2025年11月04日 ミャンマー拠点に特殊詐欺、犯罪集団「白一族」幹部ら5人に死刑判決…中国・深圳の地裁
今回の広東省深圳市の中級人民法院での判決は、ミャンマー北東部コーカン自治区を拠点に特殊詐欺や賭博、薬物製造・密売、人身売買などの違法行為を展開していた犯罪組織「白一族(バイ一族)」幹部5名に死刑を言い渡したものです。
白所成被告らは、2015年以降に29億元(約6270億円)超の違法利益を得ていて、メタンフェタミン約11トンの製造・密売にも関与しました。拠点では中国人を偽の求人や人身売買で連れてきて、暴力的に支配し、特殊詐欺の実行などを強いていました。また、白被告らは中国人6人を殺害したことも判決で認定されています。
コーカン自治区には「白一族」以外にも、「四大家族」と呼ばれる犯罪組織が存在し、中国当局は摘発を強化しています。今年9月には同じような犯罪組織「明一族」でも幹部ら11人に死刑判決が出されています。
特殊詐欺は中国国内でも社会問題となっており、2024年には7万8000人が関連事件で起訴されています。
2025年09月29日 中国、マフィア一家11人に死刑判決
中国の裁判所は、ミャンマーのラウッカイを拠点に賭博、麻薬、詐欺などの犯罪を運営していた中国のマフィア一族「ミン家(明)」の11人を死刑に処しました。この裁判では39人の家族メンバーが有罪となり、死刑のほか懲役刑も課されています。
ミン家は、ミャンマーのラウッカイにおいて、中国境界付近の町を賭博・違法薬物・詐欺の拠点に変え、オンライン詐欺やマネーロンダリングで10億人民元(約14億ドル)以上の利益を上げていました。労働者は偽の就職話で誘われ、強制労働され、逃げようとした者が殺害されるなど過酷な扱いを受けていたことも裁判で明らかになっています。
2023年にミャンマー当局はこれらの犯罪組織の摘発を開始し、多くの関係者が逮捕され中国に引き渡されました。今回の判決は、中国が国境沿いの詐欺犯罪に厳しく対処している姿勢を示していますが、専門家は詐欺ネットワークが他国へ移転するなどして依然として問題が解決していないと指摘しています

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