- カズオ・イシグロ作 綾瀬はるか主演
わたしを離さないではクローン人間についての話
はじめのうちはそちらに集中していた。
科学的・倫理的な観点で展開を想像した。
途中から意識の向きが変わった。
保科恭子 綾瀬はるか
土井友彦 三浦春馬
酒井美和 水川あさみ
集団になったときの、人間関係。人の役割分担
保科恭子と土井友彦は仲が良い。
酒井美和は自己中心的。寂しがり屋。
この「寂しがり屋」の美和が問題。自分が辛い思いをしているんだから、幸せそうな人をぶち壊したくなるらしい。恭子と友は美和の内心が見えない。善人には悪人の心理が理解できない。美和の要求に応えてあげようと損を受け入れる。要求はエスカレートする。最後まで応え続ける。
大人になって恭子は美和の性格を見抜く。周囲の登場人物からも証言が集まって美和の根性の悪さが露呈していく。死の直前に美和は改心をするのだが、貴方はどう感じるだろうか。
俺の父親が美和に近いタイプだと思う
声で恫喝し、暴力で屈服させようとする。
家族は堪ったものではない。
「わたしを離さないで」を観て、自分のことのように感じた
暴力的な父親と母親の間に立つ俺。
大学生の頃「道化の役割を選んだのは両親が原因ではないか?」と思った。
心理学の本にも役割分担について記載があった。
本が先か、自分で思いついたのか、定かではない。
貴方の性格は自分で選んだものではなく、周囲の人たちに押し付けられたものかもしれない。
自分の気持ちを殺して、支配者に従うか、反抗するか
それは自分で選ぶこと。
選ぶ以前にこれらの事実に気づかなければ、生涯奴隷として扱われるかもしれない。