米ジャーナリスト、中国の未登録代理人としての活動を認める
- American journalist pleads guilty to acting as unregistered agent for China
アメリカ人ジャーナリストのトーマス・ポーケン2世(Thomas Pauken II)が、米国の司法省に登録せず中国政府の「未登録の代理人」として活動していた罪を認め、有罪を申し立てました。
彼は中国の国家安全部(MSS)の工作員とされる人物と、トランプ政権の政府高官(裁判資料では「人物1」)を仲介する役割を担っていました。
最高で禁錮10年の刑が科される可能性があり、判決は2026年9月1日に言い渡される予定です。
事件の概要と司法取引
ポーケン被告は過去15年間、中国に滞在して政府系メディアのエディターやコメンテーター(ペンネーム:トム・マクレガー)として活動していました。
彼は2026年6月4日、バージニア州アレクサンドリアの連邦地裁で、外国政府の代理人として活動する前に必要な登録手続き(外国代理人登録法などに基づくもの)を怠った罪を認めました。
被告側は「法的な登録義務を知らなかった」と釈明していますが、それが罪を免れる理由にはならないことも理解していると述べています。
トランプ政権高官とのつながりとFBIの罠
この事件で最も注目されているのは、トランプ政権の政府高官である「人物1」の存在です。
FBIの供述書によると、ポーケン被告は中国側のハンドラーである「キャシー」という人物の指示を受け、この政府高官に暗号化技術を搭載したスマートフォンやノートパソコンを渡していました。
被告は、その高官が中国側に機密情報を漏洩する可能性が「80%の確率である」と認識しながらも仲介を行っていたとされています。
2025年に入国した際、FBIはポーケン被告を「二重スパイ」として利用しようと試み、機密保持契約を結びました。しかし、被告が中国側に「FBIが自分に関心を持っている」と漏らして契約を破ったため、2026年2月にワシントンのホテルでFBIが監視するおとり捜査が行われた後、逮捕されました。
弁護側の主張と今後の焦点
ポーケン被告の弁護士は、今回の罪は「必要な書類の提出を怠った手続き上の違反」であり、国家機密を直接盗み出した「スパイ罪や機密情報の不正流出」で起訴されたわけではないと強調しています。
また、被告の父親はレーガン政権のホワイトハウスで働き、テキサス州の共和党議長を務めた人物です。中国側は父親の情報にも強い関心を示していたとされています。
裁判中、ポーケン被告が「協力合意(司法取引)」という言葉を口にした際、裁判官が即座にその発言を削除し、一時的に傍聴人を退廷させて秘密裏に審理を行う場面がありました。
「人物1」とされる政府高官が現在も政府内で働いているのか、あるいは何らかの処分を受けるのかについて、司法省やインテリジェンス・コミュニティ(情報機関)はコメントを拒否しています。
トム・マクレガー 中国
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まとめ
トム・マクレガー(Tom McGregor)は、中国の国営メディアなどで活動していたアメリカ人ジャーナリスト、政治評論家です。
本名はトーマス・ポーケン2世(Thomas Weir Pauken II)であり、2026年6月にアメリカ連邦裁判所にて、米政府に無届けで中国政府の違法な代理人(スパイ活動)として行動していた罪を認めました。
経歴と中国での活動
2010年ころから中国に渡り、北京を拠点に活動を始めました。
中国中央テレビ(CCTV)や中国国際放送(CRI)、新華社通信などの国営メディアで編集者やコメンテーターを務めていました。
「トム・マクレガー」というペンネームは、レーガン政権の補佐官やテキサス州の共和党議長を務めた高名な政治家である実父(同名)の活動に配慮し、本名を伏せるために使用されていたとされています。
逮捕とスパイ容疑での有罪評決
2026年2月、中国からワシントンに到着した際に連邦捜査局(FBI)によって逮捕されました。
司法省の起訴状によると、2019年以降に中国の国家安全部(MSS)の関係者と接触し、約10万ドルの報酬や渡航費を受け取って米国内の政治動向に関する報告書を提出していたとされています。
トランプ政権への入閣を目指していた人物に接触し、機密情報を中国側に流すための仲介役になろうとした疑いや、習近平国家主席に読ませるための週次報告書作成の報酬として数万ドルの提示を行ったことなどが、FBIの捜査や通信傍受によって明らかになりました。
2026年6月4日、バージニア州の連邦裁判所にて外国政府の代理人登録法(FARA)違反などの罪を認め、最高で禁錮10年の刑が科される見通しとなっています。

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