし!この街で暮らしなさいよ!」
- そんなヒッピーたちに勇気づけられて、30万円で土地を購入。ここで生きることを決めた。
- 土地が肥えているので野菜はよく育つんだって。果物もたくさん自生しているので食べるものに困ることはないんだそう。
- 電気も水道もないので煮炊きは薪。水は川から汲んでくる。洗濯もお風呂も川。正真正銘の自給自足生活。電気代も水道代もいらない。食べるものにも困らない。でも、料理油やちょっとした日用品などを買うために少しのお金は必要。ひわちゃんの旦那さんが糸や石でネックレスやブレスレットを作って、ときどきサマイパタの町に売りに行っている。ひわちゃんも自分の家で育てたハーブで、薬やハンドクリームを作って販売している。工夫しながら家族3人で楽しく暮らしている。