タイで医療用大麻が解禁

タイで解禁の医療用大麻 危険な違法製品も

[2019/08/23 08:55]

  • カナダやアメリカの一部の州で大麻が合法化され、日本でも検討を求める声が上がっています。そんななか、タイで医療用の大麻が解禁され、一部で違法製品まで容認する考えが広がっています。
  • タイで今年2月に医療用の大麻が解禁されたことを受け、現地の製薬メーカーのみならず、大学までもが製品の開発に乗り出しています。
    ランジット大学・リラワット教授「研究の結果、大麻に含まれる成分が胆管がん細胞の成長を抑える効果があることが分かった。大麻から安全な医薬品を作ることが今の目標だ」
    一方で、大麻製品を非合法的に製造している団体があることがANNの取材で明らかになりました。
    タイの伝統医「警察は逮捕したいならしてみろ。私の行為は違法だが、道徳的には間違っていない」
    この男性は何と自身で違法に“大麻オイル”を作り、希望者に提供しているといいます。
    タイの伝統医「一般の医薬品では治せない病気も大麻なら簡単に治すことができると信じている」
    伝統医は「金もうけが目的ではなく、病気で困っている人を助けたいだけ」と主張。製造費はすべて支援者らの寄付で賄われていて、この日は約300人に手渡されました。
    タイの伝統医「国が認可した大麻オイルより私が作ったものの方が安くて効果がある。国のものは高くて効果があるのか私は知らない」
    集まった市民も医療用の大麻は解禁されていて、違法製品だとしても不安はないと話します。
    大麻オイルの希望者「大麻は新たな治療方法であり、解禁して良かったと思う。実際、とても効果的だよ」「大麻はただの植物よ。化学薬品じゃないから安全だわ」
    さらに、目を疑うような光景が。大麻オイルが渡されている現場のすぐ近くには地元の警察官もいますが、取り締まる様子はありません。管轄する警察署に問い合わせると「伝統医は患者のためにセミナーなどをしていて、オイルもハーブで作ったものと聞いている」と話し、捜査はしていないことを示唆しました。
    ランジット大学・リラワット教授「大麻製品は用途を間違うと得られるはずの多幸感が不安や憂鬱(ゆううつ)な気持ちに変わり、最悪、精神病になる。患者は使用方法を必ず守るべきだ」
    医療用に限ったとはいえ、解禁されたことで「大麻は危険ではない」といった誤った認識を広める危険性があることが浮き彫りになっています。

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