猫は「餌=安全・好意」と認識
猫は餌をくれる人にだけなつきやすく、撫でさせたり甘えたりする傾向が強いです。
猫が餌をくれる人になつく理由
- 猫は本能的に「餌をもらう」行為を良いものと認識しており、餌をくれる人には警戒心を解きやすくなります。これは野良猫も同様で、特に子猫の時期から餌をもらっている場合は人に懐きやすく、大人になってから餌を与えても警戒が強く残るケースが多いです。
餌をくれる人と他の人への態度
- 多くの飼い主が「餌をあげる人にだけ甘える」「膝の上に乗る」「帰宅時に迎えにくる」「名前を呼ばれても反応するのは餌当番だけ」など、明確な違いを感じています。
- 餌を与えていない人には「まったく呼びかけに反応しない」「触らせてくれない」など、距離を保とうとする傾向が見られます。
なつかせるためのポイント
- 警戒心が強い猫は、まず器で餌を与え、慣れてきたら手から与えるなど、少しずつ距離を縮めるのが効果的とされています。また、猫の好きなタイミングで撫でたりして甘えさせることも大切です。
補足
- 野良猫の場合、餌をもらえる人には近づきますが、それ以外の人間には基本的に警戒し続けることが一般的です。
猫が餌をくれる人にしか撫でさせないのは、「餌=安全・好意」と認識し、その人にだけ特別な信頼を寄せているためです。
- 要介護認定には至らないものの、加齢による体力・認知力の低下で日常生活のサポートが必要となる父親と、その娘である著者が過ごした5年間の記録をまとめたエッセイです。
作品の概要
- 主人公である著者の父親は82歳でひとり暮らしを始め、健康ではあるものの家事などがほとんどできず、生活が自力では成り立ちにくい状況に陥ります。
- 著者は唯一の家族として「ビジネスライクに」毎食の手配や大掃除、ちょっとした予定管理など、実務的に父親の生活を支えます。ところが「ペットボトルが開けられない」「予定が分からなくなる」など、「できないこと」が日々増えていきます。
- 支援の期間はコロナ禍(2020年~2025年)に重なり、遠隔サポートやコミュニケーションの難しさも描写されています。
作品の主な特徴と気づき
- 人はいきなり「要介護」状態になるわけでなく、その手前の「誰かの助けがないと生活しづらい時期(介護未満)」が意外と長く、手間も心の準備も必要になることが語られます。著者は父と「喧嘩しない」をテーマにサポート方法を工夫し、親子の距離感や問題の折り合い方を模索します。
- 本書は現状維持が最善と感じられる老いのリアルや、「少し先の未来」を想像する手がかりになる作品として、多くの読者から共感を集めています。
- また、家族以外の人間関係や「元愛人」など複雑な人間模様、老いることに伴う自身の心構えについて、著者独自の観察と悩みも率直に綴られています。
ジェーン・スーについて
- ジェーン・スー(1973年東京都生まれ)は作詞家・コラムニスト・ラジオパーソナリティとして活躍。本書のほか『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』『生きるとか死ぬとか父親とか』等も執筆しています。
- ジェーン・スーは日本人です。東京生まれ・東京育ちで、名前は芸名です。本人も「生粋の日本人」と公言しています。
まとめ
- 本作は、介護直前の親の「できないこと」が増えていく日常と、娘としてどう支え、どう心を保つかという実体験ベースの記録です。介護や老いと向き合う家族にとって役立つ、現実的かつ温かいヒントが詰まっています。
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