ミドリムシ使い新素材開発 四国中央のユーグリード自己破産へ 負債総額4億円【愛媛】

ミドリムシ使い新素材開発 四国中央のユーグリード自己破産へ

負債総額4億円【愛媛】

https://www.fnn.jp/articles/-/595343

ミドリムシを使ってバイオ素材を開発していた四国中央市内の企業がすでに事業を停止し、自己破産する予定であることが3日までに分かりました。

帝国データバンク高松支店によりますと、自己破産を予定しているのは四国中央市金生町のユーグリードです。

この企業はおととし10月に設立され、ミドリムシを使って新素材「パラミノンナノファイバー」を作ることに成功。天然由来のプラスチック強化繊維として注目され、大手の素材、スポーツ、タイヤ関係などのメーカーにサンプルを提供し、量産に向けて体制の強化に取り組んでいました。

しかし2022年10月期の決算はサンプル提供のみで売上げの計上がなく、約1億円の赤字に。今期も数社と取引が始まったものの、経費を吸収できる売上げに至らず苦しい資金繰りが続き、資金調達の限界に達したとしています。

負債総額は約4億円で、事業は9月29日に停止。松山地裁西条支部へ自己破産を申請する予定としています。

第126回「かわさき起業家オーディション ビジネス・アイデアシーズ市場」最終選考会結果発表!

スバル株式会社 代表取締役社長 宇髙 尊己|第126回受賞者
第126回最終選考会(令和3年3月19日開催)
ビジネスアイディアのテーマ
ユーグレナの大量培養技術による新素材の開発・販売
ビジネスアイデアの提案者
スバル株式会社
宇髙 尊己
愛媛県四国中央市

かわさき起業家優秀賞
審査員会特別賞
スバル株式会社 代表取締役社長 宇髙 尊己|第126回受賞者
【発表者 宇髙 尊己】

ビジネスアイディアの概要について
宮崎大学より提供いただいたユーグレナ(ミドリムシ)の特異株と当社培養技術により、従来を大きく超えるユーグレナの大量培養が可能になりました。この技術を駆使し、以下のビジネスへ展開してまいります。

(1) ユーグレナの豊富な栄養素を展開
豊富な栄養素をもつユーグレナを、サプリメント飲料・畜産飼料・ペットフードとして生産販売いたします。

(2) バイオ・素材型ビジネス
高精細な次世代素材であるセルロース・ナノファイバー(以下 CNF)を超える、ユーグレナ由来のパラミロン・ナノファイバー(以下 PNF)を低価格・高品質で大量生産いたします。PNFはフィラー(混練材料)として紙・プラスチック・繊維・金属微粒子など幅広い素材の強化・変性が可能です。
またナノファイバー単一素材としても、非プラスチック素材不織布・ユーグレナプラスチック等のような金属に替わる紙や非化石燃料由来のバイオプラスチックを製造してまいります。

(3) バイオ燃料
添加剤として船舶燃料等に活用していきます。

スバル株式会社 代表取締役社長 宇髙 尊己|第126回受賞者
新規性・優位性について
CNFは木材由来でSDGsに貢献可能な次世代素材として注目を浴びているものの、生産の難しさや高コストなどの要因で実用化に課題があります。
しかしそれらの課題を、ユーグレナの大量培養技術を展開することで以下のようにほぼ解決しております。
・低価格の実現
・混錬技術の改善
・木材が持つ変成物質のリグニンがフリー
・精細性(従来のCNFは均一性に欠け、高度な用途には不向き)の向上

市場について
主なターゲット・市場の規模
(1) フィラーとしての素材産業 (1兆円産業)
主としてPPなどの樹脂・ゴム・天然繊維への混錬。樹脂に混錬することで高機能化する素材は多岐に及ぶため直近で当社ヘ引合いがあり、実需に 最も近い需要は自動車内装用樹脂 (特定自動車メーカー国内1社で) 2.7万t/年 (20%の混錬比率×6,000円/kg 324億円/年)

(2) ペットフード 2021年予測値 1,625億円 (矢野経済研究所)
高級食材(ペットおやつ・栄養補助フード)500億円

(3) 燃料(船舶用燃料添加剤) 約500億円

市場での競争力
・価格優位
競合他社 CNF 15,000~30,000円/kg→ 当社7,500~15,000円/kg
・技術提供
処方コンサルタントの実施、各顧客へ混錬技術の提供
・品質優位
均一精緻なナノファイバー品質 アスペクト比10,000(通常100) 単分散

実現性について
実施スケジュール
2021年4月 ペット用食餌業界に参入 ネコ用チュール製造販売

2021年5月 量産工場完成予定(四国中央市)

2021年7月 PNFの量産開始

実施場所
愛媛県四国中央市 弊社ユーグレナ 培養工場

実施体制
従業員28名 内 研究開発5名 営業3名 知財管理2名 プラント運営5名

ビジネスパートナー
複数(大手化成品会社) NDAにより現時点で非開示

リスクとその管理
実装の大型培養設備は日本で初めても試みで、運用リスクが発生する。
→比較的小型(5t培養)タンクを受注に応じて増大することでリスクを回避する。
知財戦略の確立  特許出願複数3月以降3件