2025年10月23日 スペースX、1トン150億円の月輸送料発表 NASA月着陸計画で契約解除の可能性
2025年10月現在、NASAの有人月着陸計画「アルテミス3」において、スペースXと契約していた月着陸船スターシップHLSの開発遅延を理由に、NASAはスペースXとの契約を見直し、他社との競争入札に切り替える方針を示しています。NASAのショーン・ダフィー長官代行は、スペースXだけを待つつもりはなく、米中宇宙競争で勝利するために計画を積極的に推進すると述べています。
この背景には、スペースXのスターシップは超大型かつ技術的に難易度の高い宇宙船であり、開発や試験過程で複数のトラブルや遅延が生じているため、2027年に予定されるアルテミス3ミッションのタイムラインに間に合わない懸念があるからです。
また、スペースXは2021年にNASAと約29億ドル(約4350億円)の契約を獲得し、総額では約40億ドル(約6000億円)規模の契約となっていますが、開発の遅れと安全試験での失敗も問題視されています。これによりNASAは、ブルーオリジンの「ブルームーンMK2」を含む他企業にも月着陸船の開発参加を促し競争を促進する方針を取っています。
さらにスペースXは、1トンあたり150億円という非常に高額な月輸送料も発表しており、このコスト面でも注目されています。
総じて、NASAはスペースXに代わり他社も含めた競争形式で月着陸船開発を進め、2027年の有人月着陸実現を急いでいますが、開発遅延のため計画に不確実性が強まっている状況です。

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