世界各地で進行する中国主導の違法伐採

表では環境に配慮しているふりをして、裏では環境破壊をする。二枚舌の中国。

記事の概要

  • この記事は、月刊誌『選択』12月号で取り上げられた「中国が欧州各地で森林強奪」というテーマを紹介しています。内容のポイントは以下の通りです。

欧州で進む違法伐採

  • 欧州各地(特にフランス、ドイツ、オーストリア)で、森林の違法伐採が深刻化している。
  • フランス産の樫(オーク)は中国で高く評価されており、違法伐採された木材が中国に輸出されている。
  • ドイツやオーストリアでも同様の事例が報告されており、現地の業者が中国の需要に応じて違法伐採を行っている。

管理体制の現状と課題

  • ドイツの森林管理は厳格で理想的とされてきたが、監査が十分に機能していない(WWFの調査によると、監査対象は業者の1%程度)。
  • 著者は、かつてドイツやオーストリアの森林管理の厳しさに感銘を受け、日本でもその手法が部分的に導入されたと述べている。
  • それにもかかわらず、現在は中国の影響で違法伐採が進行していることに驚きを隠せないと述べている。

世界的な違法伐採の広がり

  • アフリカでは高級家具材の紫檀(ローズウッド)が、中国向けに違法伐採されている。
  • カンボジア、ラオス、タイ、マダガスカル、ロシアなどでも同様の問題が発生し、社会問題化している。
  • 中国発の違法伐採が世界中に拡大している現状を深刻に受け止めるべきだと警鐘を鳴らしている。

日本への提言

  • 国産材(スギやヒノキ)を中国に輸出すること自体には反対しないが、その前に国内の林業や森林管理のあり方を見直すべきと提案している。

まとめ

  • この記事は、欧州や世界各地で進行する中国主導の違法伐採の実態と、その影響について警鐘を鳴らしています。特に、これまで模範とされたドイツやオーストリアの森林管理体制にもほころびが見え始めている点を問題視し、日本の林業関係者にも警戒と対策の必要性を訴えています。

THE WORLD FOR SALE(ザ・ワールド・フォー・セール) 世界を動かすコモディティー・ビジネスの興亡
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内容紹介

  • 本書は、世界の資源・穀物・金融取引を牛耳る「コモディティー商社」の実態と、その興亡を描いたノンフィクションです。
  • グレンコア、ビトル、トラフィギュラ、カーギルといった世界最大級の資源会社を中心に、彼らがどのようにして国家運営にも影響を及ぼす存在となり、グローバル資本主義の「最後の冒険者」として活躍してきたのかを描きます。
  • 商社のトレーダーたちは、内戦下のリビア、コンゴ、クルディスタン、イラク、キューバ、カザフスタン、中国、ロシアなど、世界中の危険地帯を現金の詰まったブリーフケースを持って飛び回り、時には脱法行為や賄賂も辞さず、新興国や資源国の権力者と取引を重ねてきました。
  • 石油ショック、ソ連崩壊、中国の台頭、新興国ブーム、デリバティブ取引の拡大、リーマンショックなど、世界経済の大きな変化に対し、コモディティー商社がいかに商機を見出し、巨万の富と巨大なビジネス王朝を築いてきたかを、徹底取材に基づきスリリングに描いています。

主な章立て

序章 最後の冒険家たち
第1章 先駆者(パイオニア)たち
第2章 石油のゴッドファーザー
第3章 商社は最後の頼みの綱
第4章 紙の樽(ペーパーバレル)
第5章 マーク・リッチの凋落
第6章 史上最大の閉店セール
第7章 資本主義に冒された社会主義
第8章 ビッグ・バン
第9章 オイルダラーと泥棒政治家
第10章 目的地はアフリカ
第11章 飢えを儲けの種に
第12章 十億長者(ビリオネア)の製造工場
第13章 権力の商人
終章 不都合な秘密はいくらでも

特徴・読みどころ

  • コモディティー商社の知られざる歴史と実像に迫る
  • 世界の資源・食料・金融市場を動かす裏側を詳細に描写
  • 脱法行為や賄賂、政治との癒着など、現代資本主義の「闇」にも切り込む
  • ジャーナリストによる長年の取材と証言をもとに、スリラーさながらの筆致で展開
  • 世界経済や地政学、ビジネスに関心のある読者におすすめ

まとめ

  • 世界を動かすコモディティー・ビジネスの舞台裏を、歴史的事件や経済危機と絡めて描いた注目のビジネス書です。コモディティー商社のダイナミズムと、その光と影を知ることができる一冊です。