アメリカが「歴史から学ばない」はずがない、と思います
保護主義がもたらす危険性
- この動画は、アメリカ経済における「2025年の関税政策(貿易実験)」をテーマにした解説で、1930年に起きた「スムート・ホーリー関税法」との歴史的比較を通じて、保護主義がもたらす危険性を警告しています。以下に要点をまとめます。
2025年アメリカの関税政策の発動
- トランプ政権が再び高関税政策を導入。
- 中国には約55%、日本・EU・韓国などにも20〜30%台の関税。
- 過去最高水準の保護主義的措置で、輸入総額の71%を対象。
1930年スムート・ホーリー関税法との比較
- 当時も関税引き上げで報復が連鎖し、世界貿易が66%減少。
- 失業率25%、銀行5000行倒産、株式市場崩壊。
- 世界恐慌を悪化させた要因とされる。
現代への警鐘
- 現代はサプライチェーンが複雑で、広範囲に被害が及ぶ。
- 輸入コスト上昇が物価高と企業倒産を招き、消費者が最終的な負担を負う。
- 報復関税は即時に発動され、金融市場にも瞬時に影響が波及。
FRB・金融市場の懸念
- 関税が25%を超えれば世界的リセッションに陥る恐れ。
- GDP成長率は1.4%に下方修正。
- 雇用、物価、通貨、金融機関ストレスの6点を注視すべき。
結論
- 歴史が示す通り、関税政策は経済の回復ではなく破壊をもたらす。
- 1930年は第2次世界大戦によってしか失業率を回復できなかった。
- 今回も同様の道を歩む危険があると強く警告。
動画の主旨は「関税政策は歴史的に失敗の繰り返しであり、現代ではより破壊的な結果を招く可能性が高い」という警鐘を鳴らしながら、後半では別テーマ(次世代技術市場の宣伝)に切り替わる構成になっています。
スムート・ホーリー関税法(Smoot-Hawley Tariff Act)
- スムート・ホーリー関税法は、1930年にアメリカで成立した関税法で、約2万品目の輸入品に対し平均50%程度の高関税を課しました。この法律は国内農業および工業製品の保護を目的としていましたが、他国が報復関税をかけたことで世界貿易が縮小し、世界恐慌(大恐慌)を深刻化させたと評価されています。法案はリード・スムート上院議員とウィリス・ホーリー下院議員の名前に由来し、1930年6月に成立、フーヴァー大統領が署名しました。結果として、アメリカの輸出入は半分以下に減り、世界経済の悪化と国際的な緊張の高まりにつながったとされています。
スムート・ホーリー関税法の特徴
- 1930年制定、1930年関税法とも呼ばれる。
- 対象は農産物だけでなく工業製品含む約2万品目。
- 平均関税率は約50%で、高関税政策の代表例。
- アメリカ国内の産業保護と高賃金維持を狙った。
- 他国による報復関税を招き、世界貿易の停滞を引き起こした。
経済的影響
- 世界恐慌の悪化および長期化に大きく関与。
- アメリカの輸出入が激減し、国内農業・工業にも打撃。
- 貿易量は1930年代に劇的に減少し、世界GDPも減少。
- 国際的な経済対立や緊張が高まり、その後の世界情勢にも影響。
この法律は歴史的に「最大の政策ミス」とされ、自由貿易の流れを止め経済に悪影響を与えた例として教訓視されています。
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