2025年10月01日 「軟肋」 弱みを握られる親たち 子を持たぬことが中国では「勝ち組」に?
この記事は、中国で広まりつつある「軟肋(ルヮンレイ)」という言葉と、その社会的意味について解説しています。「軟肋」とは本来「折れやすい肋骨」を指しますが、転じて「弱点」や「人質に取られる弱み」という意味で使われるようになりました。
「軟肋」が意味すること
- 中国共産党当局が市民を脅す際、「自分の軟肋を考えろ」という言葉を使う。これは「子供や家族を人質にしている」という暗示となる。
- 海外に渡った人権活動家や民主派も、国内に残した家族が「軟肋」となり、圧力や脅迫の対象になる。
教育現場での利用
- 学校側が保護者に対し、政治的な活動やグループから退会させる際に「子供の進学に悪影響が出る」と脅す。
- コロナ禍のワクチン接種強制では「接種証明の提出」が学校を通して求められた。
社会保険と教育の強制的な結びつけ
- 河北省では「子供の入学条件に親の社会保険加入を義務化」する事例が報じられている。
- 四川や深センなどでも、戸籍地以外で学ぶ際に社会保険の支払いを条件とする動きが確認され、事実上全国的な慣行になりつつある。
- 親たちは「子供を盾に保険料を強要するやり方」と強く不満を表明。
若者の反発と「無軟肋」の生き方
- 中国社会では子供を持つことが喜びである一方、最大の弱点として当局に利用される。
- そのため、結婚や出産を拒否し「軟肋を持たない生き方」を選ぶ若者が増えている。
- 上海ロックダウンの際に広まった「我々は最後の世代だ」という言葉も、この発想と結びついている。
まとめ
- 子供を持つことが「人生の幸せ」でありながら「当局に支配される最大の弱み」となる状況が現代中国で広がっている。このため、一部の若者が「結婚も出産もせずに軟肋を持たない」という選択をあえて行い、それが静かな抵抗となっているというのが記事の核心です。
中国がなぜ戦争をせずにアメリカに勝てるのかを第1章で解説しています。一番重要なテーマは「習近平の次の中国トップは誰か」という点で、著者は習近平の体調不良の噂や後継者問題に言及し、中国の指導部の動向を詳しく分析しています。
さらに、米中半導体戦争やアメリカの対中戦略、日本の政治状況と中国との関わりについても論じられており、アメリカの経済的な弱点や中国の戦略的な強みを含めて、国際情勢を多角的に検討しています。
著者の副島隆彦は日本初の「民間人国家戦略家」として、金融経済や政治思想、歴史に基づく鋭い洞察が特徴で、本書もその特色が活かされています。
要点:
- 中国が「戦わずに勝つ」理由を解説
- 習近平後継者問題に焦点
- 米中半導体戦争や日本の政治情勢との関係を分析
- アメリカの財政問題に触れ、中国の静かな戦略を説明
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