アメリカの主要都市の多くで買い手が有利な「買い手市場」

米国の住宅売り手数が5月に過去6年で最高水準に達する:報告書

  • Number Of US Home Sellers Hits Highest Level In 6 Years In May: Report

2026年5月の米国住宅市場は、売り手数が過去6年間で最高水準に達し、全米の主要都市の多くで買い手が有利な「買い手市場」となっています。

金利の高止まりによって買い手の動きが鈍る一方、パンデミック期に住宅建設が盛んだった南部などの地域を中心に在庫が積み上がっています。

市場の現状と需給バランス

不動産仲介大手レッドフィンの報告によると、2026年5月は全米の上位50大都市圏のうち35都市圏において、売り手数が買い手数を上回る状態となりました。

  • 売り手数の突出
    5月の売り手数は約148万人に達し、2020年以来の最高水準を記録しました。これに対して買い手数は約101万人にとどまっています。
  • 需給の開き
    売り手数が買い手を47%近く上回っており、一般的な「買い手市場」の基準とされる10%を大きく超える不均衡が生じています。これは、低金利による買い手ブームで売り手が36.4%不足していた2021年とは真逆の状況です。

地域的な偏りと要因

特に「サンベルト」と呼ばれる南部の地域で売り手の過剰感が強まっています。

  • 顕著な都市
    テネシー州ナッシュビルでは売り手が買い手を129.8%上回り、全米で最も強い買い手市場となっています。次いでフロリダ州マイアミ(122.3%)、テキサス州のオースティン(116%)、ヒューストン(110.8%)、サンアントニオ(107.5%)と続いています。
  • 背景
    これらの地域ではコロナ禍にリモートワーク需要を見込んで住宅建設が急増しました。しかし、その後のローン金利上昇や保険料・管理費の増加、気候変動リスクなどが重なり、需要が落ち込んだことで売れ残りの在庫(滞留在庫)が増加しています。

金利と今後の見通し

住宅ローンの金利動向が市場の動きを左右しています。

  • 金利の推移
    4月に金利がわずかに低下したことで売り手が市場に参入したものの、5月末には30年固定の住宅ローン金利が年内最高の6.53%(週間平均では6.48%)まで再上昇し、買い手の買い控えを招きました。
  • 長期予測
    ゴールドマン・サックスの予測によると、金利は2027年夏まで据え置かれる見通しです。このため、2026年の後半2四半期も住宅購入の動きは緩やかな状態が続くとみられています。

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