ロシア軍は外国人を騙して兵士に。「死人に口なし」最前線に。生き残ったらロシア人が殺す

ケニア政府「ウクライナ侵攻のため約1000人が徴募された」 それでもアフリカがロシア非難を控える理由

ケニアをはじめとするアフリカ諸国が、自国民がロシア軍に徴募されている実態がありながらも、なぜロシアへの直接的な非難を避けるのか、その要因を整理して解説します。

経済的依存:食糧安全保障の確保

アフリカ諸国にとって、ロシアは最大の小麦供給国の一つです。特にケニアでは、2023年以降の輸入小麦のうちロシア産が6割を超えており、主食の安定供給をロシアに依存しています。

世界的な食糧価格の高騰が続く中、経済力の弱い国々が国際市場で先進国と競り合って食糧を確保するのは困難です。ロシアとの関係悪化は、国内の食糧不足や物価高騰に直結し、政権の不安定化を招く恐れがあるため、人道的な問題があっても強い姿勢を取れない「食糧外交」の制約下にあります。

外交戦略:多角化と対米関係の不安定化

アフリカ諸国の多くは、特定の強大国に依存しすぎない「外交の多角化」を推進しています。

近年の対米関係の不安定さや、欧米諸国による支援の条件(民主化や人権問題など)への反発から、ロシアや中国を重要なパートナーとして位置づけています。ウクライナ侵攻を巡っても、欧米主導のロシア制裁に加わることは、自国の外交的な選択肢を狭めることになると判断しています。

ロシア側の対応と各国の苦渋の選択

ロシア政府は、アフリカ人の徴募について「政府の関与」を否定し、犯罪組織による人身取引の可能性を示唆するに留めています。

これに対し、ケニアや南アフリカなどの政府は、国内で高まる家族の抗議の声(世論)と、ロシアとの決定的な対立回避の間で板挟みになっています。その結果、「ロシアを非難する」ことよりも、対話を通じて「自国民を帰還させる」という実務的な解決を優先せざるを得ない状況が続いています。

今回のケニア政府による1000人規模の公表と外相派遣の決定は、無視できない規模に達した国内の不満を沈静化しつつ、ロシアとの交渉窓口を維持しようとする苦肉の策と言えます。

 

 

訪露したケニア人陸上選手、「仕事」とだまされ遺体転がる戦場へ「サインしたのは死刑宣告書だった」…軽んじられる契約兵の命

ロシア軍による外国人・自国兵の「使い捨て」の実態

ロシアによるウクライナ侵略の前線において、契約兵や外国人、受刑者らが劣悪な環境下で「使い捨て」にされている実情が、ウクライナ軍の捕虜となった兵士たちの証言により明らかになりました。

ケニア人陸上選手の事例

元プロ陸上選手のエバンス・キベット(35)は、スポーツイベント招待の名目でロシアへ渡航しました。

イベント終了後、主催者側の人物から「月給2500ドルの警備員の仕事」と偽られ、読めないロシア語の書類にサインした結果、軍事基地へ送られました。

戦場では言葉も通じないまま前進を強要され、周囲に遺体が転がる中、ドローン攻撃を受けて孤立しました。

3日間さまよった末にウクライナ軍に降伏し、現在は「自分がサインしたのは死刑宣告書だった」と悔いています。

外国人労働者や自国兵への非道な扱い

ウズベキスタン出身のズフラディン・ユルドシェフ(31)は、ロシア国内で身に覚えのない罪を捏造され、「禁錮18年」か「前線行き」かの選択を迫られました。

最も危険な突撃部隊に配属され、負傷しても無線を無視されるなど見捨てられたため、ドローンに対して降伏の意思を示し拘束されました。

ロシア人兵士のピョートル・オグリ(33)の証言では、自国民に対しても以下の凄惨な扱いが行われています。

  1. 従わない兵士を数日間木に縛り付ける。
  2. 見せしめとして、任務を拒否した兵士をドローンで殺害する。
  3. 上官が兵士の銀行口座から現金を着服し、発覚を防ぐために部下に「(オグリを)殺せ」と命じる。

捕虜となった彼らは、自国の兵を死に追いやっているのはロシア自身であると訴えています。

 

 

ロシアにとっては戦士してもらったほうが好都合。なぜなら「死人に口なし」だから「なかったこと」にできる。生き残って証言されて困るロシア。でもあの国はウソつきだから「逆ギレ」「別の話題にすり替える」「さらに大きなデマでかき消す」と対処する

ロシア当局による隠蔽と情報操作の手法

ロシア軍が前線の兵士、特に外国人や受刑者を使い捨てにする背景には、生存して不都合な実態を証言されるよりも、戦死として処理する方が体制維持に好都合であるという論理が働いています。

証言を封じるための「死人に口なし」

戦場での非道な扱いが明るみに出ることは、ロシア国内の動揺や国際的な非難を招きます。

そのため、生還して実態を語る者が現れないよう、危険な任務に優先的に投入し、負傷しても救援を送らないといった切り捨てが行われています。

戦死や行方不明として処理できれば、当局にとって不都合な真実を闇に葬ることが可能になります。

常套手段とされる情報工作

ロシア当局が批判や事実を突きつけられた際、以下の手法で対処することが指摘されています。

1. 逆ギレと被害者意識の強調

批判を「ロシア嫌悪(ルソフォビア)」や「西側の陰謀」と決めつけ、自分たちが攻撃されているかのように振る舞い、議論の焦点を攻撃側に転換させます。

2. 論点のすり替え(ホワットアバウティズム)

自国の問題を指摘されると、「アメリカも過去に同じことをしたではないか」といった、無関係な他国の事例を持ち出し、自らの正当性を主張したり責任を分散させたりします。

3. 大規模なデマによる攪乱

一つの真実に対して、無数の矛盾する偽情報を同時に流布させます。

これにより、受け手は何が真実か判断できなくなり、最終的に「誰も信じられない」という諦めに追い込むことで、真実の影響力を削ぎ落とします。

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