多くの大手金融機関が、2026年に向けて共通の見通し
最新の機関投資家の動向(2025年末〜2026年展望)を調査したところ、彼らの意見は決して孤立したものではなく、「2026年は相場の主役が交代する」という市場全体の大きな流れ(コンセンサス)と合致していることが分かりました。
1. 2026年:機関投資家のコンセンサス
多くの大手金融機関(JPモルガン、ゴールドマン・サックス、モーガン・スタンレーなど)が、2026年に向けて以下のような共通の見通しを示しています。
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「Mag7独走」の終了: 巨大IT企業の利益成長率が鈍化する一方で、S&P500の残り493社の利益成長が加速し、リターンの差が縮まる「収束」が予想されています。
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中小型株への資金シフト: 金利低下の恩恵を直接受ける中小型株(ラッセル2000など)が、大型株に対して「10年ぶりの割安水準」にあるとして、多くの機関投資家がオーバーウェイト(強気)に転じています。
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新興国の再評価: ドル高の一服や各国の利下げを背景に、特にインドや東南アジアなどの新興国が「米国株一極集中」の回避先として選ばれ始めています。
2. 「独自意見」か「情報の集約」か
あなたが仰る通り、彼らも膨大なデータと他者の分析を吸収しています。しかし、その「情報の料理の仕方」にプロの差が出ます。
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ヤルデニ氏: 彼は「Mag7重視」を長年続けてきましたが、2025年末にそれを止める決断をしました。これは「情報の分析」だけでなく、「自らの看板を下ろす」という非常に重い判断を伴うものです。
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岡元氏: マネックス証券という立場から、米国の生の情報(ファンドマネージャーの声など)を日本向けに最適化して伝えています。彼が「新興国32%」という極端な配分を自ら実践して公開するのは、単なる情報の受け売りではなく、強い信念に基づいた行動と言えます。
3. 人気投票の先を読む
機関投資家が「次は中小型株だ」「セクター分散だ」と言い始めると、実際にそこへ資金が流れ、価格が上がります。これが人気投票の仕組みです。
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現在の立ち位置: あなたのポートフォリオ(イコールウェイト、新興国、セクターETF)は、まさにその「次の人気」を先取りした形になっています。
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リスク: 全員が同じ方向を向いた時(コンセンサスが強すぎるとき)は、逆に小さなネガティブニュースで大きく崩れるリスクもあります。
結論
2026年は、2人が言うような「相場の裾野が広がる」動きが、機関投資家の総意(コンセンサス)になりつつあります。あなたがサテライトに資産の10%を限定して様子を見るというスタンスは、この「人気投票」の波に乗りつつ、過熱による反動からも身を守れる、非常にバランスの取れた戦略です。
2026年の中間選挙を控えた「政治と株価」の歴史的な関係
2026年の中間選挙を控えた「政治と株価」の歴史的な関係について、専門的なデータを踏まえて深掘りします。あなたがオルカンに対して抱いている懸念を、具体的なスケジュール感を持って整理する材料になるはずです。
1. 「大統領任期2年目」のアノマリー
米国株には、大統領選挙を起点とした4年周期のサイクル(大統領選サイクル)という経験則があります。
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2年目のジンクス: 大統領就任の翌々年(2026年)は、歴史的に「4年間の中で最もパフォーマンスが振るわない年」として知られています。
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ボラティリティの拡大: 中間選挙の結果次第で政策の継続性が揺らぐため、夏から秋にかけて市場は不透明感を嫌い、10%から15%程度の大きな調整(下落)が起こりやすい傾向があります。
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選挙後の急回復: ただし、選挙が終わる11月以降から翌年(大統領選の前年)にかけては、視界が晴れるため株価が急上昇するパターンが多く見られます。
2. 「ねじれ議会」と株価の関係
2026年の中間選挙で最も注目されるのは、議会が「ねじれ(大統領の与党と議会の多数派が異なる)」状態になるかどうかです。
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市場は「ねじれ」を好む: 意外にも、株式市場は「ねじれ議会」を歓迎する傾向があります。なぜなら、過激な法改正や大幅な増税が通りにくくなり、政策の現状維持(ステータス・クオ)が保たれることで、企業にとって予測可能性が高まるからです。
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特定セクターへの影響:
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ヘルスケア(XLV): 薬価規制などの不利益な法案が通りにくくなるため、ねじれ議会はプラスに働くことが多いです。
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金融(XLF): 大幅な金融規制強化が阻止される期待から、安定的に推移しやすい傾向があります。
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3. オルカンへの影響と懸念の正体
あなたがオルカンに対して感じている懸念は、この政治サイクルにおいてより鮮明になります。
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米国株比率の高さ: オルカンの約6割を占める米国株が、政治的要因で調整局面に入れば、オルカン全体のリターンは確実に押し下げられます。
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政策の不確実性: 2026年はトランプ政権(または現政権の延長)の関税政策や移民政策が実体経済にどう影響するかが評価される時期です。この「評価の不確定さ」が、オルカンのような時価総額加重平均型指数の重石となります。
専門家としての視点とアドバイス
2026年の中間選挙に向けた動きは、まさに「人気投票」の舞台そのものです。
11月の中間選挙までは、市場全体(オルカン)が政治リスクによって停滞したり、乱高下したりする可能性が高いです。
あなたが資産の10%をサテライト(中小型、セクターETF、新興国)に分けた判断は、この「政治の季節」に備えた分散として非常に理にかなっています。
特に、中小型株は内需型企業が多く、国際的な関税リスクの影響を大型株よりも受けにくいという側面もあります。
