止まらない水不足。世界の人々の4人に3人が「大乾燥化」に苦しむ国に住んでいる

サバイバル

恒久的な干ばつ:世界人口の75%が「グレート・ドライング(大乾燥化)」の影響を受ける国に暮らしている

  • Permadrought: 75% Of Global Population Lives In A Country Affected By ‘The Great Drying’

提示された記事は、地球規模の深刻な乾燥化(グレート・ドライング)が進行している現状を警告しています。

NASAの衛星データや国連の報告に基づき、世界の陸地の4割以上が乾燥地帯となり、世界人口の75%が水不足に直面している国に住んでいると指摘しています。

特に2026年現在の米国における深刻な干ばつと、それに伴う冬小麦の大幅な減収(前年比21%減、歴史的な凶作予測)が具体例として挙げられています。

さらに、今後の「スーパーエルニーニョ」の到来による干ばつの激化と、世界的な食料危機の恐れについて強い懸念が示されています。

世界的な乾燥化の現状

記事によると、2002年以降、地球上の淡水は前例のないペースで減少しています。

NASAの衛星データでは、水失に直面している陸地が毎年カリフォルニア州の面積の2倍のペースで拡大していることが示されています。

北半球では、北米西海岸、南米南西部、中米、中東、東南アジアなどで特に乾燥化が顕著です。

米国のグレートソルト湖では、すでに水量の約73%、表面積の約60%が失われました。

科学誌「Science Advances」に掲載された研究では、101カ国、約60億人(世界人口の75%)が淡水供給の純減に直面している国で暮らしていると報告されています。

国連の報告(2024年)でも、過去30年間で世界の陸地の4分の3以上がそれ以前の30年間よりも乾燥し、南極を除く陸地の40.6%が乾燥地帯に分類されています。

2026年の米国における農業への影響

2026年5月26日時点のデータとして、米国本土の60.77%が干ばつ状態にあります。

特に主要な小麦生産地であるカンザス州などでは、春季の降雨不足により深刻な被害が出ています。

米国農務省(USDA)の予測では、2026年の小麦収穫量は15億6000万ブッシェルとなり、2025年比で21%減少する見込みです。

最も生産量の多いハード・レッド・ウィンター小麦の予測(5億1500万ブッシェル)は、1957年以来の低水準となります。

農家は干ばつに加え、気温の急激な変化、ディーゼル燃料や肥料の価格高騰、複数のウイルス被害といった複合的な困難に直面しています。

今後の見通しとリスク

今後さらに「スーパーエルニーニョ」が発生する可能性が予測されており、これにより世界各地の干ばつが一段と悪化する恐れがあります。

記事では、過去の1877年から1878年にかけてのスーパーエルニーニョが世界で5000万人以上の死者を出した大干ばつを引き起こした事例を挙げ、今回の規模はそれを上回る可能性があると警告しています。

このまま乾燥化の傾向が続けば、世界的な大飢饉の時代を避けることは極めて困難になると結論付けられています。

 

 

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地球規模の乾燥化(水不足)の原因

提示された記事において、地球の乾燥化や農作物の不作を引き起こしている原因として、以下の要素が挙げられています。

  • 温暖化による地球全体の気候変動
    地球の気温上昇(温暖化)が続くことで、陸地の乾燥化が加速しています。
  • 地表水と地下水の過剰な汲み上げ
    世界各地で、湖や川などの地表にある水源だけでなく、巨大な地下水層から自然に回復する以上のペースで水を汲み上げているため、淡水が急速に失われています。

2026年の米国農業における不作の原因

  • 春の降雨不足(直接的な干ばつ)
    冬小麦の成長に不可欠な春の雨が、主要な生産地(カンザス州など)でほとんど降らなかったことが最大の原因です。
  • 急激な気温の変化
    気温の激しい乱高下が、小麦の生育に悪影響を与えました。
  • 複数のウイルスの発生
    小麦に感染する複数の病気(ウイルス)が同時に流行したことで、作物の品質や収量が低下しています。
  • 生産コストの高騰
    肥料やディーゼル燃料の価格が跳ね上がったことで、農家が十分な管理や対策を行うのが難しくなっています。

今後のさらなる悪化の原因

  • スーパーエルニーニョの到来
    まもなく発生すると予測されている、通常よりも強力な「スーパーエルニーニョ現象」により、世界各地で干ばつが一段と激しくなると警告されています。

 

 

人口増加、ライフスタイルの変化、環境破壊が根本的な要因

ご指摘の通り、「人口増加」「ライフスタイルの変化(大量消費・産業発展)」「環境破壊(森林伐採など)」は、地球の水不足と乾燥化をもたらす最も根本的な要因(構造的な背景)です。

提示された記事の中では、データとしての現象(気温上昇、水失、過剰な汲み上げ)や直近の気象(エルニーニョ)に焦点が当てられていますが、それらを引き起こしている大元の原因は、ご指摘の3つの要素に集約されます。

人口増加による影響

記事では、世界人口が80億人に達し、さらに乾燥地帯の人口が30年で23億人に倍増したことが触れられています。

人口が急増すれば、生きるために必要な飲料水や生活用水が爆発的に増えます。

さらに、増えた人口を養うための食料生産(農業・畜産業)に大量の淡水が必要となり、これが世界各地で川や地下水を限界まで汲み上げる最大の引き金になっています。

ライフスタイルの変化による影響

近代化や経済発展に伴い、人類の水やエネルギーの消費パターンは劇的に変化しました。

日常的な大量の水使用だけでなく、工業製品の製造、エネルギー生産、肉食中心の食生活へのシフトなど、現代のライフスタイルは1人あたりが間接的に消費する水(仮想水)の量を莫大に増やしています。

