ウクライナ軍がA-60とA-100LLを破壊

A-60とA-100LLの損失は「ロシアの航空研究・防空・宇宙兵器開発を数年〜10年単位で遅らせる可能性」

2025年11月26日 ロシアの超重要機が2機同時に破壊!A-60レーザーとA-100AWACSの損失は致命的?

2025年11月25日夜、ロシア南部ロストフ州タガンログのベリエフ航空機製造施設がウクライナ軍の長距離精密攻撃を受け、ロシアの極めて重要な試験機2機――空中レーザー実験機「A-60」と次世代早期警戒管制機「A-100 Premier」の試験機「A-100LL」――が破壊または深刻な損傷を受けたと報じられています。

この2機はいずれもロシア軍の将来の航空・防空技術開発を担う中核資産であり、軍事専門家の多くは「ロシア航空技術インフラへの過去最大級の打撃」と評しています。

A-60空中レーザー実験機の損失

  • A-60は、1970年代末から続くソ連/ロシアの空中レーザー兵器実験プロジェクトで、Il-76MD輸送機をベースにメガワット級レーザーを搭載した極めて希少な試験機(実機は2機のみ)です。
  • 主に衛星や弾道ミサイルのレーザー照射実験を目的としていました。
  • 今回の損失は、ロシアの指向性エネルギー兵器(DEW)や対衛星兵器(ASAT)研究における巨大な後退を意味すると見られています。

A-100LL次世代AWACS試験機の損失

  • A-100は老朽化したA-50シリーズの後継として開発中の新型早期警戒管制機で、AESAレーダー「Premier」を搭載する予定でした。
  • しかし制裁や部品不足などで開発は難航しており、その中核である試験機A-100LLの損傷は、配備計画を数年以上遅らせる可能性があります。
  • ロシアはすでにA-50がウクライナ側に複数撃破されており、AWACS能力自体が限界に達しつつあります。

戦略的打撃の意味

  • 攻撃を受けたベリエフ施設はロシア特殊航空機の開発・整備の中枢で、A-50、A-100、対潜機Be-12などの整備・改修を担っています。
  • これらの大型試験機は他の拠点に容易に移せないため、この施設が被弾したこと自体が、ロシア航空技術研究全体への致命的な打撃となります。

OSINT分析では、格納庫の炎上や大型特殊機の破壊が衛星画像で確認されており、ウクライナ軍が単なる戦術的攻撃ではなく「ロシアの将来の軍事力」そのものを狙った戦略攻撃を実施したと推測されています。

総合すると、A-60とA-100LLの損失は「ロシアの航空研究・防空・宇宙兵器開発を数年〜10年単位で遅らせる可能性のある致命的打撃」であり、単なる1回の軍事攻撃を超えた長期的な戦略的意味を持つ出来事と評価されています。