2023年05月07日 ウォーレン・バフェット、アメリカの「信じられない時代」は終わりつつあると語る

ただし、バフェット氏は「この先には新たな繁栄の時代が待っている」とも述べており、短期的な停滞や調整はあっても、アメリカ経済の長期的な成長可能性を完全に否定しているわけではありません

2025年05月05日 バークシャー・ハサウェイの現金保有額

バークシャー・ハサウェイ(Berkshire Hathaway)は、2025年第1四半期(3月末時点)で過去最高となる現金保有額を記録しています。

2025年3月末時点の現金・現金同等物および短期債券の合計は3,477億ドルに達しました。

この水準は2024年12月末の3,342億ドルからさらに増加しており、記録的な現金残高となっています。

直近の推移(億ドル)

年度 現金保有額 総資産 比率
2015年12月末 610 5,523 11.0%
2016年12月末 860 6,208 13.9%
2017年12月末 1,160 7,021 16.5%
2018年12月末 1,120 7,078 15.8%
2019年12月末 1,280 8,177 15.7%
2020年12月末 1,380 8,737 15.8%
2021年12月末 1,460 9,588 15.2%
2022年12月末 1,290 9,485 13.6%
2023年12月末 1,680 10,700 15.7%
2024年12月末 3,342 11,538 29.0%
2025年03月末 3,477

2025年05月04日 バフェットは3,480億ドルの現金を保有と発表

ウォーレン・バフェットは、3,480億ドルの現金を保有と発表。2022年以来、残高は2,390億ドル増加。株式を売却しています。

2023年06月03日 fool.com

Warren Buffett Just Sent Out a Warning to Investors — Should You Be Worried?

ウォーレン・バフェットが2023年のバークシャー・ハサウェイ年次総会で投資家に向けて発した「警告」の要点を日本語でまとめます。

  • バフェットは「米国経済の“素晴らしい時代”は終わりを迎えつつある」と発言しました。ここで言う“素晴らしい時代”とは、近年の超低金利と政府による大規模な経済刺激策で市場に大量の資金が流入し、経済が自動的に成長していた期間を指しています。
  • 低金利の恩恵により、企業や消費者は安く資金を借りて積極的に投資や消費を行い、経済が活性化していました。しかし、現在はその状況が変化し、金利が上昇し始めたことで、経済環境が厳しくなっていると指摘しています。
  • バフェットは長期的な視点を持つ投資家として知られていますが、今回の発言は短期的な米国経済への懸念が中心です。ただし、将来については「明日のことも、来年のことも、何も確実なことはない」と述べ、不確実性を強調しました。
  • 米国経済は歴史的にも6~7年ごとに景気後退(リセッション)を経験しており、これは経済サイクルの一部で避けられない現象だと説明しています。
  • ただし、バフェットは恐れるのではなく、こうした景気後退局面を「割安株を仕込むチャンス」と捉えるべきだとアドバイスしています。過去のリセッションでも株価は大きく下落しましたが、その後大きく回復しているため、長期的な視点で投資を続けることの重要性を強調しました。

要するに、バフェットは「短期的には厳しい時期が来るかもしれないが、長期的には米国経済の成長を信じて投資を続けるべき」とのメッセージを送っています。

2023年05月11日 楽天トウシル

記事「バフェット:米国経済の『信じられないような時期』が終わりつつある」の主な内容まとめ

1. バークシャー・ハサウェイ年次株主総会の様子と注目点

  • 2023年5月6日、米ネブラスカ州オマハでバークシャー・ハサウェイの年次株主総会が開催され、世界40カ国以上から約3万~4万人の株主が参加した。
  • ウォーレン・バフェット会長兼CEOと、長年のパートナーであるチャーリー・マンガー副会長が、株主からの多様な質問に掛け合いで答えるのが恒例となっている。

2. 米銀破綻と金融システムへの見解

  • 総会直前にはファースト・リパブリック銀行が経営破綻し、銀行の破綻が経済に与える影響について質問が集中した。
  • バフェットは、シリコンバレー銀行破綻時に規制当局が全預金者を救済したことについて「そうしなければ世界の金融システムに打撃を与え、大惨事になっただろう」と述べた。
  • 一方、金融当局や銀行経営陣の「利益はもらうが損失は税金で処理される」姿勢を批判し、規制のインセンティブが「めちゃくちゃ」で「やったもの勝ち」の経営が続いていると指摘した。