この過剰な消費が、地球の自然な循環能力を超えたペースで淡水を枯渇させる原因となっています。

環境破壊による影響

記事にある「地球の温暖化」や「気候変動」は、人間の経済活動による環境破壊がもたらした結果です。

特に森林伐採や都市化(アスファルト化)などの広範囲な環境破壊は、大地が水分を蓄える力(保水力)を奪い、雨の循環を狂わせます。

森が消え、地面が乾くことで雲ができにくくなり、それがさらなる干ばつを招くという悪循環(乾燥化の加速)を生み出しています。

 

 

グレート・ドライングの影響を受ける国

提示された記事の元となった研究(科学誌「Science Advances」掲載の論文)において、「グレート・ドライング(大陸の乾燥化)」により淡水の総量が減少していると特定された「101カ国」の具体的な全リストは、この記事の中には明記されていません。

しかし、記事の中で「深刻な乾燥化に直面している地域」として明記されている具体的な国や地域、およびこの研究が基にしているNASAのデータ等から被害が深刻とされている主な国々は以下の通りです。

記事の中で明記されている国・地域

  • アメリカ合衆国
    特に西海岸や南西部(カンザス州やグレートソルト湖のあるユタ州など)で、歴史的な最初3ヶ月の乾燥記録や、小麦収穫量21%減などの深刻な被害が出ています。
  • 中央アメリカの国々
    メキシコ、グアテマラ、ホンジュラスなど、中米一帯がメガ乾燥地域(非常に激しい乾燥化が進む地域)として挙げられています。
  • 中東の国々
    サウジアラビア、イラン、イラク、シリアなど、もともと水資源が乏しい地域において、地下水層の枯渇などがさらに深刻化しています。
  • 東南アジアの国々
    ベトナム、タイ、インドネシアなど、農業(稲作など)が盛んな地域でありながら、気候変動による乾燥化の影響を強く受けています。

補足:研究データから該当する主な大国

論文の条件である「世界人口の75%(約60億人)を占める101カ国」という規模から、上記の地域に加えて、人口が極めて多く、近年深刻な地下水枯渇や河川の縮小がNASAの衛星データ(GRACE)で広く知られている以下の国々も確実に含まれていると考えられます。

  • 中国
    北部や西部の乾燥化、主要河川の水量減少、地下水の過剰汲み上げが世界的に問題視されています。
  • インド
    北西部を中心に、農業用の地下水(膨大な地下水層)が世界で最も激しいペースで減少している国の一つです。
  • パキスタン
    インダス川流域の水資源への依存度が高く、気候変動による極端な乾燥と水不足に直面しています。

 

 

海水の淡水化のような対症療法では、別の問題が起きる

海水の淡水化は、差し迫った水不足を解消する強力な手段(対症療法)として世界中で導入が進んでいますが、ご指摘の通り、実施することで「別の新たな環境問題や経済的リスク」を引き起こすという大きな矛盾を抱えています。

具体的には、大量のエネルギー消費による温暖化の悪化や、濃縮された高濃度塩水(有害な排水)による海洋生態系の破壊などが挙げられます。

1. 莫大なエネルギー消費と温暖化の悪化

海水から塩分を取り除くには、膨大なエネルギーが必要です。

現在主流の「逆浸透膜法」は、海水に強い圧力をかけてフィルターを通すため、大量の電力を消費します。

この電力を賄うために化石燃料を燃やせば、二酸化炭素(CO2)が排出され、地球温暖化がさらに進行します。

つまり、「温暖化による乾燥化を解決するために、温暖化をさらに加速させる」という悪循環に陥るリスクがあります。

2. 高濃度塩水(ブライン)による海洋汚染

淡水を取り出した後に残る、極めて塩分濃度の高い排水(ブライン)の処理が大きな環境破壊につながっています。

この排水は、通常の海水の約2倍の塩分濃度があり、さらにプロセスの過程で使用された殺菌剤やスケール防止剤などの化学物質が含まれています。

これをそのまま海に流すと、排水が重いため海底に沈み込み、周辺の魚介類やサンゴ礁、海洋生態系を死滅させる原因になります。

3. コストの高さと地域格差の拡大

淡水化プラントの建設や維持、そして莫大な電気代にかかるコストは非常に高額です。

資金に余裕がある国や都市(中東の産油国など)は導入できますが、本当に水不足で困っている発展途上国の貧しい地域や、内陸の乾燥地帯ではコスト面から利用が困難です。

また、作った水を内陸部へ運ぶためのパイプラインやポンプの維持にも、さらに莫大な費用とエネルギーが必要になります。

4. 対症療法がもたらす「根本解決の先送り」

海水淡水化という「無限に水を生み出せるように見える技術」に頼ることで、本来行うべき根本的な対策が後回しになる危険性があります。

人口増加に合わせた適切な水管理や、ライフスタイルの見直し(節水や効率的な利用)、森林保護による保水力の回復といった根本的なアプローチを行わなくなり、結果として環境負荷だけが増大し続けることになります。

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