中国共産党による経済的・技術的・安全保障上・イデオロギー上の脅威

米国防総省、認知戦戦略で中国に後れ　上院軍事委が報告

米国防総省は、中国の認知戦に対する戦略的明確性や実行能力に遅れをとっていると、上院軍事委員会の報告で指摘されています。認知戦とは物理的破壊を伴わない非キネティック戦の一形態で、情報操作や敵の意思決定能力を損なうことを狙います。中国人民解放軍（PLA）は、神経科学や心理学を応用した「神経認知戦争」の能力開発を進めており、AIによるディープフェイク動画の作成、米軍士気低下を狙う心理戦、偽情報キャンペーンに使う高度な音声合成ツールの研究など、多様な手法を用いています。

米国国防総省は中国のこうした認知戦の定義すら明確化できておらず、情報戦、認知戦、サイバー戦、影響工作などの用語が混同されているため、統一した理解と投資が緊急に必要だとされています。報告書では、国防総省内での認知戦責任部署の評価や、ナラティブ（物語）を分析・活用する「ナラティブ・インテリジェンス」に関する議会向け報告書の作成も求められています。この報告は2026年度国防権限法案の一部として、2026年03月31日までに議会に提出される見込みです。

背景として、中国は「情報化された戦争」や「インテリジェント化された戦争」を研究し、軍と民間の情報戦を統合して情報優越を狙う戦略的優位の重要分野と位置づけています。米国側がこの新たな非物理的な戦い方に追いつけていないとの警告が上院軍事委より出されています。

 

 

米議会が中共の経済的脅迫を徹底追及　民主主義の破壊に歯止め

米下院の中国特別委員会は、中共が民主主義を抑圧する手段として用いている経済的脅迫に関して調査を進めています。委員会のナサニエル・モラン下院議員の説明によると、中共の経済的脅迫は非常に広範囲で、ほぼ世界中を対象にしており、反発する国々に対して経済的報復を行い、その影響の深さと広がりはまだ完全には把握されていません。

具体例として2010年にノルウェーで民主活動家の劉暁波氏がノーベル平和賞を受賞した際、中共はノルウェー産サーモンに報復措置を講じたほか、オーストラリアに対する同様の対応も見られました。モラン議員はこれらの経済的脅迫が中国共産党による民主主義の価値観の揺るがしを目的としていると指摘しています。

さらに中共は、「信頼できないエンティティリスト」と呼ばれるブラックリスト制度で、自国に損害を与えるとみなした企業を制裁し、「外国法の不当適用を阻止する法」では、中国国内事業の企業に米国制裁の遵守を禁じるなど、多様な措置を実施しています。このような恣意的な輸出規制や貿易制限は、技術やサプライチェーンへの重大なリスクをもたらし、中共の法制度は公平中立でなく、共産党と習近平個人の利益に奉仕しているとされています。

モラン議員は、これに対抗するためには、食料・エネルギー分野で中国依存を減らし、インド太平洋地域や東南アジア諸国との経済連携強化、さらに米国と自由主義諸国の連携が不可欠だと述べています。トランプ政権が推進した貿易協定はこの戦略の重要な柱の一つとされています。

また、中国特別委員会は2026年末まで活動を継続し、中国共産党による経済的・技術的・安全保障上・イデオロギー上の脅威に対抗する政策提言を行う方針です。

劉暁波に対する中国の言動を見ていれば分かる。非難されようが無視して突き進んでも、不利益なことは何も起きない。強く抗議して、あとは見て見ぬふり。日本はオタオタするから付け込まれる

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