3. バークシャーの投資戦略と主要銘柄

  • バークシャーの上場株式ポートフォリオで銀行セクターの主力はバンク・オブ・アメリカ(BAC)であり、バフェットは「経営陣を気に入っている」と明言。
  • オクシデンタル・ペトロリアム(OXY)については「経営権取得の意図はない」としつつ、今後の買い増しの可能性は否定しなかった。
  • アップル(AAPL)に関しては、バークシャーのポートフォリオ全体で約6%の比率と説明し、「アップルのビジネスは我々が所有するどの事業よりも優れている」と高く評価。
  • iPhoneのブランド力や消費者への影響力を強調し、「5.6%の保有でも十分」と述べた。

4. 分散投資と投資哲学

  • マンガーは「分散投資のやり過ぎ」を批判し、「良い機会をたくさん持つことは難しい。最高のアイデアに集中投資すべき」との持論を展開。
  • 「良いアイデアと最悪のアイデアの区別がつかない人も多い」とし、バークシャーは「他の人より失敗が少なかったのはラッキーだった」と謙虚な姿勢を見せた。

5. AI、イーロン・マスク、日本投資などへのコメント

イーロン・マスクについては「自分たちとは異なるタイプ」とし、「あれほどの失敗は望んでいない」とユーモアを交えてコメント。

日本投資については、今後も継続する意向を示し、商社との協業も模索していると日経新聞が報じている。

要点まとめ

  • 米銀破綻への対応と金融規制への批判
  • 分散投資よりも「最高のアイデア」への集中投資を重視
  • アップルやバンク・オブ・アメリカなど主力銘柄への自信
  • 日本投資の継続意欲
  • イーロン・マスクやAIなど時事テーマへの率直なコメント

バフェットとマンガーは、投資哲学や市場観、個別銘柄への見解を率直に語り、今後の米国経済や金融システムには慎重な姿勢を崩していません。

2023年05月07日 seekingalpha

Warren Buffett Says America’s ‘Incredible Period’ Is Ending

ウォーレン・バフェット氏は、バークシャー・ハサウェイの年次株主総会において、「アメリカ経済の“信じられないような好調な時期”が終わりつつある」と発言しました。過去6か月間でその兆候が見られ、今後S&P500企業の利益もさらに減少する可能性があると述べています。

この見通しを反映し、バークシャー・ハサウェイの投資ポートフォリオも慎重な姿勢に転じており、米国株への新規投資を控え、現金や短期国債の保有を増やしています。一方で、バフェット氏は日本の商社株への投資を拡大するなど、投資先の多様化も進めています。

ただし、バフェット氏は「この先には新たな繁栄の時代が待っている」とも述べており、短期的な停滞や調整はあっても、アメリカ経済の長期的な成長可能性を完全に否定しているわけではありません。

要約すると、バフェット氏はアメリカ経済の「黄金期」が一旦終わりを迎えつつあると警鐘を鳴らしつつも、将来的な回復や新たな成長の可能性にも言及しており、それを踏まえた柔軟な投資戦略を取っていると言えます。

2023年05月07日 fortune

Warren Buffett says it’s been an ‘incredible period’ for the economy but that’s coming to an end

ウォーレン・バフェットの経済見通し要約(2023年5月時点)

ウォーレン・バフェットは、バークシャー・ハサウェイの年次株主総会で、米国経済について「これまで非常に素晴らしい時期が続いてきたが、その時代は終わりつつある」と語りました。バフェットは、パンデミック後の経済回復が力強かったことを認めつつも、今後はバークシャー傘下の多くの事業で利益が減少する見通しであると述べています。

バフェットによれば、2023年の米国経済は減速傾向にあり、リセッション(景気後退)の可能性にも言及しています。特に、消費者の支出や企業の利益に陰りが見え始めており、これまでの「信じられないほど良い時代」は終焉を迎えると警鐘を鳴らしました。

また、バークシャー・ハサウェイ自体も、今後は過去ほどの成長や高収益を期待すべきではないと慎重な姿勢を示しています。バフェットは、今後も堅実な経営とリスク管理を重視し、不況時にも耐えうる体制を続けていく方針です。

要点まとめ

  • 米国経済の「素晴らしい時代」は終わりに近づいている
  • バークシャー傘下の多くの事業で利益減少を見込む
  • リセッション(景気後退)のリスクを警戒
  • 今後は成長や高収益への期待を抑え、堅実な経営を重視