むしろ国際的な格差が深まる
最貧国はAIの生産性向上の恩恵を受けられる体制になっていない
- Poorest countries aren’t set up to benefit from AI productivity: World Bank
背景:
ここ10年ほどの間に、COVID‑19、ウクライナ戦争、イラン情勢など、連続するショックが世界の最貧国を特に強く直撃し、債務の増加、投資の低迷、開発の停滞を招いています。
AIの機会:
AIは世界経済を再構築し、「生産性と支出のスーパーサイクル」を生み出す可能性があり、1970年代以来の好況期をもたらすかもしれない、とされています。
問題点:
しかし、最貧国は、AIを大規模に活用するために必要な
デジタルインフラ(通信、データセンター、安定した電力)
AIリテラシーや技術スキル
を整える余力がほとんどありません。
結果:
このため、AIが世界の格差を拡大するリスクがあります。
豊かな国はAIによる生産性向上の恩恵を享受する一方、最貧国は「AIの恩恵に与れない立場」に置かれ、経済的・技術的な格差がさらに広がる可能性があります。
要するに、AIは世界全体の生産性を大きく押し上げる潜在力を持ちますが、最貧国はインフラ・スキル・財政的な余力が不足しているため、その果実を十分に得られず、むしろ国際的な格差が深まる恐れがある、というのが世界銀行の指摘です。
低所得国(Low-Income Countries, LICs)
世界銀行の分類
- アフリカ:ブルンジ、マラウイ、マダガスカル、モザンビーク、南スーダン、チャド、ニジェール、マリ、ブルキナファソなど
- アジア:アフガニスタン、イエメン、ネパール、ミャンマーなど
- その他:ハイチなど
IDA(国際開発協会)
世界銀行の最貧国向け融資機関であるIDAの対象国は、一人当たり所得が低く、かつ開発ニーズが高い国々です。多くは上記の低所得国と重なります。
LDC(後発開発途上国)
- 国連が指定する「後発開発途上国」も、世界銀行の文脈で「最貧国」とみなされることが多いです。
- 例:エチオピア、ウガンダ、ルワンダ、タンザニア、バングラデシュ、カンボジアなど。

コメント