「7月5日に東日本大震災の3倍の津波が押し寄せる」予言の影響

風水や超自然的な現象を重視する香港は50~75%減。他は20%

中国、香港、台湾、シンガポール、タイの訪日旅行客はどのくらい減ったか?

  • 2025年7月5日に日本で大津波が発生するという根拠のない「予言」が、香港を中心に中国、台湾、シンガポール、タイなどアジア各地で拡散し、訪日旅行客の減少を招いています。特に香港では影響が顕著です。

香港からの訪日旅行客の減少

  • 大分県別府市の宿泊施設では、香港からの観光客が「普段の3割ほど」にまで減少しているとの証言があり、通常なら土曜日はほぼ満室にもかかわらず、7月5日の宿泊予約が激減しています。
  • 別府駅の観光案内所でも、2024年同時期と比べて香港からの観光客の利用が「半分以下」に減少しているとされています。
  • 大阪では、5月の香港からの訪日客数が前年同月比で86%にとどまり、他地域の訪日客が増加する中、香港だけが減少しています。
  • 香港の航空会社による日本直行便の一部運休や減便も発表されており、航空各社も影響を受けています。

中国・台湾・シンガポール・タイからの訪日客の動向

  • 台湾や中国本土でも「7月に日本で大災害が起こる」という噂がSNS等で拡散し、不安の声が聞かれていますが、現時点で「旅行をやめた人はいないが、信じている人はいる」といった状況です。
  • シンクタンクの試算によると、香港以外の中国、台湾、シンガポール、韓国の訪日客は、香港の減少幅の約4分の1程度減ると想定されています。例えば、香港が6・7月に75%減少と仮定した場合、これらの国・地域では約19%程度の減少が見込まれるという推計です。
  • 実際にどの程度減ったかの正確な数字は出ていませんが、アジア全体で年間約240万人(約8%)が5~10月の間に日本旅行を見合わせる可能性があると見積もられています。

まとめ表:各国・地域の訪日旅行客減少傾向(主に2025年5~7月)

地  域 減少率・影響内容(推計・報道)
香港 50~75%減(地域・時期により異なる)
中国 19%前後減(推計)
台湾 19%前後減(推計)、一部不安の声
シンガポール 19%前後減(推計)
タイ 具体的な数字なし、影響は限定的

補足

  • 予言の拡散は、特に風水や超自然的な現象を重視する文化的背景を持つ香港や中国本土で影響が大きいとされています。
  • 日本政府や気象台は「科学的根拠のないデマ」と公式に否定しています。

結論

  • 「7月5日に東日本大震災の3倍の津波が押し寄せる」といった予言は、香港を中心に中国・台湾・シンガポールなどアジア各地の訪日旅行客の大幅な減少を招いており、特に香港では最大で75%減、他の中華圏でも2割程度の減少が見込まれています。

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