川勝平太前知事「水一滴も流出させない」現実的な解決策の説明が不十分 マスコミも検証せず報道 過度な危機感や誤解 問題の長期化  結果として11年にも及ぶ議論と工事遅延という「重すぎる代償」を社会全体が負う

リニア建設を11年止めた「水一滴」問題の重すぎる代償…静岡県の”あっさり幕引き”を許していいのか

  • 情報操作を繰り返した川勝県政とマスコミの罪は重い

リニア中央新幹線「水一滴」問題の経緯と“あっさり幕引き”の是非

  • リニア中央新幹線の静岡工区をめぐる「水一滴」問題は、約11年にわたり静岡県とJR東海の対立を生み、リニア建設の大幅な遅延を招いた社会的・経済的な影響の大きい問題です。その“幕引き”が2025年6月2日の専門部会で発表されましたが、その過程や情報発信のあり方には多くの課題が残っています。

問題の発端と経緯

  • 2013年、JR東海がリニア南アルプストンネル静岡工区の工事で「大井川上流の流量が毎秒2トン減少する」と予測し、下流域の住民や自治体が強い懸念を表明。
  • 静岡県は「工事で失われる水は全量大井川に戻す」ことを求め、これが「全量戻し」要求として定着。
  • 2017年以降、川勝平太前知事が「水一滴も県外流出は許さない」と強硬姿勢をとり、議論が硬直化。
  • 県とJR東海の対話は平行線をたどり、マスコミも知事発言をそのまま報道する形で、問題が長期化した。

2025年6月の“解決”と残された課題

  • 2025年6月2日、静岡県の専門部会はJR東海の「田代ダム案」(工事で流出する湧水と同量をダムの取水抑制で大井川に放流)を了承し、「水資源問題は対話終了」と発表。
  • 各紙も「水資源議論終結」「対話完了」と一斉に報道した。
  • しかし、実際には長野県境での湧水流出問題など、専門部会で議論されていない課題が残されており、「本当に終結したのか」という疑問が指摘されている。
  • 静岡市長も「困難性が高い課題が残っている」とコメントしている。

川勝県政・マスコミの情報発信の問題点

  • 川勝前知事は「水一滴も流出させない」と強調し続けたが、技術的な困難や現実的な解決策についての説明が不十分だった。
  • マスコミも県の主張を十分に検証せず、そのまま報道し続けたことで、県民に過度な危機感や誤解を与え、問題の長期化を助長した。
  • 結果として、11年にも及ぶ議論と工事遅延という「重すぎる代償」を社会全体が負うことになった。

“あっさり幕引き”の是非と今後

  • 今回の「対話終了」は、あくまで静岡県とJR東海の間での一部合意に過ぎず、長野県境の問題や生態系・発生土の処理など、未解決の課題が複数残っている。
  • 「玉虫色の解決」で行政への信頼が問われる局面であり、今後も透明性の高い説明と、県民・関係自治体への丁寧な情報提供が不可欠。
  • 「情報操作に明け暮れた川勝前知事はもちろんだが、それをろくに検証もせずに垂れ流したマスコミの罪も重い。」

まとめ

  • 静岡県とJR東海のリニア「水問題」は、形式的な合意で一段落したものの、実質的には未解決の課題が残る“玉虫色の幕引き”です。
  • 県政とマスコミの情報発信のあり方が問題を複雑化・長期化させた責任は重く、今後はより透明で実効性ある議論と説明責任が求められます。

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