前回のハンガリー大統領選挙(間接選挙)
時期: 2024年2月26日、国会にて実施。
経緯: 前職のノバーク・カタリン大統領が、小児性愛犯罪の隠蔽に関わった人物に恩赦を与えた問題で辞任したことを受け、前倒しで行われました。
前回の選挙でオルバンが勝った理由、今回負けた理由
前回オルバンが勝ったのは、排外主義・反移民を前面に出したナショナリズム的なメッセージと、長期政権による既得権益・メディア支配の“強固な盤石”が機能したからです。
今回負けたのは、EUとの対立路線・ロシア寄り姿勢への疲弊、若い世代の不満・若者の国外流出懸念、そして長期政権による「腐敗・利権政治」への批判が高まったことが主な理由です。
前回オルバンが勝った理由
移民や「外部からの脅威」を悪者にし、国民の中でも保守的・ナショナリスト的な層を広く結集した。
2010年以降の長期政権で、司法・メディア・選挙管理・公的資金をコントロールする“利権ネットワーク”を構築し、選挙制度や公共事業を自分たちに有利に運営してきた。
経済政策や「生活の質向上」を理由に掲げ、与党に近い支持層には恩恵を配分し、農村部を中心に支持を固めた。
今回オルバンが負けた理由
EUのウクライナ支援や対ロ制裁に反対し、ロシア寄りを続けることで、欧州の資金や制裁問題が家計・経済にも悪影響を及ぼすと多くの国民が感じた。
若年層が「このままでは国外に出ていくしかない」との声を増やし、欧州との関係正常化を求める親EU路線のティサへの支持が高まった。
16年間の政権継続で、メディアの情報統制や腐敗・利権政治への批判が積み重なり、「政権交代で変わるかもしれない」という期待が野党を押し上げた。
要するに
前回は「国民の不安と利益を巧妙に取り込み、盤石な支配体制を作る」ことで勝ち続けたが、今回はその路線の行き詰まりと「変わらねばならない」という世論が重なって敗れたと見られます。
ハンガリーで政権交代へ オルバン首相が敗北宣言
ハンガリーで16年続いたオルバン首相率いる「フィデス」政権が敗れ、新興野党「ティサ(尊重と自由)」が議会選挙で勝利する見通しとなり、事実上の政権交代が決まりました。
選挙結果の概要
一院制で199議席あるハンガリー議会総選挙は4月12日に実施され、開票が進む中で、中道右派の野党「ティサ」が右派与党「フィデス・ハンガリー市民連盟」を上回る勢いを見せました。
オルバン首相は夜の演説で「野党になっても祖国と国民に奉仕する」と述べ、敗北を認めました。
政治路線とEU・ロシアの関係
オルバン政権は、ロシア寄りの姿勢を強め、EUのウクライナ支援や対ロ追加制裁に反対し続けてきたため、「EUの異端児」としてEUの結束を乱す存在とされていました。
新しく政権を握る見通しのティサは、EUとの関係改善を掲げており、欧州の制裁やウクライナ支援への協調路線を取る可能性が高く、結果としてハンガリーのEU補助金(結束基金や復興基金)再開や、ロシアとの関係見直しが進められる見通しです。

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